リンボウ先生こと林望氏は、沢山の本を出している。私は[イギリスはおいしい]以来の愛読者。特に旅行ものが好きだ。
いま、朝日新聞朝刊の毎週土曜日に[すたいるぶっく]という随筆を連載中。今週は[生け垣の道をゆく]と題して、イギリス南西部デヴォンあたりの、田舎の細道の素晴らしさを紹介している。
確かに英国の田舎の風景は素晴らしい。
しかし、ふれあい清流文化都市・日高にも、素晴らしい田園風景はかろうじて残っている。もちろん、英国の美しさに較べると数段以上に劣るが、悪くは無い。
霊巖寺周辺や、女影の里山風景には心和むものがある。他にもいくらもある。
ただ、何時まで日高の美しさが残るかが問題だ。
住民はもとより、市役所・商工会・観光協会など、この町には[景観保護]なんていう概念が無い。どんどん壊している。善意でそうしてるから始末が悪い。
彼岸花で全国的に知られるようになった巾着田は、すっかり駐車場が占領し、道路はアスファルト舗装で覆い、看板と幟旗が林立している。
日高市の人々は、首都圏の住民が憧れている田園風景を恥じている。
市役所・商工会・観光協会の幹部たちは、田園風景を壊して、低俗な観光地にすることが、[観光の活性化]と信じて疑わず、熱心に景観を破壊している。
大方の住民もお金になるからと、それを支持しているようだ。
ところで、最新の日高市HPを見たら、これまで必ず付けていた[ふれあい清流文化都市]という惹句を外していた。[観光の活性化]と称する[環境・景観破壊]を、更に進めようとしているのかもしれません。