林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

母の浴衣

2016-10-31 | 遠い雲

色が褪せたもの。
柄や形が古過ぎるもの。
形が崩れたもの。

等々夏物を捨てることにした。
生来のケチを改めることにしたのは、寒くなってきたのにまだ足に難があり、秋冬物を奥の方から取り出せないからである。

この赤い縞柄シャツは何と半世紀前の勝負服だった。
河川敷で行われたバレーボール大会に初めて着て行ったのを覚えている。勝負以前だったけどね。

派手な柄のアロハシャツは......ちっとも覚えていない。

半袖ワイシャツはいつか着るだろうと大切にしまっておいたが、この20年間、着たことがなかったなぁ。

母が使った浴衣が2枚。
元気な頃、時々やってきて1週間程度滞在し、寝巻にしていたものである。

吹割りの滝から錦綾なす奥日光へ。赤い草津に黄色の志賀高原。雄大な赤城山から箱庭の榛名山へ.........。
八ヶ岳高原に連れて行き、洒落たロッジに泊まったこともあった。

母の浴衣を捨てるほうに分けるのは、少ししょっぱい感じがした。
なに、遅かれ早かれまた会えるけれど.......。

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ハロウィン歓迎

2016-10-28 | あらら!

里帰り中のお隣の姫が、自慢の坊やを連れて猫額亭にやって来た!
なんて可愛いんだろう。

渋谷の街を仮装をして夜行するアンちゃんネエーちゃんは、魑魅魍魎であり、簡単に言えばアホゥである。
だからじじぃは、ハロウィンっていうあちら由来の大騒ぎは嫌いだけど、
可愛い坊やの仮装は、お利口さんだ。
手放しで歓迎する。


あらかじめ予定を知らせてくれていたら、お菓子や飴玉をしこたま用意しておいたのに。
今、キミにあげられるものは、錠剤かサプリメントくらいしか無いんだよ。
次はいつ来てくれる?

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聡明な女

2016-10-28 | 拍手

昨年復刊された桐島洋子著「聡明な女は料理がうまい」(KTC中央出版)。
もちろんレシピもあるけれど、むしろ若い女性に対する人生指南書だった。


 料理することは仕事の邪魔には決してならず、むしろプラスに働く。
 結婚相手の男の取り扱いに慣れておくことについては色々意見があるだろうが、料理道具は使いこなしておく必要がある。
 料理には計画力、観察力、決断力、瞬発力等々が必要で、料理が上手い女は聡明である。

などと歯切れよく、勇ましく、生き方を説く本である。

桐島さんの「上手い」はレシピに従い、贅沢な一品を作るすることではない。
冷蔵庫に残っている食材を、手早く、美味い一品に変える、ということである。

かっては「ぶつ飛んでる女」として名を馳せたご自身の生い立ちも語っている。
父君は英語力を付けさせるために、女子高生だった洋子さんに、ポルノ小説を贈ってくれたそうである。
そうして洋子さんはこうなった。

誰にも真似ができることではないが、時代が進み、相当部分採り入れることができるはずだ。
若い女性を対象にして書いた本だったけれど、じじぃにも有益な本でありました。

 

素敵な土鍋のお求めはこちらをどうぞ。
下の写真は霧島洋子さんご愛用の、古い茶碗一式です。

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ご馳走は味噌らーめん

2016-10-27 | 林住期

怪我のあと、初めて電車に乗り、行先は「餃子の満州」飯能店だった。
この2カ月間、この店の味噌らーめんに憧れていたのである。

それで、長い辛抱に対するご褒美としての味噌らーめん、というわけ。

久し振りの外食。電車で外出した目出度い日。
もっと贅沢なご馳走にしてもバチは当たるまいが、もともと飯能のまちにはそんなもの、無いんですよ。
いや、探せばあるんだろうが、味噌らーめん程度が年金生活じじぃの身の丈に合っている。
慣れないものに当たりでもしたら大変だしね。

もやしがたっぷり入った味噌らーめんは美味く、栄養分がカラダの隅々にまで行き渡った。

次に飯能へ行ったら、吉野屋駅前店で豚肉生姜焼き御膳にしてみようと思った。
高僧のように質素倹約な老後だねぇ。

あ、そうそう内緒の話だけど、銀行で預金をごっそり下ろしました。ごっそり、ですぞ。
自分のカネが居場所を変えただけだけど、何か素晴らしくユタカになった気分だ

今夜は放射冷却とかで寒くなりそうだ。
戸締りをシッカリして、札束を抱え、10時には就寝しよう。

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筋力強化

2016-10-26 | 病院巡り

また1週間過ぎ、きのう病院へ行った。これが7回目である。
整形外科のクールな先生に「大分良くなりました」と一言。嬉しかった。

まだ薬指の爪の根に紫痣が僅かに残り、足の甲は全体に土色をしている。
だが血管が見えてきて、腫れは殆ど退いたようだ。

岩を蹴飛ばした脛には瘤がりあり不気味。
先生は「2週間後にエコー検査をします」と。


皮が剥け始めた右脚に塗るワセリン。
痺れ対策としてメチコバール錠(ビタミンB12)を2週間分を出してくれた。

今後の問題はこの凡そ2カ月で、両脚の筋力がめっきり衰えたことである。
また、カラダが激しい痛みを覚えていて右足を庇ってしまう。
右脚の指先で地面をシッカリ掴めず、上体がぐらぐらする。
階段の、特に下りが難しく、恐怖を感じるほどだ。

先生は、実際に長く歩くことはない。
椅子に腰かけて足首を回したり、足指でグーチョキパーをして血行を促せ、と言う。

11月は旧友に会うために、東京や大船へ行く約束がある。
話題の「シン・ゴジラ」を観たいし、「吉野屋」は鋤焼き御膳を復活しただろうか。
それから「セブン・イレブン」の肉豆腐にもお目にかかりたい。

残された日々は少ないのだ。悠長なことはしていられない。
自然の回復を待っていたのでは、じり貧に向かうだけだ。
自分のカラダは自分が分かっている。

きょうからは自主的にリハビリを開始し、筋力強化を図るつもりだ。

その記念すべき第一日目。これから高麗駅まで坂道を下り、電車で飯能へ行こう。
昼飯には「餃子の満州」で味噌らーめんを食ってやるぞ。
とりあえずの目標は、ささやかなもんだねぇ

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東京見物

2016-10-25 | 拍手

わが猫額亭の裏庭にあたる多峯主山に登ることが、体力的にキツクなってきた。
高麗の里にはケバい住宅が増え、巾着田など懐かしい山村田園風景は、県市共同で甚だしく損なってしまった。
侘しくなる一方の団地内を徘徊するのも面白くない。

いずれ徘徊先を新たに探さなくてはなるまい。いっそのこと華の東京見物はどうだろうか。
などと考えているうちに見つけたのが、ドイツ文学者で随筆家である池内紀著「東京いいまち一泊旅行」光文社新書である。

で、池内先生の行き先20カ所です。色々な読みかたができますが、小文字は森生の印象または感想です。

  品川区品川宿・・東海道始発終着点品川宿根ほり葉ほり。
  台東区上野・・西洋美術館で西洋の巨匠たちと交流。
  北区十条王子・・篠原劇場で大衆演芸を堪能する。
  港区赤坂・・まだまだ激変する坂の街。
  中央区築地明石町・・鏑木清方のハイカラ美人の面影を探して。

  新宿区牛込界隈・・名残りの江戸古町巡り。
  台東区河童橋商店街・・厨房の道具類は巷の芸術品である。 
  板橋区赤塚・・開発され尽くした郊外に残る田遊び神事拝見。
  江東区木場・・ホテル選びの着眼点と材木の町の盛衰記。
  葛飾区小菅・・東京拘置所効果を考える。
  文京区椿山荘・・豪華ホテルで夫人(?)と割引招待券を利用する。
  足立区千住・・宿場町の路地歩き。

  中央区丸の内・・料金無料廻りが楽しい。
  明治神宮・・都会における原生林の成り立ち。
  練馬区豊島園遊園地・・ディズニーランドに押される遊園地で初恋の思い出。
  西多摩郡桧原村・・山深い村々の祭と兜造り民家を廻る。

  大田区蒲田・・知る人ぞ知る温泉巡りで寛いだ。
  青梅市・・映画看板を辿り青春映画を懐かしむ。
  八王子市・・横浜港に繋がっていた絹の道往還。
  中央区神田日本橋・・馴染みの老舗名店食べ歩き。

以上すべてが一泊旅行だ。
池内先生は東京の郊外に居住し、都内のどこでもほぼ1時間以内に行けるにも拘わらず、です。
但し、泊まったのは椿山荘以外は全てビジネスホテルらしいですが、その選び方にはこだわりがある。
何故、わざわざ一泊したか、ホテルはどう選んだか、等々は参考になるので本をお読みください。

旅行記の内容は薀蓄あり、皮肉あり、自虐あり、批判あり、懐古あり、冗談あり、と自由自在。
もちろん事前に資料をバッチリ読み込んでいる様子だ。

ただ、この種の本にありがちなグルメや色刷り写真は無く、地図もない。
だったら地図は自分で調べ、写真は自分で撮ってやろう、と思えてくる不思議な魅力がある旅行記だった。
わいわいがやがや連れ立っての名所廻りを卒業したじじばばにお奨めします。

もちろん森生には、ホテル代を経費で落としてくれるような出版社が付いていない。
全部日帰りの東京見物にしますけどね。

                                                  

遊園地にしては寂しい写真は、豊島園遊園地名物メリーゴーランドです。「デイリーポータルZ」さまからお借りしました。
こちらのご報告もなかなかの優れもの。こういうの好きだなぁ。是非ご一読して下さいね。

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ミチコさまのご法話

2016-10-24 | 拍手

  人生は短く夜は長いので、ゆうべは夜更かししました。
  
こういう寝不足の日は、他人のふんどしで相撲をとらさせていただきますね。

  

かねてより森生は、清水ミチコさまをブログの姉として、尊崇してまいりました。
従ってミチコさまの「blog 4325」は毎日必ず参拝しております。

ミチコさまは、誰かが勝手にyoutubeに載せたご自身の動画を「まぁいいさ」と紹介してる。
何と慈悲深い! もちろんじじぃは拝見しましたよ。面白い!
そしてyoutubeの右側には、清水ミチコさまの動画がぞろぞろ並んでいるではありませんか!
昨夜、じじぃはそれらをいちいち拝見していたので、夜更かしした次第であります。

どうせ林住記は零細ブログ。
記事を更新してもしなくても低空飛行に変わりはない。

だったらミチコさまのふんどし、いや腰巻かな?、をお借りし、本日の記事とさせて頂きます。
動画の内容は、清水ミチコさまが瀬戸内寂聴さんの声色で、ご法話をされております。

  瀬戸内寂聴 法 話

ワッハハハハ、いやぁ驚いたなぁ。
寂聴さんが寂聴グッズの通信販売を営業しているとはねぇ........。

なるほどなぁ。流石だなぁ。
これから寂聴さんを、考え直します。

なおミチコさまの得意技・顔真似は、過去記事「嘘で盛る癖」をご覧遊ばせ。こほん。

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煎餅布団

2016-10-21 | 歌の翼に

    

  渥美清の「ひとり寝の子守歌

二日続けて布団を干せた。
天日で干した煎餅布団はふかふかになり、キモチがいい。
通販で買う羽毛布団も多分こんなもんだろう。


かめむしが飛んできて、布団カバーの間に潜り込んでいる。この秋はかめむしが多い。

でも、大学病院に通院していた3年前から、鼻が全く利かなくなったので、あのスースーする不快な臭いがしない。
これって、数少ない加齢効果ですな。

かめむしと同衾するのはご免だけど、お登紀さんとなら極楽極楽。

  正調「ひとり寝の子守唄

   

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アスリートファースト

2016-10-21 | 床屋放談

以前の都知事に較べれば少しマシな小池百合子都知事。
クールビズで成功した所為か、カタカナを多用するのが困る。
ワイズスペンディングとかイクボスとかレガシーなど、カタカナは控えて欲しい。

最近、小池都知事は「アスリ-ト・ファースト」が口癖のである。

いつの頃からか選手をアスリートと呼び始め、選手はすっかり偉くなったつもりだ。
だから都が当初用意した海の森でのボート会場を、今頃になって四の五の言う。

海水は道具が錆びやすい、浮力が淡水より大きく調子が狂う。
上空の航空機が喧しい、潮風でボートが流される、などと。

また、宮城県登米市長沼では、交通不便だ、宿舎が仮設住宅ではねぇ、等々とほざく。いったいナニサマであるか。

大体、君たちに舟を漕いでくれと誰が頼んだのか。
好き勝手に漕ぎ始めたことではないか。

仮に早く漕げたとしてもそれだけ。

暴風雨時にボートを漕ぎ出し、人命救助をするのか。

道具が錆びるなら水洗いしろ。飛行機が煩ければ耳栓をせよ。
風や浮力の問題は外国選手にとっても同じ条件だ。

会場は既に決定している海の森でいい。
建設費は徹底的に絞りに絞り、予算的にも徹底的にコンパクト五輪を実現すべきだ。
どうせ後々まで活用されることはあるまい。
レガシーなどを持ち出すのが間違いなのだ。

ところで、アスリート・ファーストの「ファースト」は 「first 」かそれとも 「fast 」か?
選手は異常に身体能力が発達した連中だから後者、つまり「早い」。
小池都知事はどうも前者、つまり「第一」または「最初」というイミで使っているようだ。

だが、ファーストは建設費やら運営費を負担する都民でなければならないのである。
小池都知事はそこを間違えないように。

選手がアスリートになったからといって、甘やかしてはいけない。

わが埼玉県知事が彩湖を急に推している。
俄かに怪しい動きである、
と思っていたら正解でした。
県議会との軋轢を抱えている県知事が、やむを得ず彩湖を推しているようです。
詳しくは10月20日付け朝日新聞朝刊の埼玉県版をどうぞ。

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漂流

2016-10-20 | 床屋放談

ボートではなく、競技会場が漂流している。
宮城県村井知事が意気込む長沼は、選手宿舎に震災仮設住宅を使い、改装費が1戸当たり500万円とか。
僅か2週間のために500万円とは、いくらアスリートファーストといっても、凄まじくもったいない。

海の森公園の会場建設費は、当初の69憶円が490憶円に増え、知事が他を探し始めると300憶円に値下げだ。
おいおい、こんなに激しく上下するとは......。これでは他の施設全てを検証する必要がある。

宮城県知事が「引き受けたい」手を挙げたら、わが埼玉県上田知事も「彩湖を使え」と続いた。
だがこの埼玉県知事、身から出た錆で県議会から無視されている。残念ながら何かと信用できませんぜ。

長沼、彩湖なら、韓国での開催をIOCが検討するそうだ。
これは海の森に拘るIOCの、小池知事に対する嫌がらせという説もあるが、構うもんか韓国に任せてしまおう。

バッハIOC会長が小池都知事と会談し「もったいないことは止めよう」と言った。
そして、都・大会組織委員会・国・IOCの4者による作業部会をも提案した。情けない話である。

そういう会議は今まで無かったのかぃ。舛添・森・前現五輪大臣は今までウロウロしてただけなんだね。呆れた。
老害・森喜朗よりもバッハ会長の頭のほうが柔らかだった。

首相時代からヘマ続きの森喜朗は、何はともあれ即刻外さなければならない。
元首相の肩書で起用したのかもしれないが、失言や失態が多いダメ首相だったはずだ。

それに森喜朗は初めから「レガシィになるから何千億掛かっても構わない」と主張するじじぃだった。
じじぃは自分の墓のつもりでいるのである。これを大バカという。

そもそも東京オリンピック誘致の肝は、①コンパクト開催②震災復興五輪だったはずだ。
既に①は大ウソ。②震災復興と大規模土木建設工事が伴う五輪開催が両立しないことは、始めから明白だった。
オリンピックは、復興が一通り成った後に開催をするのが筋である。

石原慎太郎の思いつきから始まった東京オリンピックである。
東京オリンピックは、大衆の眼を政治から反らすためにある、為政者にとっては便利なバカ騒ぎだ。
IOCが無茶な要求をするなら、そんなものは北京か北朝鮮に丸投げしよう。

だいたい、まともな納税者が多い都市なら、オリンピックは辞退するものなのである。それが先進国の常識である。
東京五輪の予算総額を知らないが、多分、保育所や老人施設問題が一挙に解決できる金額だろう。
そういうことを調べて報道するマスコミがないことが不思議である。

森生は会場は当初案どおり、海の森公園でいいと思う。
その代りコストは当初の69憶円の半分以下、20億円くらいに抑えればいい。
知恵を絞ればできないことはない。

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風に吹かれて

2016-10-19 | 歌の翼に

 

 

ノーベル文学賞はボブ・ディラン(長くなるので以下B・Dにします)だった。

村上春樹一辺倒だった日本のマスコミは手のひらを返し、B・Dを絶賛し、決定を称賛している。
小耳に挟んだ噂話だが、欧米では「これじゃ文学賞じゃなく音楽賞だぜ」との異論もあるようで、健全な社会だと思う。
そもそも欧米諸国はノーベル賞を日本のように、唯一無二のものとして有難がっているのだろうか。

B・Dへの授賞は、彼の反戦思想を込めた詩作活動に対するものだそうだ。
ふ~ん、なるほど反戦詩か。反戦詩なら谷川俊太郎だって、茨木のり子だって書いている。
でも二人は英語でなく日本語で詩を書いている。日本語ではあちらに直接反戦思想が伝わらないのかも。
それに贔屓する人数だって、村上谷川茨木では勝負になるまい。スウェーデン・アカデミーは、B・Dにあやかりたかったのかもね。

B・Dはノーベル賞の受賞について、まだ何のコメントもしていないそうだ。
欧米のマスコミは、彼を追いかけないのだろうか。彼には妻子も祖父母も、先輩も後輩も、向こう三軒両隣もないのだろうか。
それとも、あちらのマスコミが怠慢なのだろうか。日本ならスキャンダルさえ掘り返すだろうけどね。

授賞を決定した委員会は、4日経ってもB・Dに連絡がとれず困惑しているようだ。
・Dがいっそのこと「そんなもの要らねぇよ」とノーベル賞を突っ返したら、森生は拍手喝采したい。

恥ずかしながら、彼の代表曲「風に吹かれて」が反戦歌とは長い間知らなかった。
さすらいの旅に憧れるフォークソングだと思っていた。

B・Dの歌詞は難解で何回読んでも分からない、と音楽評論家の萩原健太さんが言っている。
英語圏の友人も「いや、俺にも分からない」なのだから手に負えないそうだ。(10月17付 朝日新聞朝刊 文化文芸欄)。
やっぱりね。あまり分かり易いのも考えもの、ということでしょ。

それはともかく「風に吹かれて」は森生も大好きな歌です。
但し、B・Dのだみ声は好きじゃない。ここは若かった頃の南こうせつ君の、脳天気な歌でどうぞ。

         「風 に 吹 か れ て

なお、お隣・韓国では、日本人の連続ノーベル賞受賞に、いたくご不満らしい。
だったら「サムスン大賞」でも創設するといい、と思うよ。
この話題は、「木走日記」さまをどうぞ。

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今朝の秋・黄落

2016-10-18 | 知ったかぶり

語「今朝の秋」は30年も前から知っていた。

  信州蓼科山の山荘に隠棲している父親笠智衆は、末期癌の一人息子杉浦直樹を引き取った。
  離別した母親杉村春子や、離婚を考えている嫁倍賞美津子が東京からやってきて、4人は家族の絆を感じながらも葛藤がある。
  息子は秋の朝、亡くなった。葬儀を終え、母親と嫁はあわただしく東京へ帰る。
  父は独り蓼科山の山荘に佇む。

というNHKのドラマの題が「今朝の秋」だった。印象的な題なので調べてみたら季語だった。
今朝の秋を使った俳句は「清月俳句歳時記 今朝の秋」をご覧ください。

数日前まで「黄落・こうらく」という語句があることを知らなかった。
黄落とは秋(それも晩秋らしい)の季語で、

  黄落や 黄落す 黄落の 黄落期

などと使うようだ。
TVに出演していた俳句の先生によると、紅葉や黄葉よりも動きが表現できるので便利な季語らしい。

この季語は日曜日の朝7時前のNHKの裏番組で知った。
でも、うつらうつらしていたので、選ばれた句の記憶がない。
だから四国・松山市が主宰している「俳句ポスト365 黄落」から気に入った句をお選び下さい。

この日の表番組は「パクチー」という野菜をネタに、3~4人の男女がキャアキャアワァワァ騒いでいた。
あちらは毎週日曜の朝の喧しい番組だけれど、Eテレの「NHK俳句」は落ち着けて、なかなかいい。お奨めしますよ。
なお、黄落・黄葉の再放送は19日(水)午後3時からです。

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舌禍事件

2016-10-17 | 先輩のお言葉

瀬戸内寂聴さんが舌禍事件を起こし、お詫びしている。

寂聴さんは永年の死刑制度廃止論者だ。
日本弁護士連合会の要請に応え、死刑廃止シンポジウムにビデオメッセージを送った。
そのメッセージの締め括りでつい、

  人を殺したがるバカどもと戦ってください

と言ってしまい、犯罪被害者の方々から猛反発を食らっているのだそうだ。
寂聴さんはこの非難に対し、

  バカどもとは死刑制度を頑なに維持しようとする国と現政権を指したものであり、決して犯罪被害者のことではない。
  94歳の作家で老尼が「バカども」とは口にすべきではなかった。バカは私だった。「
  しかし私は、この発言を耄碌の所為にして逃げることはしません。
  お心を傷つけた方々には心底お詫びします。

と書いている(10月14日付 朝日新聞朝刊 文化文芸欄「寂聴 残された日々」)。
しかし寂聴さんは、お詫びの最後に、お釈迦さまの言葉を書き加え、ご自身の主張を展開している。

  恨みをもって恨みに報いれば永遠に恨み尽きることなし。

うーむ。......(それでも森生は、死刑制度継続に賛成なんですけどね)。

ところで、小池百合子都知事候補に対し、「厚化粧のババァ」と決めつけた石原慎太郎爺は84歳である。
豊洲事件に関する質問状に対する紙面での回答は、

  知らない・忘れた・覚えていない・記憶にない

の連発だったそうで、小池都知事は、

  作家として、また政治家としてのご功績を、無にされることのないようにお願いしたい

と苦言を呈した(10月14日付 産経ニュース)。
石原じじいは、あと10年しても、寂聴さんの高みには達しないだろう。

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大きな秋の小さな幸せ

2016-10-17 | 病院巡り

万年床を上げ、およそ2カ月ぶりに天日で布団を干せた。
タオルケットを2枚、洗濯できた。

腫れが大分退き、靴が履けるようになった。
車で郵便局と信金に行き、底をつきかけた生活費を補充することができた。

高麗駅近くにある馴染みの饂飩屋に寄り、具だくさんの暖かい天麩羅饂飩を口にした。
山向こうのスーパーに足を伸ばし、食品を補充。空っぽの冷蔵庫が一杯になった。

まだ電車には乗れないので、所沢で行われた歌声喫茶は欠席した。

この秋初めての正真正銘の晴天だった。
大きな秋に包まれて、小さな幸せを感じた。

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阿蘇山噴火

2016-10-14 | 知ったかぶり

今月8日に発生した阿蘇山の爆発的噴火は、マグマ水蒸気爆発だった由。
その後平穏を保っているようで結構結構。

だが、熊本地震に関連付けて、阿蘇山の破局的噴火の恐れを語る人がいた。
大地震と富士山噴火について一家言ある女子高の教頭先生が、阿蘇山の噴火についてブログに、そう書いている。
その記事に載せている動画を先ずはご覧ください。

   不二草紙本日のおススメ 阿蘇山噴火(その1)

そして、小説ですが「死都日本」講談社文庫を、続けてお読みください。
こちらは阿蘇カルデラの南にある霧島火山の破局的噴火について、詳しく、迫真的に描写しております。
霧島火山の破局的噴火の推移は科学的に正確、と火山学会がお墨付きを与えている。

     

まぁ、その時が来たら九州は全滅。西日本から東日本までは猛烈な火山灰に埋まり殆ど壊滅。
成層圏に達する火山灰で、日照が不足して世界は大凶作。

日本民族は難民化し世界中に離散するか、誰もかれもが一緒にお陀仏になるのでしょう。
でも、自分の最期を予め知っていても無駄じゃないと思うよ。

なお「林住期」でも「死都日本」について書きましたが、反応はなかった。
MyPlace2」さまが熱く書評しておられますので、そちらをお読みくださいね。

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