5年後の東京オリンピック大会をどうしたらいいか、朝日新聞に3人の意見が載っていた(7月28日朝刊)。
12年のロンドン大会に関わった建築家・山嵜一也氏と、奈良女子大准教授・石坂友司氏の意見には傾聴すべきものがあった。
森生は、デープ・スペクターさんの意見に大賛成です。以下、要約します。
・今の日本にレガシーが必要か。既に成熟したインフラと文化があると考えるべきです。
・今回は余裕を見せるのが恰好良く、施設は今あるものを使い、こじんまりと洗練した感じでいい。
・国の借金が1000兆円もある少子高齢化の日本では、これから税金が必要になるところが多い。「おもてなし」は先ず納税者に必要です。
・おもてなしと言えば、日本人がそれを意識せずにありのままでいるのが外国人に良かったのに、行政が介入した途端白々しくなった。クールジャパンもね。
・五輪大会はますます大袈裟になり、大金が必要になり、それを正当化するために良く評価し過ぎる。これ、悪循環です。
・特に日本では五輪をまともなスポーツ報道として放送しない。僕も出演しましたが、ヨイショと美化ばかりで批判や分析ができない。
・五輪が平和をもたらすとは思わない。紛争は全然減っておらず、ナンセンスな美化に過ぎない、と本当はみんな分かってます。
・新国立競技場騒動をきっかけに、大袈裟になり過ぎた五輪を原点に戻そう。
・開会式と閉会式の長く派手なパフォーマンスを止め、簡素なものにしたら本当のスポーツ大会になる。
・お金を節約したけれど、普通にこなして、楽しい五輪にすれば「さすが日本」と言われます。
・そうすれば、その後のオリンピック大会に、いいモデルを残せると思いますよ。
どうです、森喜朗サンとは真逆でしょ?。
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挿絵は山藤章二。「イラスト紳士録」文芸春秋社から。
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