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漢字と夢中で付き合ったのは、退職直後、漢字クイズに熱中した昔である。
月刊「ナンクロ」を買い、漢字クロスワードパズルに入れ込んだのだ。
3ヶ月もすると、出題者の癖が分ってきた。景気対策とか、体調管理とか、焼肉定食とか、酔眼朦朧とか答が決まりきっていて、中級問題は直ぐ回答出来るようになった。サライの底意地悪い「難航十字語判断」より単純だった。
賞金や商品が割合多いので、毎月せっせと回答葉書を送っていたが、1年間で商品は手拭1本が当たっただけ。切手代も出ないので止めた。
ところで、手拭の数詞は本か、枚か、丁か.........。
蝶々は1匹か2羽かと思っていたら、3頭(とう)という数え方もあるそうだ。
2千円札は1葉2葉3葉ときてお4枚である。そんなに財布には居ないからね。
褌は1丁2本か3枚か。越中褌には1片(ひら)という優雅な数詞を提案したい。
あっ、思い出した。なぎら健壱さんが、「いっぽんでもにんじん」という、タメになる楽しい童謡を歌ってましたよ。
A面は「およげ!たいやきくん」。
私益法人漢字能力検定協会が儲け過ぎ、幹部家族は贅沢三昧。腰の重い文科省が調査に入った、とか。だから早い内に文部事務次官をお迎えしときゃぁ良かったんだ。
あんな協会で検定試験を受けるニッポン人が272万人もいるとは情けないね。毛唐に星を貰って有頂天の料亭社長と同文同種である。とはいってもそんなに儲かるとは妬ましいね。
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旧文部省が定めた常用漢字1945文字に、今年、文化庁が追加候補191文字を公表したそうだ。朝日新聞がそれを論じていて、これがいかにもな朝日新聞らしいロンである。つまり、
萎淫鬱恕苛牙潰傲挫塞斬恣嫉呪凄嘲妬貪罵蔑冥闇拉慄
錦爽鶴瞳虹
などが候補に上っており世相を現して暗い、という。上の行が暗く、明るい漢字は下の行しか無い、と嘆いてる。
そして、朝日新聞などで使われた文字を分析して、候補文字を決めた、と自慢している。
自虐史観を交えながらさりげなく自画自賛する。これ、朝日そのものですね。
今回の191文字中24文字なら、僅かに約13%である。13%くらいの暗く隠微な世界はあって当然、陰影礼賛である。
図版は朝日新聞から。
教育漢字は文部科学省が、小学校6年間で教える、と定めた1006字だそうだ。
この1006字が上限なのか最低限なのかによって、随分ニッポンの未来が変わってくるのではないか。是非最低限であって欲しい。子どもの頭は大人より何でも覚えられるのだ。
ハングル専門だった韓国で漢字教育が復活している。
碩学の加藤周一は、自分の日本語の水準を落とさないために、漢文を読むことを日課にしていた。週に1回の英語教育より大切である。
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人名用漢字は法務省が、常用漢字以外に定めた漢字、だそうだ。幾つあるかはウィキで確めて下さい。
人名用漢字を制限するのは賛成である。赤ちゃんが政治家を志した場合、総理でも読める太郎や一郎が選挙に有利であろう。名前はは簡単明瞭がいい。
そして名前は他人にも読ませ、書かせるものだ。だからフリガナの付け方を規制しよう。アレエとかウフンとか、ヘンな読み方が多過ぎる。
新聞漢字や常用漢字などは、野放しでも良い。使われる漢字は自然に決まる。
特に、税金と時間をかけて常用漢字を決める必要は無いと思うよ。
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ついでに........。
カタカナ英語について面白い本が紹介されている。
「猿はマンキお金はマニー」
です。本を探す時に役立つブログ「情報考学」をご覧下さいね。
イラクの位置を白地図で指し示せなかった外交族ヤマモト・イッタ先生が最近TVで、「小泉選挙は、シングルイシューだった」と盛んに囀ってたけど、どういう意味?
もっと漢字をベンキョーしなさいね。
この記事、起承転々ですいませんでした。
▲九官鳥・動物写真が素晴らしいヒーマンさんの「上野を散歩」から。