う~ん、やられた。五木寛之先生に。先生が「林住期」を出したのである。
ブログの「林住記」は、もちろん「林住期」から採っている。
臨終期だなんて言うヤカラもいるけれど、憎まれっ子は、まだ世にはばかるからな。
林住期という言葉は、随分昔に桐島洋子女史が言っているのを聞いた。
いつか使ってやろうと思っていた。
林住期とは、人生の終わりの少し前の蹌踉期に対する、古代インド思想上の定義である。
森男のブログはどうせ大したものじゃないよ。だから遠慮して「林住記」にしたのだ。
そこへゆくと、五木寛之先生は大したもの。堂々の「林住期」である。
実は幻冬舎が朝日新聞に大きな広告を出したのだ。
やられた。流行るぞ。口惜しいねぇ。商標登録しておけば良かった、と後悔している。
悔し紛れに、広告文にケチを付けてやる。
森男の異論反論妄言罵詈雑言は小文字で呟きます。
◆「林住期」の生き方で 人生の価値は決まる!
冗談じゃない。人生の価値は林住期以前の家住期・学生期で決まるのだ。
林住期の生き方なんか、あまり関係ない。
大体、「価値」と言うが、価値を誰が、どう決めるのか? 読者にゴマを擂らないで下さい。
◆女も旅立ち、男も旅立つ「林住期」。
何じゃ、こりゃ。旅立つのは「遊行期」の最後「死出の旅」じゃないのか。
ただの旅行なら何時だってしている。
いかにもデラシネ・五木センセらしい言い草だね。
◆私は初めてポジティブな本を書いた。疲れた自分を励ますために......。
疲れたご自分を励ますためなら、出版なぞしないで下さい。
本当は原稿料を稼ぐためでしょうよ。キザな物言いをする先生だ。
本は相変わらず、ネガティブな装丁(↓)だ。
◆これまでと全く違った革命的人生のすすめ。
おいおい、これから革命的人生かよ。もう、草臥れてるんだよ、読者一般は。
ブログの「林住記」が本になって、印税沢山入ったら、革命的な人生を送ってやるよ。
◆林住期こそ人生のクライマックスだ
そうかねえ。林住期は間違いなく人生の下り坂さ。
輝かしい第二の人生だなんて嘘嘘、嘘ばっかり。
いま煽られて、頑張ると脳溢血起こすぞ。責任とってくれるか?
どうもこの本、さ迷える団塊定年世代狙いの緊急出版だな。
五木先生って、本当に商売が上手い。
でも、林住期の生き方が本を読めば変るなんて事は無い。騙されるな、ご同輩。
五木先生のお友達(?)の塩野七生女史がこの広告を見たら、また憎まれ口をきくだろう。
読まないで批判するのもナンだから、本屋で前書き・後書き・目次に目を通すことだけはしよう。
「林住期」の効き目はせいぜい納豆程度。林住期の生き方は、自分で決めようぜ。
花は萎れて「林住期」 枯れずに森男は「林住記」
.......その後「林住期」を立ち読みした。
あとがきを読むと、大勢の人の応援があって本が出せた、とある。
森男の「林住記」はたった一人で書いているのに、五木先生、ずるい。
また、最末尾の小さい活字を読むと。
なあんだ、四住期の説明と後書きだけ新しく書いた。
その他は全て雑誌などに掲載済みの原稿を、並べ変えただけのようである。
つまり、最新市場を分析しての緊急出版だったのだ。あざといねえ。
内容だって、今更先生に指摘されるまでも無く、既に知ってることばかり。
実行してないのが弱みですがね。
バカバカと馬鹿を連発して、読者を小馬鹿にする養老先生。
深刻人生が売りの五木先生。ほんとに商売人です。
まあ、東京マラソンや熟年式に参加する、毛が抜けた羊の団子世代には効く本だろうよ。
せいぜい買ってやって下さい。本屋に山積みされてますから。フン。
お詫び。
上の画像は新聞広告の横幅を勝手に縮めました。ごめんなさい。
ごたごたしてますが、元の広告も普段の幻冬舎らしくなく、スッキリしていません。
なお、本の価格は税込みで1470円です。効き目のある人には安い値段ですね。