林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

六本木ムーラン・ルージュ

2008-02-29 | 色めがね

 

 ロートレックはキャバレー「赤い風車(ムーラン・ルージュ)」に夜毎通いつめ、踊り子や芸人達を描き、数々の名作を残した。

大観同様ロートレックも何回か見ていて好きな画家である。
大観は素通り同然で時間が余り、交通費の元を取ろうと「ロートレック展」を楽しむつもりだったが.........。

サントリー美術館はムーラン・ルージュのような雑踏だった。美術館自身も「六本木ムーラン・ルージュ」と自慢している大繁盛だった。
「横山大観展」では通勤電車到着のような混雑だったが会場が広いので、絵を見なければ歩けた。

ところがこの美術館は狭いため、紫陽花時の北鎌倉駅ホームのようだ。運良く壁際にいれば、ギッシリ並べた絵を見られたろうが、通路の真ん中を転ばないように足下をみているだけで、会場を押し出されてしまっていた。

切符売場が空いていたのに騙されたのだ。1300円も取りゃがって、腹立つなぁ、もう。
外に内部の混雑状況を掲示しなさいっ。
無料招待券の配布枚数に反比例する料金設定をせよ。
サービスにカンカン踊りを見せなさいっ。酒を出せっ。

新規開店した時に観に行ったら、セレブ招待日で一般はダメ。今回はトコロテンにされてしまったのである。
「和モノ」で空いてる時はいい美術館だが、嫌いな美術館になった。
もともとロートレックをやる美術館かぃ。

ロートレックの感想?
雑誌で十分。もともと印刷物だろ?

結論。
大観は朝日新聞、ロートレックは毎日新聞が主催者に名を連ねている。
マスコミが介入している展覧会にはもう行くまい。


上中下食堂

2008-02-28 | 風に吹かれて

 

 関東平野の西端の飯能辺りをうろうろしていて、たまに東京へ行くと、格差社会を実感させられる。
国立新美術館の食堂は上から下へ、上、中、下、と何から何まで差を付けて下さる。

橋を渡って入場させて頂く上中は問題外。
上下夫々の足下にへばりつく下は、仕切もない出入り自由。
今度行く時にはおにぎり持参で椅子だけ借りんべえ。

 
 

▲詳しくは新美術館HPのレストラン・カフェ頁をどうぞ。 


大観衆

2008-02-27 | 色めがね

 

 国立新美術館の「没後50年 横山大観展」。

やっと入場しても、絵の前は人山の黒だかり。
名物「生々流転絵巻」ほか、ケース内や小さい作品は全然見えなかった。
並びながら押し合いへし合いはしたくないからね。

どれもこれも、かってどこかで見たものばかりだし、招待券を使ったのだ。諦めよう。
4列縦隊を折り返し8列で待ってる人たちの殆どが招待券らしかった。朝日は何万枚配ったのだろうか。貰っていながら、腹が立つ。
展覧会は普通圧倒的に女性が多いが、大観の場合は男が多いようだ。

入口にある「屈原」。
会社員時代、これに顔がそっくりの部長がいた。チビなのに凄く威張っていた。思い出して可笑しかった。
ところで、何故大観の人物は四頭身なのだろう。

「柳陰」。

 右隻

これはいい。わが猫額亭に欲しい。.......大き過ぎて置く場所がないけれど。
金色の背景に、柳の沢山の緑の葉が流れて、動きがある。柳の太い幹は力強い。
右隻の驢馬と居眠りする童子が愉快である。
左隻には青い流れが目立ち、葉陰の二階家で寛ぐ小父さんが羨ましい。

「群青富士」。
大観の富士山は、どうも神がかりで苦手だが、この貼り絵のようにとぼけた富士山は面白い。上手いかどうかといえば、これはアイデア大賞でしょう。
絵葉書は出来が悪いので買いませんでした。

また見たかった「夜桜」は絵葉書しか無く、残念。

 左隻

朝日が夕刊で、最期の傑作と推薦した「風蕭々兮易水寒」(風がヒューヒューして易川は寒いや)を確かめたかったけれど、これも無かった。あったのかも知れないが、もう人混みでウンザリだったのである。
新聞写真で観る限り、ほんとに傑作かな、である。物語が後押ししてるんじゃないの?

とにかく大観衆で、人いきれの館内と寒風が吹きすさぶ外との温度差が大きくて、気分が悪くなってしまった。無料の椅子でへたっている人が多かった。

 

まだ招待券を持っている人は、丸善で画集でも眺めている方がいい。
草臥れに行く必要は無いですよ。

「風蕭々兮易水寒」の物語は、「易水(えきすい)」で、広辞苑に載ってます。


落花狼藉

2008-02-27 | 重箱の隅

 

 あれま! 

花屋の娘さんに何があったのだろう。
目尻に青痣、頬骨に赤痣。腫れ上がっている。
まだ寒いのに、着ていたものはひん剥かれてしまった落花狼藉。
心の傷は大きかったろう。ボーゼンとしている.......。

3月28日から「東京国際フォーラム」で始まる「日本フラワーデザイン大賞2008」までに、治療してやって下さいね。
心のケアもシッカリね。
社団法人日本フラワーデザイナー協会さん。

▲写真は2/23朝日新聞夕刊全15段広告の約上半分です。


田舎暮らし

2008-02-26 | 先輩のお言葉

   

 「たそがれ清兵衛」で鬼気侍を演じた舞踏家の田中泯さんの素晴らしいお言葉。
朝日新聞2月17日「田舎で暮らす」によると......。

   田んぼを見ている老人に会います。
   膝や背中が曲がり、ずっと労働してきた身体がある。
   ヨーロッパから入ってきた身体の使い方や表現が美しいとされますが、
   百姓や労働者や職人の身体は美しくないのか。
   僕は老人から響いてくる美しさを感じます。

森男はまだ老人ではないが、四捨五入すれば百歳の老人である。
そして田舎に住んでいる。
ふむふむ、樵の与作姿に自信を持つべえ。

東京生まれで、前衛舞踏家として鳴らした田中さんは85年から山梨県に移住。農業を始めた。
今ではすっかり地元民。

   ここに来てから、躍起になって自己表現しなくなりました。
   農業をやってると、自分が大事なんて言ってられない。
   野菜さんの方が大事。
   今何かやってあげないと手遅れになることがいっぱいあるんです。

「野菜さん」、なんて!.......。

反省します。樵の与作がブログ書くのは、もう恥ずかしい。
躍起になって「林住記」書くのは、もう止そう。
もう手遅れだ。

今日はこれでお終いにします。

朝日新聞日曜朝刊に掲載される「田舎で暮らす」はお勧めです。
生駒山に住む「大助花子はん」も素晴らしい。


後期高齢者

2008-02-25 | 林住期

 

 この頃、何かに怒ってないと、生活ダレちゃってね......。

年度別所得控除の推移を見ると、無力な老人搾取が明瞭になる。
高齢者控除を外し、定率減税は全廃。損害保険控除も止めた。

所得税率が10%から5%になった、と?
ふんっ。代わりに住民税をベラボウに上げたわぃ。

去年は入歯を入れ替えたので医療費控除がゴッソリ増えた。
何かトクしたみたいだが、医療費は例年の3倍も払ったのである。
それで具合がよけりゃいいのだが、歯ぎしりも出来なくなってしまったわ。

今年4月から、75歳以上の老人に対し後期高齢者健康保険制度が始まる。
森男はあと40年先だからいいが、年間平均6万円(埼玉県は8万円とか)の新たな負担が発生するそうだ。.....もう死んでしまおう。

老人は「後期」になると家族単位ではなく、個人別に保険料を賦課する、とか。

一体全体、誰が、何時決めたんだっ。
そもそも「後期」とは無礼であるっ。「高貴」くらいに言い換えろっ。
カタカナが得意な役人が、「スーパーゴルデンエイジなんとかかんとか」にしなかったのは、どうせ後期は呆けてるからな、と空気読んだに違いない。

役人の狙いどおり、これを知らない脳天気な老人が多い。
だから政府につけ込まれるんだよ。犬のお供をしている場合じゃないのだっ。

ジジババども、「斬り捨てご免」の原野辰三先輩を見習えっ!

▲活劇記念写真は「通販生活・80年春号」から。

▼以下、「入歯還付」に続きます。


入歯還付

2008-02-25 | 林住期

 

 例年なら、確定申告書はもう出来上がっている時期である。

損害保険料支払証明書がどうしても見つからなかったのだ。
何日も探した揚句再発行を頼んだら、19年度から控除対象から除外されたのだ。
高齢者控除の廃止もコッソリとゴッソリ行った。
最高控除額は3000円と小さいが、自公のやり方はキタナイね。

保険会社に問合せが集中しているらしい。
大きな活字で、地震保険以外の損害保険控除は無くなった、支払証明書は送付しない、と通知すればよかろうに。損保協会、何してるっ。

お陰で残り少ない日々を無駄にしたわぃ。
始めに記入説明書を読めばいいのだが、先を急いでますんでね。

 

骨折後2年は医療費が嵩み、源泉徴収所得税は全額還付された。
その後、風邪腹痛頻尿痴呆くらいは我慢してきたので、盗人に追い銭状態だった。
今回は入歯のお陰で還付金がある計算。
今年はよそ行き用入歯を作ろう。

.......と僅かな還付金を当てにするミジメな今日この頃。

▼以下「ため息テレビ」へ続きます。


ため息テレビ

2008-02-25 | 林住期

 

 テレビが溜息をついている。
溜息に合わせて、みろもんたさんの顔色が濃くなったり薄くなったりする。

極秘の話だけれど、去年は別収入が少しあった。
支払調書」は兄だけに送られるだろう。分離課税分の申告はとぼけるつもりだったが、四角四面な兄に迷惑がかかる恐れあり。
で、正直に申告することにしたが.....。

支払経費を証明する領収書が全然当然手許に無いのである。
複写を頼んだが、電話では段々声が大きくなる。
高い交通費をかけて、兄と穏やかに面談。

おいおい、二重計上や記憶漏れ多々じゃないか。まるでちゃんこ鍋、他人丼。
結局、基本の数字が怪しくなってしまった。
普段威張ってる人が蝋梅の花盛り。とりあえず慰め励まして退散した。

ま、続けざまに三度も葬式を出し、何かと出入りが多かったので間違いは止むを得まい。真面目で愚痴が多いから尚更だ。

その後電話をしたら、手許の資料領収書全てを税理士先生に渡し、数字の精査と申告書の作成を全面的にお願いしてしまっていた。
そして、森男の分も先生に頼んでおいた、とさ!

やれやれ、薄型高音質テレビを新調するつもりが、パーになってしまったわぃ。
わが猫額亭のテレビはな、蝋燭のように呼吸をするんじゃ。
生きるのは辛い。


夢の中へ

2008-02-24 | 歌の翼に

 

 あれを探している。あれはどこへ行った、と何時も何かを探している。
残り少ない日々を、無駄に使っている。

置き場所は決めてある。整理棚も整理箱も買ってある。
ところが、仕舞う時は何時も、トリアエズ、だからまたあれを探している。

     「夢の中へ」 井上陽水作詞作曲歌

     探しものは何ですか? 見つけにくいものですか?
     カバンの中もつくえの中も 探したけれど見つからないのは

     まだまだ探す気ですか? それより僕と踊りませんか?
     夢の中へ夢の中へ 行ってみたいと思いませんか?

     休む事も許されず 笑う事は止められて
     はいつくばってはいつくばって いったい何を探しているのか

     探すのをやめた時 見つかる事もよくある話で
     踊りましょう夢の中へ 行ってみたいと思いませんか?

     探しものは何ですか? まだまだ探す気ですか?
     夢の中へ夢の中へ 行ってみたいと思いませんか? 

陽水さんのこの歌は、家宅捜索に来た警察官たちが大麻を探しているサマ、という説がある。な~るほど、それなら「夢の中へ」は合点がゆく。

自分を探したり、お嫁さんを探したり、深い海を探すのは大変だけれど、森男の探し物は大したものではない。
時々、何を探しているのかを忘れてしまうこともあるが.......。 

そうそう、火災保険支払証明書と家財保険支払証明書だ。

▲挿絵は「Peter Folk 」(警部コロンボ)の部分。和田誠「PEOPLE2」(美術出版刊)より。   


捜索責任

2008-02-24 | 床屋放談

 
  迫ってくる  (針すなお作画)
                                     

 石破防衛大臣の引責辞任を要求する野党。鬼の首を取ったようで単純単純。まさか事故を喜んではいないでしょうね。
漁協組合長の方が、ハトポッポよりずっと分かっている。

即刻クビにすべきは宝塚歌劇の制服を着ている記者嫌いの偉い人と艦長だ。
非を認めている石破大臣には、ここ当分は猛烈に働いて頂きましょう。

仲間の漁船と海上保安庁が親子を探しているが、頑丈な軍艦はどこにいるのだだろう。相変わらず白河夜船なのだろうか。
またぶつける恐れがある。悪天候で漁船が出ない時こそ、捜索したらどうか。

▲イラストは針すなお画。2/22朝日新聞より。


24日のサプライズ

2008-02-23 | 高麗便り

 

サプライズです。

2月24日(日曜)に、あのデヴィ夫人がわが日高市にお出まし遊ばす! 
市長、この名誉なご来日をご存知か?

お招きしたパチンコ屋さん、それをお受け下さった夫人。ご双方のサプライズな営業努力に頭が下がりますよね。

森生は大昔、お美しさが匂い立つ夫人にお目にかかったことがある。
お懐かしくてパチンコ屋さんに出向くつもりだが、傍に寄ったらご意見されそうだ。遠くからでも拝みたい。
時間は.....、れれれ、ホール内に掲示してある由。

当時森生は、とても自分では買えない高額品を商っていた。
時には、超豪華ホテルで超高額品ばかりの特別販売会を開催した。

ご招待すると、夫人は必ず閉店直前にお取り巻きを従えてご来臨された。
そろそろ帰りたい労働者たちには、実は有難迷惑だったのである。だから24日も閉店直前であろうか。

 

  ところで、このちらしによれば.....、

  22日・・ニューギン機種が大暴れ!! NEO EXCIT JACK。
  23日・・使徒殲滅祭り。サタデーMAX。
  24日・・冬のソナタ ヨン様の日。超極上の海。......そして、夫人のご来店!

  その他、「移動共遊OK」であり、「AED(自動体外式除細動器)設置店」でもある。

  意味がさっぱりではあるけれど、心臓麻痺を起こすくらいのサプライズが沢山あるパチンコ屋さんであるらしい。

   080223


お手盛り

2008-02-22 | 高麗便り

 

 既に昨年12月の市議会で議決してしまったことである。

日高市の市長・副市長・市会議員・教育長・などのボーナス(期末手当)を増額した。
ついでに市職員の給料と諸手当(扶養手当と勤務手当)も増額した。

この議案に反対した市会議員は僅かに二人。反対意見に対して、あるセンセイは、

  「反対したヤツはいらないんだナ」

と野次ったというから、バカ正直モノ。その先生の名前を公表して、「このバカモン」、と野次り返しましょう。

隣の飯能市では議会は全員反対で同様の議案を否決。入間市・鶴ヶ島市・越生町などは見送り。

 

以上はこの議案に反対した先生のちらしで知った。郵便受けに今月始めに入っていたものである。
それで、ちらっと見てゴミ箱に捨ててしまった「議会だより」を公民館で入手。

「ひだか市 議会だより62号・2/1発行」▲には、「増額」とは書いていない。すべて「期末手当の変更」と「給料・手当ての変更」、と誤魔化してある。
財政難との噂があるので、おや、賃下げとは気の毒な、と感じました。
これでは捨ててしまうわ。

  俺たちゃ改革も、勉強も、なんもしてないよ。
  財政難とかいう噂もあるらしいよ。
  だけんども、銭バイ欲しいね。
  仲良きことは美しき哉、だもんね。

.....とでも「たより」をしてくれたら、シッカリ読むんだけれどね。

 

このことを知らせてくれた先生にも注文がある。
もっと早く、もっと多くの市民に知らせてくれなくては......。

「財政難」は噂だけ。市の広報は天下泰平です。市民は寝ています。
教育も福祉も環境も、健全財政があって実現できること。
同僚先生たちが目を回す、分かり易く迫力のある分析と報告をお願いします。

いま、ブログを出している先生はたった一人。それも昨年11月以来更新していない。
批判的意見を公表すると、同僚先生たちに厳しくチェックされてしまうらしいけれど、勇気を出して下さい。

日高市政をシッカリと直視した、分かり易く、目が醒めるブログを待っています。
提灯、持ちますよ。

▲日高市なのに「ひだか」市。「早ね 早おき 朝ごはん」.....。
市民を愚弄してますね。


ミチコさんの秘密

2008-02-21 | 拍手

 清水ミチコさんのブログが大好きです。ミチコさんは平成の清少納言です。

ミチコさんのブログの1月24日の記事はタイトルが「たまたま」だった。
ラジオで協演している三谷幸喜先生と、たまたまTVの収録に通り合わせて、画面に「出演」してしまったワ、という記事だった。
ごく短い記事だけれどミチコさんらしい洒落た記事だった。

2月16日、朝日夕刊連載「三谷幸喜のありふれた生活392回」に、三谷先生がその時の二人の揉み合いを書いていて、面白い。
ミチコさんは「たまたま」だったが、三谷先生は「わざわざ」なのだ。
ミチコさんて、意外にに控えめ。また好きになりました。

以前記事にした「むかつく二人」の丁々発止のミチコさん。
ここには別のミチコさんがいる。