林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

丸の内スタイル

2009-12-23 | 風に吹かれて

三菱一号館と、後ろの超高層ビルの間に「スクエア」があった。

ここでは不況の影よりも、超高層ビルの陰の方が濃い。

事務所街の楽しい空間である。最近の丸の内は侮れません。



暖気が傘から降りてくる「ホットアンブレラ」。わが猫額亭にも欲しい一品。

天高く空狭く、日は当たらないスクエアカット。

酷く寒いのに子どもは平気で水遊び。

高麗の里のお婆さんでもこんなに厚着はしません。これが丸の内スタイル?

奇怪・分細工な彫刻はヘンリー・ムーア作「腰掛ける女」です。一体、何を食ったんでしょうか。
着膨れ嬢の方がずっといい眺めでした。


新・時そば

2009-12-22 | 病院巡り

新聞の集金青年が来た。ここ半年はこの青年が来る。

忘れもしない去年の今日、お母さんが来て、森生はその目の前で突然倒れた。
お母さんはいち早くご近所に通報してくれて大騒動になり、おかげで命を取り留めた。
退院後、お礼を差し上げようとしたが、ダンコとして固辞されたままであった。

あのお母さんはその後、隣の団地の集金をしている由。
青年に、昨年末から今年の善行として、この一件を所長に伝えて欲しい、とお願いした。
所長はそういうことには厚く報いてくれる由。所長の財布で、義理がようやく果たせることになりそうだ。もう思い残すことは................あった!

新聞社が作った予定を書き込める暦を、今年はまだ貰っていなかった(つもり)。

  「えっ? そうですかぁ? 確か11月の集金の時に差し上げましたが............」

  「い~や、貰ってない」

  「そう仰られると、ボクもあやふやですけど.......。あ、直ぐ持ってきます」

そういわれると、アタシもあやふやですけど、仏子に二言は無い。
好青年はあたふたと帰ってしまった。肝心の集金はせずに。

家に入り、念の為調べてみた。あれま!、リフォーム屋のバカ長く丸めた暦の隣に、短く丸めた新聞社の暦があった。前月に頂いたのをスッカリ忘れていた。

青年は集金を忘れ、領収書を置いてゆくのも忘れた。
カレは近い内に暦をもう1本届けに来る。その時カレは、購読料をまた請求するのだろうか。.....するよなぁ。

領収書を貰っておかなかったことは手抜かりだった。
11月から暦を届ける販売店が悪いのだ。


三菱一号館

2009-12-22 | 風に吹かれて

学生の頃の「三菱一号館」は暗鬱だった。シャーロック・ホームズが頭を抱えて唸っているような、陰気なビルだった。
こんな建物はさっさと壊して近代的なビルに建替えた方がいい、とさえ思っていた。

一旦取り壊した一号館がこの度、新装復元され、既に内部を公開している。
昔に較べ、黒ずんだ赤煉瓦は明るくなり、まるで新派の書割である。昔の重厚な雰囲気を取り戻すには、あと半世紀以上は必要なのだろう。

急な石段を上がると、売店、切符売場、洒落た食堂がある。食堂は予約客で満席。高い昼飯を食わずに済んだ。
2階は入場料が必要だ。中は復元工事過程展示だけ。天下の三菱にしてはセコイ。 だから上がらなかった。


2009-12-22 | 林住期

           

伊東屋で、五味太郎の暦を買いたかったのに今年は置いていなかった。
それで、氏原忠夫の卓上暦と、小人たちが遊んでいる風景の暦だけを買った。
気のせいか、伊東屋の品揃えは例年よりしょぼいです。

     

昔は、美しい暦が会社に沢山到来し、選り取り見取りだった。
今では新聞販売店と損保代理店からの、少し情けない暦しか手に入らなくなった。
年の瀬にあと何回、暦を替えられるものやら。

まぁ、暦なんか要らないこの頃だけれど............。

ご注意。上の12月は来年の12月ですからね。
来年一杯くらいは、と思いまして。


不況の街

2009-12-22 | 風に吹かれて

豪勢なビルの中庭に大勢の人が集まっている。
面白いことかな、と近付いた。
カタカナ名前の会社が会社説明会を開催中で、入場を待つ人々だった。
見た目にはキレイな街。不況は確実。

ジャンボを買えるだけでもシアワセ、と思わなくてはいけないのかも。


一人で銀座

2009-12-22 | 風に吹かれて

銀座へ行った。♪灯ともし頃に歩く銀座。しかし、昼間、一人で行った。

いつもの年の瀬は、新しく開店した高級ブランドショップを冷やかして歩いたものだ。
今年はその元気は無い。松屋と伊東屋を覗き、京橋、三菱一号館、丸ビル、東京駅、高島屋、丸善などを、ひたすら歩いただけだった。

遅い昼飯は新東京ビル地下、マック。
照焼バーガーセット590円也。あとは休まず、4時間も歩いていた。

出来事も、美しい店員さんとの愉快な触れ合いも、なぁ~んも無く、買いたいものものは二つしか無かった。二つは衝動買い出来る代物ではなかった。

キューちゃんはパンツを穿いてないけれど、街は寒く、店内はぐったりするほど暑かった。
和光と高島屋の飾り窓は相変わらずキレイだった。ソニーにはろくろっ首美人。

和泉雅子さん、残念ながらまたヘタになったみたい。
お互いさまだ、赦します。


蕎麦焼酎

2009-12-21 | 林住期

忘年会の会場は、30年前に住んでいた町外れの店だった。あの頃は畑と墓地が目立ったけれど、今では見違えるほど住宅が密集していた。
場所は完全予約制の蕎麦屋。町外れにしては小洒落た洋風。今夜の客は我々1組5人だけ。

天麩羅にカレー粉、プチトマト天麩羅、蕎麦湯珈琲などなど、念入りな料理は「よろしゅうございました」よ。
店主自慢の柚子蕎麦はあと2枚は欲しかった。お終いマカロンは直径僅か2センチ。それぞれ高嶺者向け小型少量ですが堪能しました。

先ずは期日延期原因犯のお詫びを森生から。後はザックバランにテンデンバラバラ起承転々。

名前を忘れた新潟蕎麦焼酎。蕎麦湯で割った1杯が意外にいけて、ぼ~んやり。会話の内容は忘却の彼方。
ただ、自治会長2人と元重役2人、そして前衛評論家森生の計5人。4人はこの街の住民で現在は顔役でもあり、市政ヒハン頻り。口ぶりだけは直ぐにも市長が務まりそうだった。

あ、それから年内にもう一度、今度は昼飯をコワ~イ大男がやっている中華料理店で、ということになった。美味いがコワイ。コワイが大勢なら、という寸法です。

そうそう、日にちを幹事君に確めないと......。

料理の写真を撮るのも忘れてました。詳しくは「かおり庵」をどうぞ。
従って、写真はイメメージです。


買ったぞジャンボ

2009-12-21 | うわごと


ジャンボ宝籤を買ったぞ。有名老舗「西銀座チャンスセンター」で、だぞ。

飯能みずほ銀行では1000万円が出た、と囃しているが、ここでジャンボを買ってるお客を見たことがない。
当たった人がいれば、狭い町だ。必ず噂になるのに、それも無い。
あれはウソか、売れ残った籤が当たったんですね、きっと。

家に坐ったままで1億円が当たるのは、お天道サマに申し訳ないと思ふ。いい歳をして、なんだか鳩山兄弟のやうで恥ずかしい。やはり額に汗せねば、と久し振りに東京へ出かけたのだ。
東京は酷寒の高麗よりずっと暖かく、銀杏の黄葉が、まだ枝にしがみ付いていた。

先ずは池袋西武デパ下売店へ。

去年は行列が出来ていたのに、ガラガラだ。やはりサイタマ県池袋は不況なのだろうか、可哀相に。
この売店のオバァサン社長は、女盛りの頃から宝籤売り一筋。それが成功し、噂によると、今では西武デパート高級呉服のお得意サマ、とか。これもウソですね。あの鰻のような西武には「高級」なんかありませんよ。

で、池袋のジャンボは当たりそうもなく、数寄屋橋「西銀座チャンスセンター」だ。

ここはガードマンが大勢いる。歩道で何人もの看板娘が叫んでる。窓口が13箇所もあるのに、長蛇の列がうねっているのだ。
しかもその蛇が買うのは、1万や2万じゃない。5万10万である。コイツら貧しそうな身なりの癖に儲かってるんだ。いや、それとも女房パートに出したのかな。

30枚しか買わないのは恥ずかしかった。情けなかった。ヤケクソだった。

     1億円で充分だっ。前後賞は要らないや。

当たりを狙い30枚全てをバラで買った。9000円も投資してしまった。
明日からは納豆と冷奴の生活である。

 ・・・・・・・・・・・・・・ 

いま、冷たく侘しい猫額亭に帰ってきて、一時の興奮も醒め、激しく悔やんでおりまする。
連番で買っといたら、最低でも900円は当たるはずだった、と。

写真上が西銀座チャンスセンターで、下は池袋西武デパ下。


2009-12-20 | 知ったかぶり

ベニヤ板をホチキスで留めて、その上に紙を貼るのは「壁もどき」。
(わが猫額亭もそうだけれど........)

下塗りのままで、仕上げ塗りをしていませんが、これが本当の壁。
痛んできても、それなりに見られます。


むくみマニフェスト

2009-12-20 | 床屋放談

                               ▲病院待合室にいた鳩山由紀夫クン。

家庭でも、会社でも、収入が減れば支出を減らすもの。それは国も同じですね。借金で首が廻らないより、世界2位の、いや3位4位の経済「中」国だっていいじゃないか。
こうなったのは自民公明の長年の怠慢の結果であり、自公がガタガタ言うのは図々しい。谷垣氏などは自分の自転車さえ運転できないくせに。

小沢上皇が痺れを切らして、マニフェストをあれこれ変えるように指示するのは、鳩山由紀夫クンがちっとも働かないからです。冷静に考えれば当然のことです。
しかし、上皇の「国民のみなさんのご要望だ」という言い草はふざけている。何を今更「ご要望」だぃ。あの横柄傲慢で品が無い上皇の、顔見るのも、声聞くのもフ・ユ・カ・イ。

上皇の指示に対し、由紀夫クンは例によってハッキリしない。マニフェストだから「自分が決断する」、と目を泳がせている。
来年早々「決断延期を決断」するどころか、「辞職を決断」するんじゃあるまいね。まぁそれもスッキリしていいか.......。

結局、直近の迷走混迷は由紀夫クンが友愛教の教義に拘り優柔不断だからだ。
なにしろそろそろジジイなのに、未だにママから自立できないんだからな。

ニッポンは社会の仕組みが複雑になり過ぎた。あちら立てればこちらは立たぬ。蛮勇を発揮して一点突破しなければ物事は動き出さない。真の犠牲者が出たら、別途救済すればいい。決断を先送りするなら、その理由を詳しく説明すればいい。

鳩山記念館

デンマークでのコップの中の嵐に巻き込まれ、無い袖の中から17000000000円(マル、少ないかも)を拠出する由。これは日本が世界のATMを押し付けられただけ。どうせ主導権なんか取れっこない。取る気も無い。

由紀夫クンは無駄な海外出張は控えろ。御殿で、マニフェスト破りの言い訳を500項目考え出せ。一日中ぶっ通しでそれを「国民の皆さま」に説明すれば、浮腫んだマニフェスト破りを赦してやってもいい。

それにしても、「国民の皆さま」のおとなしいこと!
臨終期の森生は、もうどっちでもいいけれど、学生期、家住期の皆さまはこれから先どうするの?

さぁ、年末、住む家の無い人々は議員宿舎を占拠し、議員どもを眠らせるな。
就職出来ない学生諸君は、国会議事堂を取り囲み、金魚の雲古議員どもを働かせよう。

  ここへ来てついに「マニフェスト 痩せますと?」

話は突然変わります。
中国へぞろぞろ行って、胡主席と握手したみっともないヤツラは、次の選挙で落としてやろう。
国債買うのは止めましょう。

上の写真はワンちゃんは由紀夫クンです。ソックリでしょ。
下は文京区音羽にあるワンちゃんが生まれ育った犬小屋です。
大きそうに見えるけれど、玄関ホールのせせこましいことには呆れました。

漫画は山田紳、11月21日朝日新聞朝刊から。


雲は天才か

2009-12-19 | 林住期

おお寒ぅ。
晴れていても、南から風が吹いても、滅法寒い年の瀬だ。
暖房費節約のために2階に上がり、日向で寝そべっていると、また雲が流れてくる。

折角いい気持ちになってるのに、はた迷惑である。
雲は天才だ、なんてキツツキが書いたそうだが、それは若僧の見立てですね。

あらら、本格的に翳ってきたぞ。
おお寒ぅ。
後期林住期の森生にとって、雲は天災である。


縮む年の背

2009-12-19 | 林住期

名山さん端然さんと昼飯を「豆さる」で食った。食材にはそれぞれワケがある豪華多彩な昼食だった。
まだ日が高かい。3人で多峰主山に登ることにした。
普段なら能仁寺、天覧山、尾根道、石段、多峰主山、と趣のある山道を歩くところだが、能仁寺、見返り坂、雨乞い池、常盤御前墓下、多峰主山、という暗いけれど割合に楽な道を登った。

理由は、名山さんの脚がこのところ痺れているからである。
原因は脊椎間座布団が少しはみ出し、神経に障っている所為、とか。
百名山を踏破した名山さんも、悲しいけれどそろそろ年貢の納め時であろう。

そういえば名山さんも端然さんも背が少し縮んだようである。森生はこの2年で何と2センチも縮んだ。
別に性格が丸くなったわけではない。むしろ尖がってきた。頭を下げてばかりいるわけでもない。背が縮んだのは、恐らく何枚もの座布団が薄くなったのではないか。

山頂で、先に来ていた常連さんたちに交じり、文字どおりに大所高所から歓談。
30分もすると、口先の熱さとは裏腹に、背中が寒さでゾクゾクしてきた。

帰りは、西側の急な木の階段を下り、買物難民限界団地の上に出る道を選んだ。
急な階段で勢い良く降りると更に背が縮むだろう。また、脳味噌が揺さぶられて偏るかも知れない。ゆっくりと、しかもふわふわと慎重に下りた。
途中、そうだ、今後は人に頭を下げるのも控えよう、と思った。

その後、山・然両氏はわが猫額亭にご来臨。間断なく歓談に次ぐ閑談。互いにご機嫌よろしくお開きとしたが、何とまぁ、森生はこの日の夕方から、別のご老人たちと忘年会を約束していたのである。

幹事君は今頃になって、確認の電話を寄越したのである。
これ、いわゆるすなわちダブルブッキングですね。でも責任は幹事君だ、と言いたい。当然集合時間には間に合わない。

でもそういうことは言わない。今度の約束は森生が暦への記入を忘れていたのである。苦情を言ったらまた世間が狭くなる。これも娑婆のツトメだ、と電話で平身低頭した。
これでまた、背が1センチ縮んだことだろうね。

夜遅く、幹事君が「延期」の電話を下さった。
有り難うよ幹事君。メイワクかけてゴメンね。当日朝には電話頂戴ね。


タモリ氏 ヨコハマへ

2009-12-19 | 拍手

タモリ氏がNHKに出演している。毎週木曜夜10時からの「ブラタモリ」です。面白いですよ。

17日夜は、東京から初めて「遠出」し、ヨコハマへ行った。
タモリ氏はいかにもタモリ氏らしく、旅に出ても舞い上がったりはせず、少しヒネクレている。他のタレントのように、見たもの、体験したことを安易に絶賛したりはしない。お供する女子アナの常識の無さに呆れたりする。そこが面白いのです。

横浜でも、案内をした上流風老婦人のオットリと丁寧で、しかもウムを言わせぬ話しの運びを、陰でぶつぶつヤユしたりして、可笑しかった。
ここ、このご婦人に対する悪口じゃありませんよ。あのご婦人はいかにもなマダム・ヨコハマであり、お付き合いしたいくらいです。

「ブラタモリ」は、美味いもの、手仕事探しの一般的な旅番組とは異なり、タモリ氏が街なかの高低差を探して歩く。そして地面の下に隠された土地の歴史をひも解く。氏は、高低差の無い街にはゼンゼン興味が無い、そうだ。
嫌々行った銀座と同様に、中心街の埋立地にも高低差はあった。それは開港時人口百人だった横浜村があった砂州の跡だったのです。

象の鼻の埠頭とか、県庁キングの展望台とか、山手にある小学校校庭地下にある麦酒工場貯水槽とか、普通、目を付けない隠れた名所を紹介してくれる。
しかも安作りCGや、古い彩色絵葉書や、錦絵を使い、現在の風景と重ねて、説得力がある。

またヨコハマへ行きたくなりました。

同じ日の「お早うホットモーニング」。ヤな番組名ですね。ここでは熊野古道の旅だった。
全員が全てに深~く感動し、物凄~く絶賛し尽くす偽善的な番組とはダンチな内容でした。
ここの出演者の一人は土地のモノを食う前から、これは美味しい!、と絶賛していたぞ。ウソツキ!

挿絵は柳原良平画文「船の本」(至誠堂’68年刊)から。