先輩の長老氏から、「そろそろみんなに会いたいので期日と場所を調整せよ」、とのご下命があった。
ナマイキだった森生を忘れずに声を掛けて下さるのは嬉しい。
4人の中で一番若くて多忙な森生が、電話をあちこち掛けまくり日取りと場所を決めた。
場所は、嵐山町にある「独立行政法人女性教育会館」にした。
長老は、「もっと贅沢なところで」、と。「政治に関心を持たないと呆けますよ」、という諌言に折れてくれた。
その癖よほど暇らしく定刻2時間前に到着。広大な構内を隈なく点検済みだった。
長老・・昼飯、予約してあるのかい?
森生・・大丈夫です、予約は必要ありません。去年は使えましたよ。
長老・・食堂じゃ、予約が必要、って言ってるぜ。
森生・・大丈夫。でもフロントで確めてきますね。
広いロビーは深海のように薄暗く、いまはもう初夏なのに誰もいない。
フロントも誰もいない海。大声で呼ばわったら衝立の奥から蛸がぬうっと出現。
蛸氏・・はい、予約制です。宿泊の方がご利用することになっています。
森生・・去年の事業仕分け直後は、予約無しで利用できましたよ。
蛸氏・・う~ん、何人さまですか? お一人さまなら何とか融通できますが。
森生・・うぬっ、....... じじ3人ばば1人合計4人ですが。
蛸氏・・あぁ、それはとても無理です。
森生・・ってーと事業仕分けが済んだから手抜きをしよう、ってんだな。一人ずつ別々に来たらどうなんだぃ?
蛸氏・・ちょちょっとお待ちを。食堂担当者に確めますから。
ああ、もしもし、四人飛び込みだけど、どうだろうか?
................はいはい、結構でござります、どうぞあちらへ。
むっ、われらじじばばは「飛び込み」かぇ? 客商売として、もっとマシな言い方があるんでないの?
飛込みたぁ縁起悪いぞなもし。
下の記事「定食午餐会」に続きます。