高麗川が大変なことになってきた。
年末に配布された日高市広報誌新年号に、
「高麗川まるごと再生プロジェクト遊歩道工事が始まります」
(広報の該当する頁は http://www.city.hidaka.lg.jp/resources/content/50395/104.pdf をどうぞ)
という簡単な記事があったのだ。以前から河原に道路を通すらしいという噂は聞いていた。
しかし事前に何の説明もないまま急に着工するのは、日高市民は大人しく市政について無関心だから、市民をすっかり舐めてかかっているのだ。
日高市と埼玉県は、市民に気づかれないようにして、高麗川の清流を「まるごと」作り変える計画を立て、遮二無二実行する気である。
計画立案に携わったのは、毎度おなじみの県と市の役人・当市選出県議・一部市議・観光協会・商工会・一部区長(自治会長)らしい。
これらお歴々には、日高市が売り出すべき長所が全く分かっていないようだ。
高麗川の自然環境と景観をまるごと作り変えることを、工事を受注する土木建設業者以外に、誰が喜ぶのだろうか。
そのバカバカしさと、無神経さと、列島改造論時代の古色蒼然とした土建屋的なセンスには呆れますね。
遊歩道新設工事は一種のハコモノ作りであり、今後、永久に市の財政的な負担になるに違いない。
高麗川を「丸ごと再生する」必要など全くない。遊歩道の敷設は「再生」ではなく「破壊」である。
水質が悪化しているとすれば、住宅が増えたからであり、高麗川を弄るのではなく、下水道の普及を図るべきである。
横手渓谷・巾着田・清流・高岡・新堀などを経て、「市民や観光客を坂戸へ誘導する」そうだけれど、他市へ誘導してしまってどうするのだ。
そもそも坂戸市内の高麗川べりに一体どんな観光名所があるのだろうか。無理は止めたほうがいい。
現在の自然河川を、県債だけでも3憶円もかけて、人工河川に改造することは、市民に対する犯罪的な行為である。
埼玉県が日高市に投資してくれることは有難い。しかし遊歩道のような無駄な工事は大迷惑である。
上田知事と日高市役所・観光協会・商工会は、既に巾着田を破壊し尽くした。再生すべきは巾着田だ。
現在の高麗川に、もし手を加えるなら、遊歩道敷設工事ではなく、
まだいくつか残る木橋をコンクリート橋に架け替える。
橋の袂から川原に下りる、自動車は通れない、狭い石段か歩道を付ける。
両岸に密生し、河原に倒れ掛かっている竹林を伐採する。
河原に放置したままの流木や生活ごみを、随時片付ける。
だけで充分だと思う。
橋と石段で土建業者を潤し、竹林伐採と河原の清掃は、することが無くうろうろうようよしているじじたちにして貰おう。
なお、詳しい経緯と、この遊歩道工事に反対する理由は、下記2本のHP・ブログをご覧くださいね。
少し長たらしい文章ですが「林住記」よりタメになります。
1.リンクス高麗川 2.高麗川清流(コンクリート遊歩道に反対し計画再考を求める会)
森生じじぃには反対運動を応援するための根気がありません。
この記事を読んだ方は、良~く考えて、遊歩道敷設工事が納得できないなら、埼玉県知事・日高市長にメールしましょう。
なお、破壊される直前の高麗川(諏訪橋~新井橋)の在庫写真12枚を、ばらばらですが下にまとめて載せました▼
こんなにも美しい高麗川に、遊歩道なんか必要ないと思いませんか?
どういう工事になるかを想像できない方は「林住記」の関連過去記事をご覧下さい。
また、この工事の起点に当たる諏訪橋上流の遊歩道は既に完成していますが、殆ど利用者はおらず、日向和田地区では一般道拡幅工事中です。
★1月31日(日)朝7時45分から、NHK総合TVで放送する「さわやか自然百景・埼玉 奥武蔵 高麗川」もご覧下さい。
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