エンゲル係数とは、一世帯の消費支出総額に占める食料費の割合で、この係数が高いほど生活水準が低い。
これ、常識ですよね。ところが、安倍晋三首相ときたら、真逆に捉えておりました。
最近、エンゲル係数が上昇していることについて、国会で野党議員から質問され、答えて曰く、
エンゲル係数の上昇は、日本人の食生活が豊かになったためであり、アベノミクスの成果である。
と。まぁ、そういうご趣旨でして、いやはや、恐れ入谷の鬼子母神ですな。
安倍晋三クンは本当に成蹊大学を卒業したのだろうか。森生は中学か高校のころ学校で教わったのにね。
呆け予防のために家計簿をつけている。そこで計算をした。
その結果、16年のエンゲル係数は恥ずかしながら45%で、17年は39%だった。
16年に較べ17年の生活水準はいくらか向上したように見えるが、それは早とちりです。
何故なら.........。
17年は、真夏の高温と、晩秋から冬にかけての急な低温で、光熱費(電気・ガス料金)が16年比25%増だった。
また、車検で12万円、2階に上がる階段と玄関の石段に手摺を新設し16万円を支払わなければならなかった。
更に、昼食は外食回数を極力減らし、家で菓子パンに玉葱スープ程度とし、食費を大幅に減らした。
つまり、分母になる消費支出総額が急増したのに反し、分子になる食糧費が急減したんですね。
エンゲル係数が下がったのはそういうわけで、生活水準が高くなったのではありません。
ただし、普通、高齢者世帯のエンゲル係数は上がるようだ。
食料費はあまり減らせないのに、衣服費・教養娯楽費・交通費・交際費などが減り、消費支出総額が縮小するからだ。
医療費の増加はちょっと脇におきますが。
そういうわけで、最近のエンゲル係数の上昇は「アベノミクスの成果」ではなく、高齢者世帯の増加が原因かも。
.....などと、ここまで柄にもなく一生懸命書きましたが、どうもこういう記事は苦手で肩が凝る。
ご同輩の、快刀乱麻な記事を待ってます。ふぅ。
エンゲル係数についてはこちらを、エンゲル係数の推移はこちらをどうぞ。
安倍さんのエンゲル係数発言は「エンゲル係数 安倍首相」で検索すると、いっぱい見当たります。お試し下さい。
180208