林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

父の計算尺

2018-08-12 | 遠い雲

もう何年も両親の墓参りをしていない。
両親が亡くなってから、お盆や正月でも、兄が継いだ実家にきょうだいが集まることはない。
森生は、墓は胸の中にあればそれでいい、と思っている。

76歳で亡くなった父の思い出が、あまりない。

雨が降り続いても、何かに蹴躓いても、ご飯のおかずが気に食わなくても、ぐちぐちと小言を言い続けた。
父が家にいると、家中が陰気になった。

県の職員だった父は、微分積分の勉強が趣味で、父の勉強中に笑い声を立てると叱られた。
森生が算数を嫌いになったのは、父の指導法と仁丹の苦い口臭による。

進学も就職もその後のことも、父に相談したことはなかった。
晩年は大分丸くなったらしいが、長い話はしなかったので、家族の歴史を聞いていない。


就職祝いに、青いワイシャツと鰐皮金バックルのベルトをくれたが、会社は色もの禁止で、鰐皮は趣味じゃない。
一度も使わないままで無くしてしまった。可愛げのない次男坊だと思っていただろう。

だ、父がくれたヘンミの計算尺は、電卓が安く出回るまで算盤代わりに使っていた。
加減は算盤が、乗除計算は計算尺が重宝だった。特に円形計算尺が。

戦後の混乱期、一家を守ったのは母の奮闘のおかげである。
父は、農地解放の対象外だった持ち山を見回りに行くか、微積分に没頭していた。

父は子どもたちの育て方に失敗したようだ。

父が亡くなった歳に近付いた頃から、父が分かってきた。
そして「だが、ああはすまい」と決めていた。

けれども、なんのことはない、いま父と同じことをしている自分がいる。

  
  持っていたはずの計算尺が、どうしても見つかりません。
  写真はこちらさまとこちらさまからお借りしました。

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男・山根明さん江

2018-08-11 | うわごと

  だんまりを決め込んでいた山根前会長が、ぶら下がり取材に応じた。
  歴史の男は、無冠の帝王になったそうだ。おめでとう。

困ったことだが、森生はだんだん山根前会長が好きになっている。
これは森友学園の籠池ご夫妻と同じこころ模様である。

ことの善悪は別にして、山根さんは嘘をつかない。
嘘をつかざるをえないことは黙っている正直者です。
しかも、家族思いの優しさも持つ。

ところが広島平和式典での安倍千三つの式辞はどうよ。(関連記事はこちら
真っ赤な嘘、白々しい抱負の紅白模様である。親分・気まぐれトランプの尻尾メが。
振る舞いは軽々しく、ぺらぺら。重厚な山根さんのケレン味の方が好ましい。

山根前会長の子分弁護士・吉森副会長にはイライラさせられる。
現自民党幹事長によう似とるわ。但し幹事長の方が、余裕しゃくしゃくかな?

たかがオリンピック、アマチュアボクシング村。独り天下の自民党とは深刻度が違う。
神さまだって付いている。死ぬまでアマボク界に関わっていて下さいね。

  

  日大でまた不祥事。チアリーディング部でもパワハラとか。
  
朝のTV朝日で、長嶋一茂君は、自分の子どもは日大に入れない、と不規則発言。羽鳥MD狼狽色。
  前会長と残副会長について、一茂くんと玉川徹さんが、細部について大声でやり合った。

  森生は一茂くん寄りです。

  サングラスはこちらからお借りし、加工しました。
  お求めの方は、自己責任でお探しくださいませ。

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花の命は

2018-08-10 | 遠い雲

びっくり仰天な動画を発見。
こういう動かない動画もあるんですねぇ、感心した。

それは昭和を代表した女優たちの絶頂期の写真と、その後の写真を並べただけのyoutubeです。

  続・昭和女優30人 絶頂期の美しさに驚く

どなたも、森生が若かりしころ、憧れたお姉さまたちです。

  花の命は短くて 苦しきことのみ多かりき

作家・林芙美子が色紙などに好んで書いた言葉(短詩)です。

嗚呼、あれから61年.......。
この人たちに苦しいことはあっただろうが、花の命は短くはなかった。
これがじじぃの感想です。

  写真は新珠美千代さま。夏目漱石原作・市川崑監督「こころ」からの転用です。
  源氏鶏太原作・村山誠治監督の「初恋物語」での田舎芸者姿と、とんだ事件で少年の義姉になった美千代さまにのぼせました。
  残念ながらあの映画の写真が見つかりません。

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精神論の先

2018-08-09 | 床屋放談

国営放送が東京五輪を煽るのは、当然かもしれない。
しかし、日頃から日の丸が嫌いな朝日新聞が、大政翼賛会に参加するのは、商売優先だからだと思う。
直近の朝日新聞世論調査によれば、サマータイム賛成55%、反対32%である(8月7日朝刊)。

だが文春オンラインは流石である。

  ピンチはチャンス 東京オリンピックはなぜ「太平洋戦争化」してしまうのか

と題し、森生が感じていたがうまく纏められず、書けなかった意見を発表した。
その内容をかいつまんでみます。

  

  森喜朗会長は会見で答えた。
  酷暑でもやれるという確信を持たなければならない。
  五輪関係者にとって酷暑はチャンスで、どう酷暑に打ち勝つかを試すいい機会である。

  これは典型的な「ピンチはチャンス論法」だ。
  戦時下の指導者たちも、敗色が濃くなるほど「絶好な機会だ、神機到来だ」と空手形を切り続けた。

  小池都知事は、「木陰・打ち水・よしず・浴衣・かち割り氷など総力戦で臨む」という。
  これは敗戦直前の竹槍精神そのものである。

  

  新国立競技場のエアコン設置を見送らせたのは、安倍晋三である。

  戦時下の軍人や官僚が狂っていたわけではない。
  何もかもが不足し、米英に負けることが分かっていたが、勝たなければならない。
  ではどうするか。精神論である。「日本には精神力がある・ピンチはチャンスで秘策がある」と叫ぶしかない。

  疲弊した現代日本。よりにもよって猛暑の夏。
  やらなくてもよい五輪の開催を捻じ込んだのは誰か。本当に効果的な対策は立てられるのか。

  東京五輪に過剰適応してはならない。
   「決まったことに文句を言うまい・一人一人が協力しよう」などと言ってしまえば、問題点が曖昧になる。
  五輪関係者の責任や、利権が問われなくなる。

  感動・応援の同調圧力の中で、疑念・懸念に対する問いは、続けなければならない。
  精神論とその犠牲の繰り返しは御免蒙りたい。

  

如何でですか? 本文には戦時下の事も詳しく書いてある。
是非本文をお読みください。

  余談ですが、今朝、TV朝日に日本ボクシング連盟吉森副会長が登場した。
  あまりのお粗末さに唖然とし茫然とした。この方、東大卒の弁護士だそうだが本当だろうか。
  会話能力が無さ過ぎる。非常識、感情的。山根前会長のオモシロサが皆無。
   「12時過ぎてもお早うございます」である。
  前会長にも呆れたが、副会長も酷い。こんな連中が幹部である連盟は解散させるべきだ。
  スポーツ団体の多くは、概ねこの程度ではないのだろうか。
  スポーツ村の人々が崇めるオリンピックは恐ろしい。

  ぼけ茄子の写真はこちらさまから拝借。

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サマータイム

2018-08-08 | 重箱の隅

東京オリンピックの酷暑対策として、森喜朗が安倍にサマータイム制の実施を要望した
安倍は検討を自民党に指示。

森喜朗によると「サマータイムは東京オリンピックのレガシーになる」そうだ。

相変わらずのオリンピック・ファーストで、平均的な日本人の生活が全く分かっていない。
早起きしか能がない森喜朗らしい発想と妄想である。
安倍も安倍である。菅官房長官は慎重らしいが。

サマータイムは、オリンピック開催期間中、現行の時間を2時間繰り上げる。
経済効果が何千憶円もあるそうだが、経済的損失や国民の健康被害がどのくらいあるかも集計してもらいたい。

安倍が旗を振る働き方改革にもブレーキがかかるはずだ。
現在より2時間早く出勤しても、明るいうちに退社できるのか。会社の雰囲気で拘束時間が増えるだけである。
規定の退社時間に、経営者が空調を強制的に止めるなら別だが。

都は、街路樹剪定中止・路面耐熱舗装・ミスト装置など、酷暑対策を考えてはいる。
しかし所詮効果は限定的で投下費用は莫大なはず。都知事が推奨する打ち水なんぞはお笑い種だ。

効果的な酷暑対策は、開催期間を涼しくなる10月に繰り下げることである。
それが無理なら競技は夜中に勝手にやるがいい。

あと2年もある。
IOCの言いなりになるのではなく、日本の都合を通すべきである。
森喜朗はさておき、五輪担当大臣はどこにいて、何をしてるのか。

もう2年しかない。
無報酬を言い訳にして、老害を振りまく森喜朗を引退させよう。
森生はじじぃでも、サマータイムに大反対です。

  文春オンライン「森喜朗の”生き甲斐”にどこまで付き合えばいいのか」をお読みください。

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あちこち

2018-08-07 | 重箱の隅

午後からあちこちで雷雨がある、と聞いていた。

だけど日中はグッタリする熱さで、雷雨どころか雨さえ降らなかった。

神奈川県では、新幹線が運転を見合わせるほどの豪雨が降ったとか。

茨城県や栃木県には竜巻注意報が出た。

あちは降り、こちは降らないのである。

あれれ、雨が降り始めた。少し涼しくなったようだ。

というわけで、昨夜は早く寝ました。

今朝、強い台風13号が関東に上陸する可能性がある、と聞いた。
可能性ではなく、恐れではないか。

冷蔵庫も金庫もカラになった。
さぁ、今日は久し振りに、あちこち歩いてみよう。

  写真は人生に旅心を勧めるこちらさまから拝借。

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2018-08-06 | 歌の翼に

雨が降って欲しい。

にわか雨、通り雨、夕立、白雨、雷雨、驟雨・穀雨・慈雨・スコール・・・・。
 
13号台風が近づいているらしい。
記録的短時間豪雨は、真っ平だけどね。

雨が降ったら、雨宿りをしてみたい。

  こういう 雨やどり を。

  

  写真は、浮気との関係を考察するこちらさまから拝借。

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テレビ漬けの日々

2018-08-06 | 林住期

朝9時、晴時々曇。30度湿度78%。
冷やした部屋でテレビを見るしかない。

広島平和祈念式典は伝統行事化した。
核兵器反対に反対する自国政府を変えられない。
戦略戦術を見直すべきだ。

甲子園開会式。行進にHeil Hitler!
NHKと朝日新聞が煽る年中行事。
熱中症で死者を出すまで止められない。

NHKはニュースと天気予報と「はなかっぱ」しか見ない。
出演者の私語が多く、仲が良過ぎダラケてる。

ヘンな造語やカタカナが多く不快。

と、ここまでは朝の国営放送。
以下は朝昼の民放テレビのことです。

司会は羽鳥慎一と恵俊彰。
加藤はいまいちで、橋本は硬い。

羽鳥はバランス感覚抜群。出演者を捌くのが巧い。
恵は間の取り方が上手く、可笑しみがある。

出演者では長嶋一茂、玉川徹。
長嶋はあんぽんたんかと思いきや、言語明瞭意味明瞭。
的確で鋭く、見直した。

玉川は局の職員でありながら、ゲストに遠慮せず突っ込むところがいい。
健康おたく、未婚らしい。

気象解説の森朗。
懸命だが抜けているところに好感が持て、予報を外しても赦す。

最近、安倍応援団の田崎部長は、どこでどうしているのやら。

森加計問題はネタギレ、迷宮入りか。
誰もが本当のことを分かってるけどね。

日大アメフト問題に続き、アマボク界のお笑いヤクザ会長が登場。
男・山根明、自ら墓穴を掘り続ける。
逃げ隠れている田中理事長の方がズル賢いようだ。

熱中症対策、蚊の生態、夏バテの語源、胡瓜の効用、バタ足はムダ。
等々勉強になること多々。


大~っ嫌いなハズキルーペ。
そしてミキプルーンとおっかけ漏れ。
醜いライザップ、但し瀬戸健社長はいいね。

夏は股間が痒くなる男性合唱は、最近、見られなくなった。

  

  あの千三つと、二階で葉巻のマフィア。
  あいつらが画面に映るまで、TVを消せない日々です。

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かもめは かもめ

2018-08-05 | 歌の翼に

毎週土曜日の朝は「サワコの朝」を見ている。
ゲストはやはり、経験を積んだ人がいい。

研ナオコ。63歳だそうだ。
大昔、人気挿絵画家岩田専太郎が絶賛していた頃は、冗談だろと思っていた。
今、確かに美しい女性だと思う。

  

阿川佐和子の聞き出すチカラもあって、生い立ちや駆け出しのころのことをあけすけに語った。
それが決して露悪的ではなく、明るく、いい打ち明け話になっていた。

研ナオコは歌手を目指して上京したが、歌は売れず、コメディアンとして人気が先行した。
歌手になれたのは阿木宇崎コンビ作「愚図」のヒットからであり、中島みゆき作品で人気歌手になった

森生が好きな研ナオコ嬢の歌です。

  かもめはかもめ

  

  画像は神奈川私塾研究会さまと鳥羽市役所さまからお借りしました。

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夜空

2018-08-04 | 歌の翼に

  星めぐりの歌 作詞作曲 宮澤賢治

  あかいめだまの さそり
  ひろげた鷲の つばさ
  あをいめだまの 小いぬ
  ひかりのへびの とぐろ。

  オリオンは高く うたひ
  つゆとしもとを おとす、
  アンドロメダの くもは
  さかなのくちの かたち。

  大ぐまのあしを きたに
  五つのばした ところ。
  小熊のひたいの うへは
  そらのめぐりの めあて。

炎天下の昼間。外には出られない。
夜、すっかり暗くなってからコンビニへ行った。

まちはまだ熱く、家々の室外機が小さく唸り、
夜空には、熱気が渦巻いていた。

  これがこの夏の現実。ふぅ・・・・。

  

  挿絵はフィンセント・ゴッホの「星月夜」です。

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威張る人 従う人々

2018-08-03 | 床屋放談

日大アメフト事件が田中理事長に波及し片付かないうちに、今度はボクシング連盟山根会長である。

反乱派の暴露話は、野次馬じじぃにとって分かり易くお笑いの世界だ。
今朝、山根会長のインタビューを見たが、まるでヤクザの親分で、話し合いでは解決しないと思う。
333人の反乱派は新しい連盟を作り、現連盟から賛同する会員を引き抜いたらどうか。

諸悪の根源は巨大化したオリンピックにある。
見て見ぬ振りをしていたマスコミ。今になって尤もらしいことを言うスポーツ評論家や事情通どもも同じ穴の貉だ。
会長独裁に従っていた選手は弱虫だった。

スポーツ庁は不祥事が発覚した後、はじめて事情聴取することだけが存在理由になっている。
同様なスポーツ団体はまだまだありそうだ。

 ◀ 田中理事長と山根会長。類は友を呼ぶ証拠写真。

オリンピックの火遊びマラソンの経路が決まり、ちんけなマスコットの愚劣な愛称が決まった。
馬鹿馬鹿しい開閉会式の演出家が決まったが、その名はチーフ・エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターだ。
マスコミはレガシーだ、レジェンドだ、東北復興だ、鎮魂だ、夢だ、希望だ、
など囃したてるばかりである。

特に東京オリンピック開催に顔をしかめる人々もかなりいるはずである。
提灯持ち記者や評論家の意見を否定する、真っ当な記者・評論家・事情通はいないのだろうか。
スポーツやオリンピックの負の側面を暴くスポーツ記者・評論家が現れてほしい。

今のままでは、弱虫を食い物にする同じような
イバリ虫が生き延びるだろう。

  

  日大田中理事長はこれほど批判されても、逃げ隠れている弱虫卑怯者だった。
  日大在校生も一向に立ち上がらない。腰抜けばかりだ。

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不用品引取り

2018-08-02 | 林住期

最近「不用品を回収します」という電話が多い。
確かに、もう生きてる間に使わないだろうモノが溜まっている。
この度の災害で発生したごみの山を見ると、お互いモノを持ち過ぎだなぁ、と痛感する。

今朝も電話があった。炬燵布団や古い布団を捨てるための手順を考え、げんなりしていた最中だ。
我が家は布団類が相当場所をとっている。

明日から回収に回るそうだが、ちょっと待って欲しい。
残すもの捨てるものを分けなくてはいけないけれど、布団類は2階の押入に仕舞ってある。
最近の2階は炎熱地獄で、そんなことはできやしない。

その旨、電話のおばさんに伝えたら「係員が2階に上がってやってあげる」と言う。

まさか、見ず知らずの他人を家に入れるわけにはゆかないもんね。
そこで、涼しくなるまで待ってもらうことにした。

会社の名前は「なんでも撤去」。いい命名だ。
0120の電話番号を教えてくれたおばさんの名前は「もずめ」で、「物集」と書く由。
出来過ぎの感がある。

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変わる池袋

2018-08-01 | 風に吹かれて

用事を済ませ、この20年間、通り過ぎるだけになっていた池袋を歩いた。
東武百貨店がある池袋駅西口は、さま変わりである。魔界は明るく洒落た街に変わっていた。

戦艦のような西武百貨店がある東口は、さほど変わっていない。パルコも相変わらずである。
だが、三越跡にはヤマダ電器が出店し、ビッグカメラと覇権を争っている。

激変したのはサンシャインビルの周辺の街並みである。
以前の焼け跡風味は薄まり、ようやく渋谷新宿に追い付きかけている。

サンシャインビル内の商店街アルバ。東スカのソラマチ迷路街よりずっと分かり易い。
馴染んだ店は総入れ替えの感じ。だけど、あれから40年なのにピッカピカ。

東側の煤けた町は一掃され、税金ゼロで移転した豊島区役所を中心に、高層ビル街に。
夫婦仲が悪かったけど味は抜群で、行列ができた「どんちゃん」は大金を得て別れただろうか。

高速道路近くの窪地に、懐かしい池袋がまだ残っていた。
某演歌歌手。出世前、某百貨店の派遣店員でワキガがキツかった、と元売場主任から聞いた。

    

   夜の池袋については、青江三奈嬢の歌声をお聴き下さいね。

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