CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

PROCOL HARUMの青い影とは?

2015年02月13日 | BRITISH ROCK
プロコルハルムの青い影は、1967年の彼らのファースト・シングルでバッハの曲をモチーフに、オルガンの荘厳な響き、ゲイリー・ブルッカーのソウルフルな歌唱が上手くミックスされた曲で、世界的な大ヒットとなりました。たしかに当時誰が聴いても非常に心地よく感じたロックの名曲だったのは間違い無いでしょう。

作詞担当のキース・リードの作る詩は映画の中のある切り取ったシーンに独自のストーリーを乗せていくような作風で、前衛的な映画を途中から観て状況がよく把握出来ないのと同じような感覚を受けます。サビの部分にTHE MILLER TOLD HIS TALE THAT HER FACE AT FIRST JUST GHOSTLY TURNED A WHITER SHADE OF PALE”と言うくだりがありますが、私的に直訳してみますと“ミラーの話を聞いた後、最初幽霊のような顔付きだったのが、更に白さを増し青白い影に変わった???” THE MILLERとは何者? 何故、詩の情景描写と異なるイメージの青い影という邦題が付けられたのか? 難解な歌詞ですね。

プロコル・ハルムの曲は歌詞の部分も非常に重要ですので、国内盤のレコードやCDのライナーには、通り一遍のありふれた解説だけではなくもう少し掘り下げた内容であれば、更にプロコル・ハルムを理解することができ、彼らの音楽を楽しむことができたのではと思います。1978年国内盤再発時のライナーですが、今改めて読んでみると、年表のような単純な紹介文だけに終わっています。また、ギターのロビン・トロワーをロビン・トワローやロビン・トワワーと誤記したり、リーダーのゲイリー・ブルッカーとは全く別人の”ゲイリー・ライトもドリーム・ウィーバーのヒット曲を放って“ と間違がった解説など突っ込みどころ満載です。これを見たら、ゲイリーとロビンも非常に残念に思ったことでしょう。ちなみに、ゲイリー・ライトは、英ロックバンドのスプキー・トゥースのキーボードとボーカル担当で、解散後ソロになり“ドリーム・ウィーバー”のヒット曲を放なっています。またビートルズのジョージ・ハリソンのソロにも参加しています。

1978年再発国内盤とそのライナーです。

オリジナル英盤は、PROCOL HARUMというタイトルで青い影は含まれていませんでしたが、青い影の異例のシングル大ヒットということで、その後LPには1曲目、再発CDにはボーナストラックとして編入されています。