CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

陽水と書いて“あきみ”と読む

2015年04月14日 | JAPANESE
先日ハードオフに行って何か掘り出し物のレコードはないかと店内をうろつくと、レコードの陳列棚ではなく、レジの近くの全く目立たない場所に20枚程度のLPが四角いプラスチックのバケツの中にひっそりと置かれていました。そのバケツに入っていたLPを取り出してみると、なんと井上陽水のライブ盤、もどり道がありました。 値段はたったの100円プラス消費税の108円。

早速購入して、家で中性洗剤を使って丸洗い、乾燥後ナガオカの帯電防止兼潤滑作用のあるスプレー、スタッド・バン・562をさっとかけて、ベルベットのクリナーで軽く一拭き。曲の合間に陽水が観客に向かって静かに語りかけるところで、若干チリノイズが入るのですが、演奏中は全く問題なく、中古としては良品の部類でした。

もどり道は、1973年4月に発売された、シングルの“夢の中へ”のヒットをうけて、同年7月にライブ盤として発売されたものです。そのアルバムにはアンコールで演奏されたアコースチック・バージョンの“夢の中へ”が収録されていました。

当時は、英米ロックにどっぷり漬かっていて、邦楽のフォークなんてなんと軟弱な、と思っていました。当時陽水ファンだった学生時代の友人に薦められ、そのライブ盤の“夢の中へ”のみ聴いた記憶があります。
というわけで、新ためてこのアルバムの全容を知るために、LPに針を下ろしたところ、ギター演奏だけの曲ばかりでなく、バンド編成で歌っていた曲(感謝知らずの女など)もあり、結構ロックしていて、なかなかいい感じでした。先入観だけで判断し、食わず嫌いになるのは良くないと新ためて思いました。

楽しかった学生時代から、数十年が過ぎ、どういう縁か7年前にその友人が住んでいた近くに越してきました。記憶を辿って、その友人の家まで行ったのですが、残念ながら、かなり以前にそこから引っ越したみたいで会うことは出来ませんでした。そのため、今回ハードオフで“もどり道”を偶然にも発見した時は、何か不思議な感じがしました。こんなこともあるのですね。

たったの108円で、若かった頃の思い出が買えるなんて、本当に得した気分になりました。

ちなみに、陽水は、アンドレ・カンドレという芸名で歌手デビューしたものの、ヒットすることはありませんでした。心機一転してレコード会社を変えて再出発するため、レコード会社の担当者が新しい芸名を考えていたところ、本名の“いのうえ・ゆきみ”を漢字で書くと井上陽水ということが判りました。そこで 芸名は本名を使用するが、読み方はインパクトのある“ようすい”となったとのことです。 また、アルバム内のMCで、陽水は実家の歯科医院を継ぐため、歯学部を受けたが、結局ヤクザな仕事に就くことになったと言って観客を笑わせていました。ウィキでは、受験に三回失敗したため、歯科医になることを断念したと記されています。