CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

OH NO, THIS IS THE ROAD TO HELL、クリス・レア

2015年04月08日 | BRITISH ROCK
1978年にアルバム・デビューした、ハスキー・ボイスとスライド・ギターがトレードマークのシンガー・ソングライター、クリス・レアを紹介します。

同時期に出したシングルのFOOL(IF YOU THINK IT’S OVER)は、アメリカでヒットしグラミー賞にノミネートされました。そのメロディーを聴くと、ああこの歌どこかで聴いたことがあると思い起こされるのでは。残念ながら、賞はビリー・ジョエルのJUST THE WAY YOU AREに持っていかれました。

当初は、第二のエルトンジョンとして特にアメリカのマーケットを意識して売り出すべく、エルトンをプロデュースし大成功を納めたガス・ダッジョンをプロデューサーに起用しました。

そのコンセプトで最初の2枚のアルバムを出したものの、当のクリス・レアが制作陣としっくりいかなかったことと商業的な成功は得られなかったため、クリス・レアはもっと自身のカラー出すためアルバムの3作目よりセルフ・プロデュースすることになります。そして7-8枚目のアルバムを出す頃には、英国で人気が上昇し、9枚目で英チャート2位を獲得します。

そして、1989年に10枚目のオリジナルのスタジオアルバムTHE ROAD TO HELLがついに英チャート1位を獲得しました。また同タイトルのシングルもイギリスで10位とヒットしました。しかしながら、何故かアメリカではアルバムが107位と不振を極めます。アメリカ人には曲が少し暗い、もしくは地味な印象を与えたのでしょうか?

1978年といえば、同じイギリス出身のダイヤー・ストレイツが独特のギターサウンドによりアメリカで大成功しましたが、同じギターサウンドが中心のクリス・レアは上記に書いた通り、当時プロデュースの方針の違いでゴタゴタしていたため、ブームに乗り遅れた感はあります。そもそも、スライド・ギターのプレイヤーを第二のエルトンにするという目標を置いた所に無理があったのではないかと思います。

それでは、1978年のシングルFOOL(IF YOU THINK IT’S OVER)と1989年のシングルTHE ROAD TO HELL PART-II聴いてください。

アメリカのマーケットでは思うような成功を得ることができませんでしたが、この2曲を聴けば、 全アルバムのトータルの売り上げが3000万枚以上で、ヨーロッパを中心に人気が高かったクリス・レアの魅力が分かるのではないかと思います。


CHRIS REA - Fool (If You Think It's Over)


Chris Rea- The road to hell Lyrics