ビーチ・ボーイズが1966年に出したアルバム、Pet Soundsは制作者のブライアン・ウィルソンにとっての当時のお気に入りのサウンドって事だろう。
(2000年に出た、モノ・バージョンを今回聴いてみた。60年代の録音ならモノ音源の方がストレートでしっかり聴こえるのです良いかも)
ビートルズのラバー・ソウルにインスパイヤーされ制作されたそうで、外部の作者、トニー・アッシャーによる詞にブライアンが曲をつけ、さらに外部の演奏家を起用しビーチ・ボーイズのメンバーがメイン・ボーカルやコーラスを後付けして曲を完成させたそうな。
ラバー・ソウルにインスパイヤーされたと言っても、曲そのものに直接的な影響を受けたという意味ではなく、従来のレコード会社やプロデューサー主体の制作手法からアーティスト自身が様々なアイデアを盛り込みやりたいSoundsに仕上げるスタイルへの転換って事ですかね?
それまでの陽気なサーフィン・サウンド系のアルバムと比較すると地味と捉えられたかもしれないが、コーラス部分にビーチ・ボーイズらしさは十二分に残り全体的にはメロディアスな風合いのアルバムで全米チャート10位を獲得。
聴き込んでいけば曲中に地味に仕込まれたフックに引っかかり個人的なPet Soundsとなるかも。