博士:5人目のビートルズって知っておるかの?
助手:やっぱり、プロデューサーとしてビートルズのサウンド構築に貢献したジョージ・マーチンですかね。それとLet It Be(Get Back)セッションでキーボード奏者として参加したビリー・プレストンは5人目と言えるんじゃないですか?
博士:実はもう一人いるのじゃ。そう、セッション・プレーヤーのアンディー・ホワイト。
1962年記念すべき初シングルのLove Me Do。この時はリンゴがドラムを叩いておったのじゃが、ジョージ・マーチンはその仕上がりに納得がいかず、アルバム収録用のLove Me Doはドラム演奏にアンディー・ホワイトを起用する荒療治。リンゴは屈辱のタンバリン演奏と相成ったのじゃ。PS I Love Youもアンディーがドラム演奏に起用され、リンゴはマラカスをシャカ、シャカ。
助手:当時は、2トラック・モノ録音が主流で、オーバー・ダブしたとしてもせいぜい演奏のトラックにボーカルのトラックを被せる程度でしたから、少なくとも演奏の録音は5人が同時だったってことですね?
博士:ワシとしてはタンバリンが加わったことでリズム・セクションの音に厚みが加わり、5人で演奏して良かったように感じる。従ってアンディーもほんの瞬間ではあるが5人目に数えられると思うのじゃよ。
何しろUKシングル盤と後のパスト/モノ・マスターに収録された音源以外は全て彼が参加したバージョンで残っているからのう〜 しかも、リンゴがドラムを叩いたオリジナルのシングル盤のマスターは紛らわしいので廃棄されたとも言われているし…
(米編集盤、1965年のThe Early Beatles、これは1971年のアップル・レーベルでの再発盤、Love Me Doのドラム演奏はもちろんアンディー)
助手:じゃあ、リンゴのバージョンはどのようにして復活したのですか?
博士:マスター・テープが廃棄されたとしたら、多分オリジナル・シングルから盤起こしで作成されたと思うがのう〜
ちなみに、1982年の20周年記念にでた12インチ・シングルには、ファンのリクエストに応えてアンディー・バージョンに復活リンゴ・バージョンの2曲が収録されておる。
(12インチ・シングル、アンディー・バージョンとリンゴ・バージョンの2曲が収録され聴き比べが出来る優れもの)
助手:なるほど。そういえば2012年の50周年記念盤では、間違ってアンディー・バージョンでシングル盤をプレスしてしまい回収騒ぎで発売遅れましたっけ。
(7インチ・シングルの再発盤、これはリンゴ・バージョンでおます)
ではよく言われる、ピート・ベストはいかがですか?
博士:彼の場合はメジャー・デビューする前にリンゴと入れ替わりにバンドから去ったから5人目とは言い難い。
ワシとしては、5人と言うよりは誤認じゃ!
ナヌ〜! そんなつまらないダジャレを言うためにこんな回りくどい話を!
いつもの事で、どうもすいません。
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