CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

ライブ盤を聴く、70年代サザーン・ロック

2015年12月10日 | Southern Rock

70年代になると、スタジオ・アルバムとは一味違う迫力のあるサウンドを聴いてもらうべく多くのライブ・アルバムが登場した。

特に、サザーン・ロックと言われる分野では、多くのアドリブ演奏を含んだギター・ソロを膨らませ10分、20分と長尺の曲を演奏するようになった。

これらの曲をがっぷりと四つに組みあって聴くとなると、相当消耗する。

若き日々だった頃であれば、ヘッド・フォンを装着し音量を上げて迫力のあるサウンドを聴くことが出来たのであるが、この歳になるととても無理。

ジャズの音源と同じように、バック・グラウンドとして聴く。延々と続くインプロビゼーションの箇所は流して聴き、主に当たるメロディーに戻ったところで曲に入り込むという形になる。

サザーン・ロック・バンドの目ぼしいライブ・アルバムとなると、もちろん他にもすばらしいライブ・アルバムは存在するが、だいたい下記のものが定番となるだろう。


1971年、ALLMAN BROTHERS BAND、AT FILLMORE EAST(全米13位)
デュアン・オールマンのスライドギターから始まるSTATEBORO BLUES にのっけからノック・アウトされ、お馴染みの長尺曲、YOU DON’T LOVE ME、IN MEMORY OF ELIZABETH REEDやWIPPING POSTに繋がっていく。

特に、ディッキー・ベッツの書いた、IN MEMORY OF ELIZABETH REEDはジャズのインプロビゼーションを使った、クロス・オーバー的な楽曲で個人的に非常に好きな楽曲である 。


1972年、ALLMAN BROTHERS BAND、EAT A PEACH (全米4位)
このアルバムは、半分がスタジオ録音で、あとの半分が、前回フィルモア・イーストライブに未収録の音源である。レコード時代は、33分に及ぶMOUNTAIN JAMがレコードのサイド2とサイド4の2面に分けられて収録されていたが、CDになって一曲に繋がった。

今、果たして MOUNTAIN JAMを聴き通すことが出来るだろうか?


1974年、MARSHALL TUCKER BAND、WE ALL BELONG(全米54位)
オールマンと比べると、知名度は 落ちるのであるが、サザーン・ロックの実力者である。このアルバムは、半分がスタジオ録音で、あとの半分がライブ録音である。
リード・ギター担当のリーダー、トイ・コールドウェルは、カントリー系の楽曲でボーカルを取り、ブルージな曲になるとダグ・グレイがボーカルをとると言う、大まかに分けて二つのタイプの楽曲を演奏する。

トイの親指だけで弾く高速ソロ・ギターやダグの伸びやかなボーカルが売り。


1972年、ALLMAN BROTHERS BAND、WIPE THE WINDOW, CHECK THE OIL, DOLLAR GAS (全米75位)
大ヒット・アルバム、BROTHERS AND SISTERSを受けてのライブ・アルバムである。

新加入のキーボード担当のチャック・リーベルは、頑張っているが、デュアンを亡くした後、ディッキーのギター1本でライブが行われたので、迫力は前回のライブと比べると欠けているのでは?


1976年、LYNYRD SKYNYRD、ONE MORE FROM THE ROAD (全米9位)
この当時のライブはトリプル・ギターの編成で、非常に迫力があり収録されている楽曲も、過去3枚から選んだベストの編成となっている。

特に、FREE BIRDはこのアルバム演奏が彼らの最高レベルに達していると思う。


1978年、OUTLAWS、BRING IT BACK ALIVE (全米29位)
LYNYRD SKYNYRDの弟バンドのような存在ともいえるが、カントリー調の曲やウエスト・コースト風のコーラスなども交えて、比較的すっきりとしたサウンドだと言える。しかし 最後の曲、GREEN GRASS AND HIGH TIDESは20分にも及ぶ長尺な曲で、これぞサザーン・ロックと言えるのでは…

スタジオ録音盤を3本のギターによるインプロビゼーションで大幅に延長された大作となっている。


あなたは、この長尺曲を大音量で聴くことに耐えられますか? 

そこの若いお方、一度お試しあれ。

とは言え、このブログの読者に若いお方なる人が果たして存在するのだろうか?



最新の画像もっと見る

コメントを投稿