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私的考察、ART OF MCCARTNEYのARTとは?

2016年03月10日 | BEATLES-BADFINGER関連
ART OF MCCARTNEYとは、ポールが作詞作曲したビートルズ時代やソロ時代の数々の楽曲を著名アーティストそれぞれカバーしたものを集めたアルバムである。色々なバリエーションがあり、CD2枚組、CD2枚組+DVD、LP3枚組、LP4枚組そしてスーパーデラックスとしてCD4枚組+DVD+LP3枚組+USBスティックなんていうのもある。そして日本盤にはボーナス・トラックとして井上陽水がカバーしたI WILLが収録されているそうな。

このアルバムを買った人のレビューなんかを見ると、カバーがオリジナルとそう変わらないアレンジで、ポールの楽曲を使ったカラオケ大会というようなことが言われている。

すべての楽曲をRALPH SALLという人がプロデュースしていて、ほとんどの曲の演奏は、このアルバムを制作するためにプロデューサーが起用したハウス・バンド(ポールのツアー・バンドと同じ編成)によるものだ。

今回聴いてみると、同じバンドの演奏、すなわち楽器の編成も同じであるため、確かに演奏がどれも同じような響きに聴こえてしまい、これと言った特徴は見当たらない感想である。 また、各曲のアレンジは、ほとんど原曲に近いものであることから、参加したアーティストがアレンジを決定したのではなく、プロデューサーの方針でオリジナルを尊重する形で制作されたのではないかと推測するのであるが…

ギター中心のサウンドだったビートルズの初期の楽曲であれば、 曲のテンポや使用する楽器を変更したりすることで、割と簡単に原曲と異なるカバーのアレンジを制作出来るのでは? しかしポールのソロ時代の楽曲となると、シンプルに見えても、かなりの試行錯誤を重ねベストのものを制作している。計算し尽くされた曲のアクセントとなるフレーズを外してしまうと、全く別物の曲に聴こえてしまうだろう… 特に、BAND ON THE RUNやVINUS AND MARS/ROCK SHOWなどは組曲として楽曲のイメージが固定されてしまっているので、なかなかカバーし辛いと思える。原曲のアレンジをハードにするぐらいのものだろうか?

かって、HUMBLE PIEがSTREET RATSのアルバムでビートルズの曲を3曲カバーし、そのうちの2曲 WE CAN WALK IT OUTやDRIVE MY CARは歌詞がなければHUMBLE PIEのオリジナルのブルース・ナンバーと言ってもいいほど仕上がりだった。RAINだけがすぐにビートルズの楽曲だと反応出来た。

じゃあ何故このようなカバー・アルバムが制作されたのか?

ポールの楽曲はどこの誰がカバーしようとも、オリジナルとそれほど変わらないように聴こえる。つまりオリジナルのアレンジが一番良く聴こえるように計算し尽くされた芸術品であることを暗に証明したかったのでは?

そうこれこそがART OF MCCARTNEY!

今日の結論! オリジナルを聴きましょう!

多くのバージョンに関しては、

DVDは単に参加アーティストのインタビューみたいなものが約90分に渡って収録されているだけなので、多分一度見れば二度と見ないと思うのでボツ。

LPやUSBもこの内容では不要。

そして国内盤ボートラの井上陽水によるカバーも特に興味はない。

と言うことで、私はバック・グラウンド・ミュージックとして聴くため、一番安価な海外盤のCD2枚組を購入。

ちなみに、ポール関連の私的なオススメ・カバーと言えば、

PHOEBE SNOWのEVERY NIGHT

EARTH WIND & FIREのGOT TO GET YOU INTO MY LIFE

U2のHELTER SKELTER

GUNS N’ ROSESのLIVE AND LET DIE

GEORGE BENSONのTHE LONG AND WINDING ROAD

STACKRIDGEのHOLD ME TIGHT

FACESのMAYBE I’M AMAZED

皆さん非常に個性的なカバー制作されています。

一度聴き比べてみればいかがでしょうか?


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