大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

大人ライトノベル・タキさんの押しつけ読書感想『おかしなジパング図版帖』

2013-06-07 13:17:15 | 読書感想
タキさんの押しつけ読書感想
『おかしなジパング図版帖』


 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している読書感想ですが、もったいないので転載したものです


 好きなんですよねぇ……この類の本。

 本書は1669年、オランダ人モンタヌスが著した『日本誌』の挿し絵を中心に『ファンタジー アイランド ジパング』がどう描かれたのか……というビジュアル本です。
 とはいえ、モンタヌス自身は訪日した事が無く、フリシウスの『江戸参府日記』を基に、当時ヨーロッパで流行していた未知の地への旅行記を出版した。
 ヨーロッパ人の日本発見が1500年台 フロイスの『日本史』やリンスホーテン、カロンなど先行する出版は割と多いが モンタヌスの画期的な点は90以上の新しい挿し絵で紹介した事にある。
 ただ、前述のように彼自身は来日経験無し、報告書からの書き起こしで 文章そのものにも勘違い、誤り、中には「妄想」もある。 挿し絵職人はそれの又聞きで描く訳だから……こりゃあ一体どこの国? いや、そもそも地球上のどこかかい? ってな挿し絵のオンパレード。
 それでも、当時の知りうる限りの情報・資料を基に、最もリアルな日本を描こうとしたのであって まさに海の彼方にワンダーランド・ニッポンがあったのである。

 今の私たちからすれば極めてユーモラスな図版の連続、当時の日本人が目にしてもぶっ飛んだであろう事は間違いない。
 どのような絵なのか、とても口では説明出来ない。今なら平積みしている本屋もあるので立ち見をオススメいたします。
 マルコポーロ以来、東方に黄金の国・ジパングが有ると考えられたが、17世紀当時 ニッポンとジパングは分けて考えられたらしい。日本はすでに金輸出国では無くなっていて、ジパングを信じる人々は さらに東方に存在すると考えられたらしい。
 マルコポーロの『黄金の国・ジパング』は中国人からの聞き取りで、例えば奥州藤原と宋との貿易話が伝わったとも考えられる。中尊寺・金色堂やまだあたらしい金銅仏を見れば いかにも黄金の国に違いない。これが伝言ゲームに乗っかって、最後にマルコポーロが聞いたなら、さてもいかなる話になっていたやら……タイムマシンができたなら、是非とも一緒に聞いてみたい会話の一つです。
 時代はモンタヌスから200年以上、外国人には門戸を閉じたため、図版に現れる日本はシーボルトまで封印される。シーボルトの図版はリアルではあるが どこか陰鬱であり、ここに『幻のワンダーランド・ニッポン』は姿を消す。
 著者はこれを指して「日本は二度発見された」と書いています。これは政治、軍事、文化等 対ヨーロッパの歴史の中で必ず言われる表現で、何を取っても日本はワンダーランドだったのでしょうね。  まぁ、未だに理解されない部分もありますから… さて、次はどこを発見してくれるんでしょうね。

 明日は、アクション映画二本、押し付けます。お楽しみに〓


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大人ライトノベル・エッセー《PTA会長の謝辞》

2013-06-07 05:59:51 | エッセー
エッセー《PTA会長の謝辞》


 ネットで、ある女性と知り合った。

 うかつだった、

 好き嫌いを、まず文頭に持ってくる。文節の短さ、!マークを・・・のあとにダメオシのように置いていく。こちらの、ちょっとした言葉に拘泥して人格否定までしてくる。で、こちらの話の内容を読んだ形跡がない。

 てっきり、二十歳前後……ひょっとしたら女子高生ではないかとさえ思った。

 だから二人称は貴女と呼んだ。

 これが、わたしより年輩の男性であると知ったときの驚きは、ここ何年も感じたことがない新鮮さだった。

 べつにネカマさんをやっておられたわけではない。ただ、性別、年齢不詳で入ってこられた。
 で、高校演劇や、芝居のメールの遣り取りをやった。

 そして、名刺を忘れていたような気楽さで、アッケラカンともいうような感じで、わたしより年上の男性であると、事のついでのように明かされた。

「あ、言っとくけど、大橋さんよりも○歳上の男です」

 どう形容したらいいんだろう。今まで生きている人間と喋っているつもりだったら、幽霊だった。違うなあ。本物の食べ物だと思ったら、食品サンプルだった……でもない。子どものころに、東京の玉子焼きを食べて甘いのに驚いた。やや近い。われわれ関西人は、玉子焼きと言えば出汁の利いたものか、軽い塩味である。玉子が貴重な時代で、玉子は肉や魚と同じ主菜であった。それが関東の方には申し訳ないが、甘いと、まるで子どものお八つで、なんだか玉子の値打ちが下がったような気が、驚きと共にした。

 この人が、様々なことに感じた自分の意見を披露してくださった。

 その中に、PTA会長の謝辞に関する感想があった。

「運動会や卒業式などで、PTAの会長が謝辞を述べるのはおかしい、間違っている」とおっしゃる。

 PTAというのはParent-Teacher Associationのことで、PとTは同等である。同等なものが、同等な者に謝辞を言うのはおかしい、間違っている。と。かなり熱く述べておられた。
 
 PTAというのは、戦後進駐軍が日本に持ち込んだ制度で、もともと日本にあったものではない。日本人のPTAは、元来任意の団体であるが、たいていの場合入学と共に書類を書かされ、入会させられる。
 その活動は、初期から多様で、親睦会のような物もあれば、積極的に学校の教育活動に関わり行事や、子どもの地域指導に関わるところまである。面白いので、もう少し述べてみたいが、本論から外れるので、ここまでとする。

 日本には古くから、師弟の倫理観が確率されており、三歩下がって師の影を踏まずなどと言い、師に親に似た畏敬の念があった。「先生様」という表現やら、「先生に叱られたんだろう、お前が悪い!」と決めつけた時代もあった。また、教師にも、その自覚は高く、たとえ薄給であっても師の高潔さ、倫理観は一般に高かった。むろん、子どもだから、学校でワルサもすれば、争議活動をやったこともある。
 作詞家のサトーハチローが学生のころ、女郎屋で一晩明かし、朝、洗面のために廊下に出ると、目の下を学校の先生が歩いていく。で、ハチロ-は、思わず「先生お早うございます」と挨拶して、処分されたことがある。ハチロ-の中には、女郎屋にいくことと、師への礼節が同居していたのである。学校でストなどを行う学生、生徒たちも、争議中であっても、教師への呼称は「先生」であった。
 親たちも、先生を、自分たちの税金で養っている公僕などとは思っていなかった。だから、盆暮れの付け届けをするような、教師としては有り難くない習慣が近年まで残った。

 長くなったが、これが日本の師弟関係の原風景であり、文化といってもいいと思っている。だから式日の挨拶で謝辞を述べられるPTAの会長が出ることになる。こういう日本の精神風土からみれば、ごく当たり前の現象で、このPTA会長の謝辞が、わたしは日本の救いであるぐらいに感じている。しかし、○歳年上の氏には受け入れがたいものになっている。

 氏の年齢は、戦時中の「産めよ増やせよ」の世代を筆頭とする団塊の世代の最先端にあたる。戦時中の記憶はほとんど無く、義務教育を、占領下の元でうけてこられた世代である。日本的なものを忌避され、憎悪される気持ちは、世代的には理解できる。
 わたしは、団塊の世代から、僅かにはみ出した次の世代である。日の丸を揚げろと降ろせの両方を聞いてきた。先生を労働者とも聖職とも言える世代である。幼いころ『仰げば尊し』で先輩を送り出し、自分たちの時は入れ札で卒業ソングを選ばされてきた世代である。三無主義という有り難くない呼ばれ方もしてきた。
 氏のように、戦前の日本を全否定するような精神は、幸か不幸か持ち合わせていない。

 横道に入りそうである。

 わたしは、氏のような方が、好き嫌いを、まず文頭に持ってくる。文節短かく、!マークを・・・のあとにダメオシのように置いていく。こちらの、ちょっとした言葉に拘泥して人格否定までしてくる。で、こちらの話の内容を読んだ形跡がない。そのことに驚いたということが言いたかったのである。

 氏の印象は、甘い玉子焼きに似ていた……と言ったら、関東全域を敵に回すことになる。あくまで驚きの程度を現す比喩でしかないことを、だめ押ししておく。

 
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