大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

大人ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『真夏の方程式』

2013-06-29 16:20:22 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『真夏の方程式』
       

 これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです


名作です。やるじゃねぇですかい、フジテレビ系邦画製作。原作に細かく気を使いながら、原作に縛られていない。お見事な映画です。

 原作も、ガリレオシリーズの一本としては異質なストーリー……『容疑者X』のテイストを今一歩、加賀恭一郎の人情ストーリーに近づけてあります。
 映画は、それをさらに鮮明に浮かび上がらせています。お約束の数式や決めゼリフは登場しませんが、湯川の頭の中で「はぁん、ここで浮かんだな」とテレビシリーズファンなら分かります。
 原作を読んでいる方には「あれっ?あのシーンが無い!」と思われる、結構大事な伏線がすっ飛ばしてありますが、それは後半の一シーンで解決します。
 唯一、「塚原元刑事」の行動の理由が分かりにくいのですが、よほど注意深く見ていると理解できる仕掛け、但し すべて見終わってから思い直してみれば……という形ではありますが。 小説では読者に「読み取ってくれ」という構造になっている部分が、映画では ハッキリ表現され、逆に原作にはきっちり書かれている部分が隠されていて……全て、ラストの駅舎のシーンと海辺のシーンの感動を高めるためで、極めて良く計算されています。最後に下す 湯川の選択は、これまでのガリレオには無かったものです。どこまでも真理を追求する彼にしてみれば苦渋の選択、『容疑者X』でもそうなりかけたが、真犯人が名乗り出る事で全てが明るみに出た。今回は自らの選択で……。
 本作は まぎれもなく東野圭吾の「真夏の方程式」であり、かつ、全く別な「真夏の方程式」でもあります。互いに補完しあっているのではなく、それぞれが独立してたっています。
 これほど見事な作品になっているとは想像していませんでした。東野圭吾ファン、福山ファンでなくとも納得出来る映画です。 華丸!大オススメ!!


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