タキさんの押しつけ映画評
『先週末日本公開ランキング』
これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流している映画ランキングですが、もったいないので転載しました
10月に入って大作公開が無くランキングは横ばい傾向が続いています。
①陽だまりの彼女
2W連続1位、今週3作品が新たにランキング入りしているが、実質ライバルは“そして、父になる”“謝罪の王様”の二本。とはいえジャニーズは強い。
②そして、父になる
4W 目 ながら恐らく動員数10万人以上、“陽だまり~”が1W目21万人、今週15万人だから、次週上下入れ替わる可能性あり。硬派テーマの本作が ここまで高位を維持しているのは、一人福山の人気だけではない。これは作品の持つ力量が並外れている事の証です。
③謝罪の王様
これも4W目、宮藤官九郎作品は趣味じゃないけど、阿部サダヲと組むと途端に面白くなる。大人計画からの名コンビ、息はピッタリなんですなぁ。しかし、クドカンの確信犯的露悪趣味とギャグセンスには多少辟易する。おそらく、私が、パンク/メタルに耽溺できないのと同じ根っこがあるんだと思います。同じくメタル的芝居の新感線は大好きなんですが、こっちは半分ハードロックですから。
④人類資金
初登場 260スクリーン 土日8万人。役者は気になる配役ながら…なんせ福井(亡国のイージス)の原作/脚本、先般も“ハーロック”をボロボロにしてくれたので「意地でも見に行くかい!」と無視……なんですが、意外に入ってませんねぇ。“謝罪の王様”くらいには勝ってると思ったんですが。宣伝不足?
⑤怪盗グルー~
5W目 強いにゃ強いが、アメリカ程の大ヒットにはならなかったですね。国の持っている事情が違うからですが、スーパーマンの不入りと並んで、日本人の映画に求める物に変化が表れているのと、観客層そのものの変化も感じられます。
⑥ダイアナ
初登場 331スクリーン 4万人 悲劇の英王女ダイアナの映画であります。内容からして上映館数が異様に多いのですが「日本人はダイアナが好きだから」程度の思い入れやったんでしょうね。結果、惨敗です。
⑦ゴーストエージェントRIPD
初登場 348スクリーン 土日4万人弱…まぁ、こんなもんだっしゃろ。殆ど宣伝もしとりまへん。配給に売る気無し~ 嗚呼
⑧おしん
先週末初登場5位 6万人、来週はおらんかも……なんで今更“おしん”なんですかねぇ。韓流が未だにマダム達に人気だから“おしん”も当たると勘違いしましたかねぇ。韓流ドラマは日本のドラマの3-40年前をトレースしていると言われますが、確かにそれはあるにしても、古い日本ドラマとは決定的に違う顔も持っている。ここを見落とすと大失敗。例えば今“細腕繁盛記”やら“横堀川”なんかをリメイクしても客は来ないですよね。見たい?
⑨ATARU
強いなぁ~、なんで? 中居の力? テレビドラマの人気? 6W目ですよ!
⑩風立ちぬ
驚異の14W目、そろそろ終わりそうではありますが。宮崎監督作品でここまで賛否の割れた映画もありませんでした。ただ、否定的意見が余りにも情けないのが多かった……「主人公がタバコ吸いすぎ」 「武器を作っている事に対する懊悩が無い」 「東北地震があったのに関東大震災の映像を流すのは許せない」etc~ ゴメンね……あんたらアホか? 「物語に起伏がない」だの「主人公の声が気になった」だのは 真っ当な感想に聞こえる。こういうのがホンマに多い、こいつばかりは上から目線で言わしてもらいます「少しは勉強しなはれ」。
※今週消えたのが3作品
“エリジウム”“あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない”“R100”
エリジウム5W目、R100が3W目に対して“あの日見た~”が8W目!単にアニメ人気とは言えない、本作上映館なんと全国でたったの64館、それでこの成績、これは、ワンピ/ヱヴァとは違う奇跡的ヒットです。
かっこさて、今週のランキングを見ていて、しみじみ想うのは映像観客層が広くなったなぁと言う事です。改めてトップ10と圏外落ち3本のタイトルを見ると、どれ一つ メイン観客層が被っていない。この事が今後の日本映画界(洋画配給も含めて)にマイナスの影響を与えなければええんですが……アメリカなんかはマーケットリサーチで当たりそうな映画ばっかり作って業界が沈みかけましたからねぇ。杞憂であれかしと願うばかりです。
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』
青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説!
ラノベとして読んでアハハと笑い、ホロリと泣いて、気が付けば演劇部のマネジメントが身に付く! 著者、大橋むつおの高校演劇45年の経験からうまれた、分類不可能な新型小説、高校演劇入門書!
お申込は、最寄書店などでお取り寄せいただくか、下記の出版社に直接ご連絡いただくのが、一番早いようです。ネット通販ではアマゾンや楽天があります。青雲に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。
青雲書房直接お申し込みは、下記のお電話かウェブでどうぞ。定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。
大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。
お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。
青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351
大橋むつお戯曲集『自由の翼』戯曲5本入り 1050円(税込み)
門土社 横浜市南区宮元町3-44 ℡045-714-1471
『先週末日本公開ランキング』
これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流している映画ランキングですが、もったいないので転載しました
10月に入って大作公開が無くランキングは横ばい傾向が続いています。
①陽だまりの彼女
2W連続1位、今週3作品が新たにランキング入りしているが、実質ライバルは“そして、父になる”“謝罪の王様”の二本。とはいえジャニーズは強い。
②そして、父になる
4W 目 ながら恐らく動員数10万人以上、“陽だまり~”が1W目21万人、今週15万人だから、次週上下入れ替わる可能性あり。硬派テーマの本作が ここまで高位を維持しているのは、一人福山の人気だけではない。これは作品の持つ力量が並外れている事の証です。
③謝罪の王様
これも4W目、宮藤官九郎作品は趣味じゃないけど、阿部サダヲと組むと途端に面白くなる。大人計画からの名コンビ、息はピッタリなんですなぁ。しかし、クドカンの確信犯的露悪趣味とギャグセンスには多少辟易する。おそらく、私が、パンク/メタルに耽溺できないのと同じ根っこがあるんだと思います。同じくメタル的芝居の新感線は大好きなんですが、こっちは半分ハードロックですから。
④人類資金
初登場 260スクリーン 土日8万人。役者は気になる配役ながら…なんせ福井(亡国のイージス)の原作/脚本、先般も“ハーロック”をボロボロにしてくれたので「意地でも見に行くかい!」と無視……なんですが、意外に入ってませんねぇ。“謝罪の王様”くらいには勝ってると思ったんですが。宣伝不足?
⑤怪盗グルー~
5W目 強いにゃ強いが、アメリカ程の大ヒットにはならなかったですね。国の持っている事情が違うからですが、スーパーマンの不入りと並んで、日本人の映画に求める物に変化が表れているのと、観客層そのものの変化も感じられます。
⑥ダイアナ
初登場 331スクリーン 4万人 悲劇の英王女ダイアナの映画であります。内容からして上映館数が異様に多いのですが「日本人はダイアナが好きだから」程度の思い入れやったんでしょうね。結果、惨敗です。
⑦ゴーストエージェントRIPD
初登場 348スクリーン 土日4万人弱…まぁ、こんなもんだっしゃろ。殆ど宣伝もしとりまへん。配給に売る気無し~ 嗚呼
⑧おしん
先週末初登場5位 6万人、来週はおらんかも……なんで今更“おしん”なんですかねぇ。韓流が未だにマダム達に人気だから“おしん”も当たると勘違いしましたかねぇ。韓流ドラマは日本のドラマの3-40年前をトレースしていると言われますが、確かにそれはあるにしても、古い日本ドラマとは決定的に違う顔も持っている。ここを見落とすと大失敗。例えば今“細腕繁盛記”やら“横堀川”なんかをリメイクしても客は来ないですよね。見たい?
⑨ATARU
強いなぁ~、なんで? 中居の力? テレビドラマの人気? 6W目ですよ!
⑩風立ちぬ
驚異の14W目、そろそろ終わりそうではありますが。宮崎監督作品でここまで賛否の割れた映画もありませんでした。ただ、否定的意見が余りにも情けないのが多かった……「主人公がタバコ吸いすぎ」 「武器を作っている事に対する懊悩が無い」 「東北地震があったのに関東大震災の映像を流すのは許せない」etc~ ゴメンね……あんたらアホか? 「物語に起伏がない」だの「主人公の声が気になった」だのは 真っ当な感想に聞こえる。こういうのがホンマに多い、こいつばかりは上から目線で言わしてもらいます「少しは勉強しなはれ」。
※今週消えたのが3作品
“エリジウム”“あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない”“R100”
エリジウム5W目、R100が3W目に対して“あの日見た~”が8W目!単にアニメ人気とは言えない、本作上映館なんと全国でたったの64館、それでこの成績、これは、ワンピ/ヱヴァとは違う奇跡的ヒットです。
かっこさて、今週のランキングを見ていて、しみじみ想うのは映像観客層が広くなったなぁと言う事です。改めてトップ10と圏外落ち3本のタイトルを見ると、どれ一つ メイン観客層が被っていない。この事が今後の日本映画界(洋画配給も含めて)にマイナスの影響を与えなければええんですが……アメリカなんかはマーケットリサーチで当たりそうな映画ばっかり作って業界が沈みかけましたからねぇ。杞憂であれかしと願うばかりです。
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』
青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説!
ラノベとして読んでアハハと笑い、ホロリと泣いて、気が付けば演劇部のマネジメントが身に付く! 著者、大橋むつおの高校演劇45年の経験からうまれた、分類不可能な新型小説、高校演劇入門書!
お申込は、最寄書店などでお取り寄せいただくか、下記の出版社に直接ご連絡いただくのが、一番早いようです。ネット通販ではアマゾンや楽天があります。青雲に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。
青雲書房直接お申し込みは、下記のお電話かウェブでどうぞ。定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。
大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。
お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。
青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351
大橋むつお戯曲集『自由の翼』戯曲5本入り 1050円(税込み)
門土社 横浜市南区宮元町3-44 ℡045-714-1471