一人ぼっち

2006年02月03日 | 介護日記 -
この二日間、ヘルパーさんにお願いをして、私は外出をした。

はじめてのヘルパーさんがいらして、芋をつぶしただけの「味のないマッシュポテト」とか、
豆腐とミンチをかつおぶしと片栗粉で仕上げた「味なしマーボー豆腐」とかをつくって
帰っていった。

父が言った。
「あの太った人、だぁれ?」

父は、食事に手をつけなかった・・・。
私は、笑うしかなかった。
そのヘルパーさんは、人間的にはとってもいい人っぽい印象だ。
だからこそ、笑うしかなかった。
「私、新米で・・・まだ資格がないんですよ(笑)。よろしく!」


   昨夜は、深夜の一時、二時、四時、五時と、四度のお呼びがかかった。
   父の「お~いい」という声で、それはスタートする。
   「おしっこ」二回、「「ジュース」一回、最後のは「胸が苦しい」。
   いつものSOSコールだ。
   寝ぼけマナコ状態の父は、特に自分を失ってボケボケになる。
   オムツをしているのに、脱ごうとしたり・・・
   耳元で話しても、それを理解することができない。
   次のコールで階下に下りていくと、奇麗なオムツが捨てられてたりする。
   しかし、時々かなりしっかりもしていて、私自身がその判断に苦しむことがある。
   体調と精神状態のバランスが、読み取れないことがあるのだ。
   「認知症」って、不可思議な病気だ・・・。



私は、うつらうつらとする中で、奇妙な夢をみた。
「荒涼とした砂漠で、ビニール袋らしきゴミを、ただひたすら拾っている」。
きたないゴミは、ピンセットで拾いながら・・・
私は果てしないゴミの山を拾い続けていた。

今日は、医者日だが、外に出る気力が「なえなえ~~」だ。
午後にしようと甘んじて、布団に入ったが・・・また寝られなかった。



明日も外出する。
大丈夫かと心配になる。
ヘルパーさんの連絡確認もできておらず、誰が来てくださるのかもわからない。
こういうサイクルで、メンバーも固定ではないのは“かなり不安定である”。

「○○ちゃん(私)もおらんのに、田舎に帰らして。たのむわ」
「田舎で死なして」
いつもの言葉・・・・・そばに人がいないと不安になるらしい。
でも、ずっとずっと何もしないで家にいることは、かなり厳しかったりする。
「お仕事で、出かけてくるからね」
頭でわかってくれても、耐えられない気持ちが噴出してくるのが父の状態――
冷静に考えて、次の段階への対処が必要になってきた・・・とは感じている。
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