いつも通り、2次会までちゃんと出席して帰ってきたら、
夫が「NHKのプロフェッショナル番外編でまたDr上山博康やるよ」と教えてくれたので、
慌ててお風呂に入って、半分眠りながら見ました。
命の現場に立つものたち
〜脳神経外科医・上山博康、専門看護師・北村愛子、小児心臓外科医・佐野俊二〜
ドクター上山と専門看護師・北村愛子は見たことがありましたが、
ドクター佐野のは見損なったものでした。
こういったスーパードクターの番組は多い。
それはやはり、誰でも“生きるか死ぬか”という現場で戦い、
勝利したところを見ることは感動するからだろう。
ドクター佐野に憧れて心臓外科医になって、
初めて執刀医を任された若い医師の緊張して手術に取り組む姿は、
これから、医師になろうとする若者たちにも、
我々、患者達にもこれからの意欲と希望を与えるものだった。
命の現場で闘っているのはスーパードクターだけでなく、
多くの医師や、看護師たちである。
そして、私のように命を助けてもらったものは、
「感謝、感謝!」といくらお礼をいっても言い足りない気持ちを持つ。
医師とはそんな素晴らしい職業だと思う。
しかし、昔は到底治らなかったものを治せるようになったせいか、
「医者にかかれば、すべてが治る。治らないのは医者のやり方が悪かったせいだ」
という考えが広まりすぎている。
医学が進んだとは言え、まだまだ、「わからない、治せない病気、症状」は多い。
そして例え、スーパードクターの腕を持ってしても、すっかり完璧に良くなるかといえば、
そうはならず、後遺症が残ったり、新たなトラブルを生むことも多い。
そして何と言っても、神ではなく、人間だ。
失敗することだってあるに違いない。
われわれは、そこを、わかった上で、治療を受けなければならないと思う。
治してもらえたら、“当然”ではなく“感謝”なのである。
昨今の訴訟社会は、医学医療全体を萎縮させるもとになっている。
訴えられるのが怖いから、危ない手術は極力避ける。
産科医、脳外科医は訴えられる率が高いから、なり手が減っている。
テレビもスーパードクターを取り上げるばかりでなく、
もっともっと、患者の苦しみを何とか取り除いてあげようとがんばっている
多くの医師の姿を取り上げて、医学医療に携わる人々が
もっともっと、前向きになってくれるような番組を作ってほしいものである。