歴史解説番組は、今でも人気があるが、
1970年4月~76年3月にNHKで放映された「日本史探訪」は、
著名な作家や評論家が、インタビューや対談という形でなく、
自由に持論を述べるという独特な番組構成で、大変評判になった番組です。
松本清張、司馬遼太郎、大佛次郎その他、角川書店から本になって出版されているので
それ(一部ですが…)を見るともう出演者の豪華さにびっくりします。
その中で最も多く出演しているのが、海音寺潮五郎です。
そのころビデオの主流は何と言っても、ソニーのベータ。
記念館に叔父が撮った海音寺のテレビ番組のビデオテープがほんの数本ですが、おいてありました。
ベータのビデオデッキがないので何が入っているかよく分からなかったのですが、
テープはどんどん劣化してしまうので、保存は難しい。
我が娘は名前も付けてもらって「すご~くおっきい人だった」と自分の曾祖父をわずかに覚えているが、
息子が生まれたときはすでに亡くなっていたので写真を見るだけで、動く姿を見たことがない。
何とか再生して、DVDにして、保存したいと前々から思っていました。
もちろん、記念館にも保存しなければなりません。
ネットで見ると、ベータのテープをDVDにしてくれる店はたくさんある。
でも、大事なテープを送ってDVDにしてもらうのは心配だ。
何が入っているかもよく分からないものだし、
劣化していてテープを再生したら切れてしまうかもしれないし…
信用できそうなちゃんとした店に持っていって再生して見せてもらった上で、
DVDにしてもらえるところはないかと探していると、東京に店舗がある業者を見つけました、
ところが、「初めての人に」いうページを読むと、なんと!
「テレビ番組の録画は著作権の問題があるので、例え本人が映っているものでもDVDにダビングできません」と書いてあった。
そうかっ!番組は制作会社に権利があるから、会社に頼んでダビングすることは出来ないのだ。
だったらどうすればいいのだろう???
これはNHKアーカイブにでも連絡してDVDにしてもらおうかと思いました。
でも、「日本史探訪」だけでなく他のものも入っていそうだし、う~~ん???
自分の家で保存のために自分でDVDに入れることは問題ないはず。
そうだっ!ベータを再生できる中古デッキを買って自分でダビングすればいいんだ!
そこでまた調べてみると、ベータを再生できるデッキはそんなに高くはない!
よしっ!とばかり、一昨日秋葉原に行って買ってきて、再生してみました。
何だか全く分からない番組も入っていましたが、
非常に面白い番組も入っていました。
「日本史探訪」「新・日本史探訪」「ダグラス・マッカーサー」「話題の窓~文学のふるさと~大口市~二本の銀杏」等です。
「日本史探訪」は蒲生氏郷について、海音寺潮五郎が一人で語っている回の録画でした。
これは、話としてもとても面白いものでした。
「新・日本史探訪」は、2本あって、
一つは天狗党についてで歴史学者 奈良本辰也氏と
もう一つは元寇について歴史学者 旗田 巍氏と語っているものでした。
元寇のほうは、残念ながら最後が少し切れていました。
「話題の窓~文学のふるさと~大口市~二本の銀杏」は、
NHK鹿児島が制作して、1982.1.30に放映したものです。
海音寺潮五郎の死後ですね。
面白かったのは、毎日放送が制作した「ダグラス・マッカーサー」という番組です。
マッカーサーの生涯をドキュメンタリーで綴ってあるのですが、
途中、色々な人がマッカーサーについて語ります。
海音寺潮五郎も2回登場して語るのですが、面白い話でした。
番組としても、海音寺のコメントも両方とても興味深いものでした。
連休、何もないなぁ~と思っていたけど、これはかなり面白いことでした。