昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

春愁

2018-04-01 22:34:52 | 俳句

英語で、あるいは外国語で作る俳句は可能か?
難しい問題である。
しかし、初代EU大統領のファロンパイ氏は自国語で俳句を作るのを趣味としているそうだ。
結果的には、取り敢えず、可能ということになろう。というか、既に、大きな流れとなって、外国語で"HAIKU"が確立されている以上、可能と断言するしかない。
しかし、オカブも英語で俳句を作って、外国人も読者のSNSに載せたことはあるが、原文が日本語の俳句を翻案したこともあり、「詩」として作ると、どうしても日本の伝統的な情趣や事物の解説に流れてしまい、結局は「詩」というよりも散文になってしまった苦い経験がある。
また、日本語の助詞の1シラブルで大きく意味合いや、味わいが変わってしまうという特殊性や、そもそも外国語で五・七・五に替わる定型詩ができるかという点にも大きく疑問が残る。
さらに、外国語で五・七・五のシラブル構成に意味があるのか?と言う問題もある。
結局、外国語で「俳句」を創るとしたら、日本の伝統句から大きく離れ、前衛的な外国語独自の対象を詠み込んだ"HAIKU”を作るしかないのではないか?というのがオカブの結論である。
Web上に掲載された英語の”HAIKU"も読んでみたが、確かに、俳句の情趣には限りなく近いものの、どちらかというと、ソネットなどのモチーフと情感や感興に近いような気がする。
少なくとも日本の俳句と同質のものを詠めと言われても不可能であろう。
多文化「共生」と言っても文化の壁を越えるのは難しいものである。

春愁のおもて愛国行進曲   素閑

往来に春愁行きつ戻りつつ   素閑

凡百は春愁思ふ由もなし   素閑

片親の子として生まれ春愁す   素閑

工場の煙突春愁の煙吐き   素閑

深酒におんな丈夫の春愁や   素閑

人参の葉摘み春愁深まれり   素閑

春愁や山の影よりからすきて   素閑

春愁や草の原にて花枯れて   素閑

春愁やにはとりに餌蒔きて遣り   素閑



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復活祭

2018-04-01 00:04:45 | 俳句

今日はイースター(復活祭)である。
ドイツ語で"エスタン"、フランス語で"パック"という。
日本では、名前だけがかろうじて浸透していて、実態はほとんど社会に受け入れられていなかったものだが、商魂たくましいビジネスマンが、この異教の祭典、イースターをバレンタイン・デーやハロウィーンのように、商売のネタにしようと虎視眈々と苦節十数年、なんとか製菓業界や、イベント・アトラクション業界ではボチボチこれをネタとして採用するところが出てきた。
しかしネタと言ってはキリスト教に失礼で、キリスト教にとってイースターはクリスマス以上に重要な祝祭である。
今日は、世界中のキリスト教会で(一部の特殊な考え方を持っている教会は別として・・・)イースターが祝われる。
オカブは数年前までカルト対策をして教会を守れだのがどーのとか、偉そうなことを言っていたが、ここ半年ほど教会から離れている。
カルトとは異なるが、オカブも異端と言えば異端である。
まぁ、キリスト教オカブ派ともいうべきものか?
異端と言っても、教祖様になろうとか、信徒を引き入れようとかいう気は毛頭ない。
端的に言えば、独り神と向き合い祈っていれば、信仰は成就するというものである。
もう教会に行く気はない。組織としての教会の権威を認める気はさらさらない。
とは言っても三年前の信仰態度に戻っただけである。
他にも、自分なりに教義めいたものはあるが、そんなものは取るに足らないものである。
ところで「キリスト教オカブ派」もイースターを祝う。
この日心から祈る。
Happy Easter!

復活祭馬鈴薯剥きて指の傷   素閑

水入れて泥田にまみゆ復活祭   素閑

今日もまた旋盤向かひ復活祭   素閑

風すがし復活祭の日は昇る   素閑

オルガンの一音抜かし復活祭   素閑

どうとでもなれと言う親復活祭   素閑

魚屋と八百屋の呼び声復活祭   素閑

橄欖の祈りをおぼゆ復活祭   素閑

カレー丼復活祭の夕餉とし   素閑

いつわりも無しとは言わず復活祭   素閑



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