数が苦手だ。
算数、数学の成績は、いつも尻の方だった。
しかし、中学の時、なぜか学年一位の成績を取ったことがある。
三次方程式の問題が解けなくて、家に帰り飯を食う時も、道を歩いているときも、その問題のことを考えていた。
解けないと、数学の授業が終わっても、いつまでも学校に残されるので必死だった。
そして、ある時、禅坊主が悟るように、問題が解けた。
それと同時に、他の問題もすらすらとけるようになった。
その学期の数学の試験は、中間も期末も学年トップだった。
ただ惜しむらくは、数学での活躍は続かず、それきりで後は鳴かず飛ばずだった。
しかし、それが基になって、論理的な思考がある程度できるようになった。
その時の数学の先生には、今でも感謝している。
田螺棲む水底に届く星影や 素閑
田螺鳴く雲のかかれる月の夜 素閑
にきびづら田螺とよばる娘かな 素閑
草繁る原に田螺の池かくる 素閑
大震の逝ける魂あり姫田螺 素閑
山風の野に渡りたる田螺かな 素閑
静まりて田螺の息を聞き分けむ 素閑
静まれる星屑の化す田螺かな 素閑
聖職という男らが田螺取る 素閑
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連休中に、我が町内では芸術祭というのを催している。
音楽の公演が中心だが、これを目当てにというか、連休のツマに時間を潰そうと思う。
なかなか、聴きごたえのある芸術祭である。
残照や窓辺の風の荷風の忌 素閑
喬木に青蔦からめる荷風の忌 素閑
筆二本そろえ墨する荷風の忌 素閑
荷風忌の絹の淡きネクタイや 素閑
荷風忌に彩りもなき宿の膳 素閑
荷風忌のうしおの鯛の身の無きや 素閑
荷風忌の壜の並べる酒房かな 素閑
荷風忌の集まり悪き同期会 素閑
荷風忌の老ひたレコード収集家 素閑
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