これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

長寿のティッシュ

2011年05月05日 20時04分49秒 | エッセイ
 古いタンスを処分するため、引き出しの中を整理した。
 変色したガーゼや粘着力の落ちた絆創膏、干からびたヴイックスヴェポラッブなどが出てくる。入れっぱなしの状態を反省し、ゴミ袋に放り投げる。さらに、奥のものを引っ張り出して驚いた。

 こ、このティッシュは!!



 なーんと、「三和銀行」とプリントされているではないか。



 三和銀行は、2002年1月に東海銀行と合併し「UFJ銀行」に、さらに2006年1月からは東京三菱銀行と合併して「三菱東京UFJ銀行」となった。つまり、2001年12月までに受け取ったものであるわけだ。
 推定年齢10歳、小学4年生か……。
 それから、最盛期のジャッキー・チェンをCMに起用した、キリン生Aのティッシュもあった。





 こちらは、1983年に発売されたビールで、私は高校1年生だったと記憶している。当時のジャッキー人気はすさまじく、私も友達も大ファンだった。公開される映画はすべて見に行ったし、「いつか香港に行こう」が合言葉なのだから、このCMに反応しないはずがない。
 私も友人も、何とかしてジャッキーグッズを手に入れようと頑張った。
「未成年だから、ポスターはあげられないって言われた」
「アタシも。ケチだよね」
 仲間内では、情報交換が欠かせない。
「うちの隣が酒屋さんなの。お父さんにもらってきてって頼んでみる」
「ああ、それがいいかもね。やっぱり客じゃないと」
 見事に、友人の父がティッシュをゲットし、おすそ分けにあずかったというわけだ。
 こちらは28歳、ずいぶん大人になってしまった。
 最後に、最長老のティッシュの登場である。



 小学生のとき、私は「ハローキティ」のグッズを集めていた。家から一番近い都会・大宮に行くたびに、サンリオショップをのぞいた。このティッシュは、そのとき50円で買ったものらしい。しかし、無駄な買い物だった。
 なにしろ、ティッシュのプリントが愛くるしいあまり、鼻をかんだりすることができなかったのだ。



 ときどき眺めては満足していたが、本来の役割を果たすことは、ついになかった。
 2つ折りになったティッシュを開けると、サンリオの所在地が書かれている。



 西五反田に本社があったのは、1973年から1986年までらしい。その後は、大崎に移転している。特にひんぱんに買いに行ったのは、小学校中学年であった1977年あたりか。
 となると、これは34歳。アラサーである。
 ここまで長らえたものを、無下に捨てることはできない。
 こうして、ガラクタが増えていくのだ……。

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コメント (18)
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