この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『アイアン・スカイ』、ナチが月からやってくる、ヤア!ヤア!ヤア!

2012-10-01 23:29:36 | 新作映画
 ティモ・ヴオレンソーラ監督、ユリア・ディーツェ主演、『アイアン・スカイ』、9/29、天神シネマズTOHOソラリア館にて鑑賞。2012年37本目。


 第二次世界大戦で敗北したナチスは月へと逃亡していた!!
 というフィンランド人の考えた(馬鹿馬鹿しい)プロットに世界から一億円を越える募金が寄せられ、無事映画は完成へとこぎつけた!!
 というお話自体がまるで映画っぽい『アイアン・スカイ』を観てきましたよ。
 うん、面白かったです。

 月へと逃亡する余力があるぐらいなら、アメリカに対して反撃を試みてるんじゃないの?と誰でもツッコミたくなると思うんですが、そういった細かいところを気にする映画じゃないです。
 以下、月の重力は地球の六分の一とか、無重力空間では音は響かないとか、そういうことも一切気にしてはいけない。
 SF映画だけど、科学的な考証はほとんど為されていない、と考えてよいです。

 代わりに重点が置かれているのが現実社会へのリンク、社会風刺ですね。
 一見おバカなSF映画を装って、実はかなり真面目な社会派映画なのです。
 アメリカの女性大統領がサラ・ペイリンにソックリ!!ってところがすでにギャグなんですけど、でも日本人のほとんどの人にとって「サラ・ペイリンって誰?」って感じじゃないんですかね?
 まぁ自分はこう見えてもアメリカの政治事情には精通しているのでドッカンドッカン爆笑しましたけどね、、、っていうのは嘘で、映画評論家の町山智浩氏のブログを愛読しているので、何とか笑いが拾えたというか…。
 ネタが高尚だと笑うのも一苦労だよ。
 
 ヒロインのレナーテを演じたユリア・ディーツェがすごく可愛かった!!他にどんな作品に出てるんだろうと思ってネットで調べたんだけど、【ユリア・ディーツェ】ではまったくヒットしなくて、スリーサイズはもちろん、年齢すらわかんなかった。
 若く見えて、案外年なのかもなぁ。映画秘宝にはこの映画に四年関わってきたって書いてあるしね。
 どなたか、彼女の出演作をご存知の方は教えてください(改めて調べたらとりあえず年齢はわかりました。三十一歳だそうです。う~ん、見えない!女は化けるね。)。

 本作は世界中で好評で、何でも前日譚や続編が作られるらしいです(という話を耳にしましたが、どこまで本当なのかはわかりません)。
 前日譚はともかく、続編???
 とても続編が作られるような終わり方じゃなかったと思うんだけど、、、だって、第三次世界大戦が始まっちゃいました、みたいな終わり方だったのに。
 まぁ北欧のフィンランドでハリウッド映画にも負けないクオリティのSF映画を作ることの難しさに比べたら、続編が作られそうにない映画の続編を作る方が簡単なのかもしれませんね。
 ありえない続編にも期待しましょう。


 お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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