この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ゾンビ映画で感染、いや感動して泣け!『新感染 ファイナルエクスプレス』。

2017-09-02 20:48:31 | 新作映画
 ヨン・サンホ監督、コン・ユ主演、『新感染 ファイナルエクスプレス』、9/3、Tジョイ久留米にて鑑賞。2017年31本目。


 ホラー映画が好きです。
 ただ、ホラー映画が好きといっても人がバンバン殺されていくのを見るのが好きと言うわけではありません。
 どちらかといえば不死身の殺人鬼が出てきて人を殺しまくるだけの映画は好きではないです。そんな映画は見ていて退屈なだけなので。
 一般的にホラー映画とは「怖い」映画を指すと思いますが、自分にとって重要なのは「怖さ」よりもむしろプラスアルファの部分です。
 例えば、演出の巧みさだったり、脚本の秀逸さだったり、極限状態でのユーモアだったり、結末の意外性だったり、登場人物の悲哀だったり、そういったホラー映画でしか描けない、けれども怖さではない部分が好きなのです。

 さて、韓国初のゾンビ映画『新感染 ファイナルエクスプレス』を観てきました。
 とてもよかったです。
 この映画のプラスアルファの部分は何かというとズバリ家族愛です。
 小さい子どもさん、特に女の子がいるがいるお父さんだったら、時速160kmの号泣必至です。あまり言うとネタバレになるので避けますが、二段構えのあのオチは反則だと思いましたよ。

 ゾンビ映画は見ていてしばしば「なんでやねん!」とツッコミたくなることがあります。
 例えば、セーフティハウスに逃げ込んだ主人公たちが、これといった理由もなしにそこを放棄し、別の場所へ移動する、というようなことです(大概の場合移動の途中でゾンビの大群に襲われ全滅する)。
 しかし本作にはそういったことが(まったくではないが)ほとんどなかったですね。脚本がよく練られていると思いました。
 それにゾンビが夜目が利かないという設定も工夫が凝らされているなと感心しました。

 ネットでは『新感染 ファイナルエクスプレス』という邦題がダサいと叩かれているようですが、自分はこの邦題で悪くはないのでは、と思っています。
 原題をそのまま日本語にすると『釜山行き(特急)』あたりになるかと思いますが、そのタイトルだと一見しただけではホラー映画だとはわからないし、第一堅苦しいです。
 ダサいと叩いている人は「新感染」と「新幹線」をかけたダジャレが気に入らないのだと思いますが、自分はそれぐらいのユーモアがあってもいいだろうと思いますね。

 
 お気に入り度★★★★☆、お薦め度★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (2)
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