この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

油断するにも程があると思った『エイリアン:コヴェナント』。

2017-09-18 22:13:03 | 新作映画
 リドリー・スコット監督、キャサリン・ウォーターストン主演、『エイリアン・コヴェナント』、9/16、Tジョイ久留米にて鑑賞。2017年33本目。


 今となっては内容もほとんど思い出せないのですが、シリーズ前作の『プロメテウス』を観たときは本っっっ当に酷いな!と思ったものでした。
 どれぐらい酷いと思ったかというと、その年に劇場で観た映画の中で『プロメテウス』をワースト1に選び、さらにリドリー・スコットの作品は二度と観なくていい、と思ったぐらいです(実際には『エクソダス:神と王』も『オデッセイ』も観ていますが)。

 それに比べたら『エイリアン・コヴェナント』はだいぶマシです。
 一応フツーに楽しめるSFホラー映画にはなっています。
 ただそれもあくまで比べる対象が最悪だと思った『プロメテウス』だからで、単独で評価するとそこそこ楽しめるが、お世辞にも良い出来だとは言えないといったところです。
 ツッコミどころは多々あり、また登場人物が揃いも揃って油断しすぎ(別の言い方をすればアホばっかり)なんですよね。

 どこら辺がアホ、、、じゃなかった、油断しすぎかというと、まず大気の成分が地球と似ているからといって、未知の惑星を探査するのに宇宙船のクルーが宇宙服もヘルメットも着用しないんですよ。ありえないですよね。どんな風土病があるのかもしれないのに。
 案の定クルーの二人が原因不明の病気を発症して死に至ります。
 ちゃんと宇宙服を着用していればこんなことにはならなかったのにねぇ。

 油断、油断の連続の本作ですが、一番油断しすぎだろうと思ったのは新船長となったオラフの最後ですね。
 あの場面で「安全だ」という言葉を信じるのって、油断するとかしないとかいう以前に不自然だと思うんですけれど。
 そう思うのって自分だけ?

 まぁでも、ラストのオチはなかなか気が利いていると思いましたよ。ホラー映画らしい、いや~んなオチでしたしね。
 とはいえそのオチが成立するのもヒロインのダニエルズがやっぱり油断しているからなんですけれど。笑。

 『エイリアン:コヴェナント』は単独で見てもそこそこ楽しめる作品にはなっていますが、説明不足の箇所もあり、それを補足するためにはどうしようもなくつまらない『プロメテウス』を見なければなりません。
 あえて『プロメテウス』を見てまで『エイリアン・コヴェナント』は観なければいけない作品だとは思わないし、同じ宇宙を舞台にしたSFホラーであれば、明らかに『エイリアン』第一作を踏襲した『ライフ』の方がよほど出来がいいし、楽しめると思います。
 まぁシリーズ第一作を踏襲した別の作品がシリーズ最新作よりも出来がいいというのはいろいろ考えものではありますよね。


 お気に入り度★★☆、お薦め度★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (4)
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