この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

全体的に見ると何だか物足りない『プロジェクト・サイレンス』。

2025-03-05 21:40:32 | 新作映画
 キム・テゴン監督、イ・ソンギュン主演、『プロジェクト・サイレンス』、3/1、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(映画サービスデーにつき鑑賞料金1100円)。2025年15本目。

 この日三本目に観たのは韓国発のモンスター・パニック・スリラーの『プロジェクト・サイレンス』でした。
 おそらく話題性や作品の完成度などは『ANORA アノーラ』の方が上だとは思うんですけど、自分はこういったB級パニック映画が好きなんですよね。
 上映開始時間がちょうどよかった、というのもあります。

 深い霧が立ち込める大橋で多重衝突事故が発生。
 生存者は脱出を試みるが、横転したタンクローリーから漏れ出した有毒ガスが彼らの行く手を阻み、さらに救助に来たヘリコプターの墜落により橋そのものが崩落する危機に陥る。
 最悪な状況下、軍が秘密裏に作り出した生物兵器が彼らを襲うのだった…。

 ネタバレになりますが、、生物兵器の正体は何かというと(特殊な手術を受けた)軍用犬なんですよ。
 そのことをショボいと言ってる人もいるみたいなのですが、古くは『コマンダー・ゼロ』、比較的新しいところでは『マスター・キートン』(←新しくはない)などでその恐ろしさを刷り込まれた自分には軍用犬が群れを成して襲ってくるというシチュエーションは充分恐ろしいものでした。
 多重事故のシーンも迫力があったし(とはいえ、あれだけ深い霧の中、韓国人はフツーに車を飛ばすのか、とは思いました)、橋の崩壊シーンも悪くはなかったです。
 つまり、本作にはパニック映画を構成する要素は充分揃っているのですが、ただ、全体的に見ると何だか物足りなくてイマイチでした。
 監督の技量の問題ですかね?
 この映画をジェームズ・ワンあたりが監督していたら、相当な傑作になっていたと思うのですが。
 ジェームズ・ワンでも無理なものは無理?笑。

 自分が監督だったら、そうだなぁ、少女と軍用犬のボスのE-9とをもっと交流させたかなぁ。
 埋め込まれたチップを破壊するために頭突きを繰り返して昏倒したE-9を少女が介抱するとかね。
 そしたらもっとドラマが生まれたような気がするんだけれど。

 本作は『新感染 ファイナル・エクスプレス』のスタッフが製作に参加したらしいのですが、残念ながら『新感染』ほど記憶に残るシーンも面白さもなかったですね。
 スタッフも重要だけど、それ以上に重要なのはやっぱり監督だということなのかもしれません。

 お気に入り度★★★、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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