この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

主人公が好きになれなかった『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』。

2025-03-03 20:38:23 | 新作映画
 ジェームズ・マンゴールド監督、ティモシー・シャラメ主演、『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』、3/1、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(映画サービスデーにつき鑑賞料金1100円)2025年13本目。

 この日、絶対に観たい映画があったので、イオンシネマ筑紫野に行くことは早くに決まっていました。
 なので最初はパソコン教室も休むつもりでした。
 ただ、その観たい映画の上映が夕方の5時からで、午前中パソコン教室に行くには何も問題が無いので、あらためて予約を入れました。
 さて、パソコン教室が終わってから夕方の5時まで何をするか?
 深く考えることなく映画を観ることにしました。
 ジェームズ・マンゴールド監督、通常マンゴー監督⦅誰も呼んでない)の最新作『名もなきもの』がちょうどいい時間帯に上映されるのです。

 ハリウッドで一番信用が置ける映画監督は誰か?と尋ねられたら、自分は迷うことなくマンゴー監督の名を挙げます。
 ある程度作品を発表している監督なら多かれ少なかれハズレ作品もあるものなのですが、マンゴー監督は本当にハズレ作品がないんですよ。
 しかもジャンルが本当にバラバラ。
 自分がマンゴー監督のことを知った『アイデンティティー』は超絶サイコスリラーで、『3時10分、決断のとき』は傑作西部劇、『LOGAN/ローガン』はアメコミ映画の秀作、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は人気シリーズの続編と、本当に共通項が見当たりません。
 これだけジャンルがバラバラで、なおかつハズレが少ないとなると、マンゴー監督は相当有能な映画監督なのだと思います。
 なので、本作もハズレではないだろうとは思っていました。

 実際観ての感想ですが、さすがはマンゴー監督、ハズレではなかったですね。
 ただ、ハズレではなかったのですが、好きな映画ではなかったです。
 著名なミュージシャンの伝記映画といえば、クイーンのフレディ・マーキュリーの生涯を描いた『ボヘミアン・ラプソディ』がまず頭に思い浮かぶのではないでしょうか。
 大ヒットしたことも記憶に新しい『ボヘミアン・ラプソディ』ですが、自分はあの映画が好きではありません。
 あの映画が好きではないというか、あの映画で描かれるフレディ・マーキュリーが嫌いというか。
 あの映画のフレディ・マーキュリーって、ぶっちゃけ鼻持ちならない奴でしたよね。
 なので『ボヘミアン・ラプソディ』自体、「才能がある奴は何をやっても許される」という映画にしか思えませんでした。

 『名もなき者』も同様でした。
 主人公であるボブ・ディランが好きになれないです。
 ボブ・ディランといえば代表曲は『風に吹かれて』ですが、彼は観客がその曲を歌うことを望んでも、何だかんだ理由をつけて歌わないんですよ。
 あのさぁ、観客がそれを望んでいるなら、ケチケチせずに歌えばいいじゃん、って思う自分ってアーティストの心情が理解できなさすぎなんでしょうか。
 また、ガールフレンドの扱いが本当にひどくて…。
 モテない男の僻みと受け取ってもらって構いませんが、才能のあるミュージシャンってガールフレンドを粗雑に扱っても許される、そんな免罪符を持っているんでしょうか。
 観ていてもあまりいい気分にはならなかったです。

 とはいえ、作品の完成度自体は認めるところです。
 これまでにボブ・ディランの伝記映画が何本作られたのか、この先何本作られるのか知りませんが、この『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』こそが最高傑作だということは疑いようがありません。
 また音楽映画としても良い出来だと思います。
 あくまで主人公がムカつく奴だというだけで…。
 そう思うのは自分だけかもしれませんが。 

 お気に入り度★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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