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時刻表ひとり旅(宮脇俊三著)

2016-02-25 21:52:25 | 雑感
 「時刻表2万キロ」に引き続き、宮脇俊三著「時刻表ひとり旅」を読む。

  

 タイトルのみを観て購入したので、時刻表を片手にひとり旅をする、紀行文的なものを想像していた。

 ところが、これが面白い。

 「もとより、(時刻表の)購読者の大半は、必要なときに必要な列車を探す、・・・・・もう一方の極には、旅行の当てもないのに時刻表を開いて、ひたすら眺める人たちがいる。時刻表ほど変わりばえのしない月刊誌は他にないだろうし、毎月発行する必要があるのかとの疑問もあるが、これを毎月買って読みふける。」

 著者の時刻表の読み込みが凄い。

 例えば、「特急ひばり」が上野駅に入線、折り返し、仙台行きの「特急ひばり」にあると思いきや、平行きの「特急ひたち」になる。「ひばり」の食堂車は営業するが、「ひたち」の食堂車は営業休止、これは、食堂車の記号でわかる。

 鉄道の時刻表、「ダイヤ」とも言う。この「ダイヤ」は、横軸に時間、縦軸に距離(駅)をとって、列車の運行を線引く。そうすると、線の交わりがダイヤのような形になる。単線、複線、複々線、どこで追い越すか、どこで待機するかなどなど、プロは、この線引きで理解することが出来る。このダイヤを作成する人を「すじや」というそうだ。

 第2章の「国鉄全線大集会」も面白い。著者が司会となって、全線区を集めて自由勝手に発言してもらう。路線を擬人化して、著者の主観的?な思いを、路線に成りかわり発言するのだが、実にユニークである。今はもう無くなってしまったローカル線が、多数発言している。

 この余韻を残しながら、今日の「ミー散歩」で本屋に立ち寄り、時刻表3月号を購入しようと思ったのだが、JRの大幅なダイヤ改正は3月26日、改正されたダイヤは、3月25日発売の4月号からになるそうだ。時刻表は好きであるが、まだ、著者の域に達していない小生は、来月まで購入するのを待つことにした。

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