けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

信頼に足る

2009-03-28 09:26:54 | football
バレンシア
シーズン中であればほとんどありえない土日丸々休み、の前日に最後のトレーニングを行ったバレンシア。

一番のニュースはホアキンがボールを使ったトレーニングを開始できたこと。しかも一部ではありますがチーム全体と一緒に。トレーニングの前半に行われたロンド(ボール回し)などをチームの健康なみんなと一緒に実施したようです。その後は別の場所に移動して、ボールを使った特別メニューとなったそうですが、月曜日には通常通りのトレーニングに戻れる見込みとのこと。よかったよかった。

ところで、この日のトレーニングのニュース、公式と他のニュースサイトでは一致しない部分がいくつか。基本的には「公式」である以上信じるべし、と言いたいところですが、なにしろバレンシアの公式は、ニュースを出し惜しみするし、クーマン時代(ソレール時代と言うべきか)は都合の悪いことを書かなかったり、ニュース自体を載せなかったりした前歴があるし(もっともこれはどこのクラブでも似たようなものか)。要するに、公式だからといって、頭から信じないことも必要なようです。ということで、何にひっかかっているかと言いますと、

公式から一部抜粋
ホアキン・サンチェス、レナン・ブリート、フェルナンド・モリエンテスは、プレパラドール・フィジコ(要するに準備をするフィジコというかフィジカルの基礎担当みたいな感じ)と共に個人トレーニングを行った。

スーペル、他各スポーツ紙
GKのレナンも、ピッチでの全体練習に復帰した。

公式より、本日のトレーニングのものと思われる画像

モリエンテスも普通にミニゲームやっていたのでした。百聞(百文?)は一見に…

この日、ピッチに入らなかったのは、ミゲル・ブリート、エミリアノ・モレッティ、ヘドウィグ・マドゥロ、アシエル・デルオルノ。公式によれば、マドゥロとデルオルノは室内でのみトレーニングを行い、モレッティはお熱で帰宅したとのこと。お休み前に熱出すなんてかわいそうに。で、スーペルによれば、全員、月曜日には全体練習に臨めるのではないか、とのことです。


エメリ
金曜日は、基本的に監督のプレスカンファレンスの日なんですよね。普段ウナイ・エメリのインタを訳すことはしないのですが(概要は日本語で公式にも出るし)、公式は相変わらず言葉少ななので、これはlevante-emvから。
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ウナイ・エメリは、バレンシアでは選手たちが「幸福な状態」でいなければならない、彼らがスペイン代表にいるときと同じような「幸せで、信頼があり、団結した状態」であると感じられなければならないと述べた。
彼の意見では、EURO2008での優勝は「高揚感、信頼、幸福感のある状態で、これは選手たちが非常に満足していると感じた状態である」とし、数年前であれば「代表に行きたがらない選手もいたほどだ」と述べた。
「我々はここバレンシアで、選手たちが絶対的に快適で満足した状態を探していかなければならないし、私はそうしていくつもりだ。代表に言って幸せだと選手たちが感じるなら、ここでも彼らがそう感じるようにしてやりたい。」
彼の意見では、「選手たちが100%の力でチームに貢献したいと願うような、信頼と団結、熱狂、情熱で満たされるような、あらゆる環境を作り出すこと」が必要だというものだ。この点について、彼の考えでは、今のバレンシアは「いくつか足りないものがある。選手たちの中にではなく、クラブの中にだ」とのことだ。
その一方でエメリは、ダビド・ビジャとダビド・シルバが翌日のトルコ戦に先発することは「彼らにとって素晴らしいこと」としている。なぜなら代表は「彼らにとっての名誉であり、楽なときもつらい時も、それを守っていくだろうから」。
先週エメリは、バレンシアでは負傷していたビジャとシルバが代表ではプレイすることについて「ばからしいこと」とコメントしていた。このことについて「あれは批判ではない。しかし実際には、不幸なことが起こってしまったということだ」。
代表監督に、ビジャの負傷再発に負荷をかけないように求めるか聞かれ、エメリは、そういったことをビセンテ・デル・ボスケに頼むようなことはしない、と指摘している。
「もし彼がプレイするのであれば、それはそうできるフィジカルコンディションだということであり、デル・ボスケがそうすることがチームにとって必要だと考えるからだろう。もしビジャがそうしたら、素晴らしいものを見ることができるだろう。」
監督は、スペイン代表とバレンシアの間にコミュニケーションが存在していることを明確にしている。クラブの医師はスペイン代表と連絡を取り合っているとのことだ。
エメリは、バレンシアには代表に選ばれるべき多くの選手たちがいる。一方で、例えばセビージャには「十分にはいない」ことが、アンダルシアのクラブからスペイン代表に選手が言っていないことの例だと述べている。
最後に、スペイン代表の選手がバレンシアに偏っていることは認めながらも、代表は選手たちにとっての「名誉」であり、クラブにとっても何か良いものになっているとしている。

(プレスカンファレンスではなく、前日のイベントでのコメントなどについて)
エメリは、クラブにはしばしば嫌がられるような決定を強いられることがあるとしている。たとえば、重要な選手たちを売るということだが、これによって今クラブが直面しているような厳しい状況に打ち勝ち前に進むことができるともしている。
「現在の状況はデリケートなものだと私は理解している。これによって、どんな場合でも、嫌われるような決定を強いられることもある。しかしこれらは、1歩下がることで2歩進むことができる、というような解釈ができる。」
このコメントは木曜日に行われた、バレンシアとカステジョンの経営マネージメントスクールの75周年を祝うカンファレンスでのものだ。
エメリはバレンシアの偉大さを「我々を取り巻く、クラブの外の偉大な重みの認識」と強調し、ファンに対しては「既に持っている以上のプライドを感じること、夢を持ち続けること。今の状況に加えて実現するだろうから。」と励ましている。
監督は常にスポーツ上の心理学の重要さ、さらにフットボールについては「それぞれが持つスピードと強さ」を強調した。
「疑いなく、エリートのフットボール選手であっても、心理面は最も重要な部分だ。周囲の環境から受けるプレッシャーの中で強い希望とモチベーションを持つことが、ポジティブな態度を示すのに必要だ。」
話をしている間、また質疑応答の際に、エメリは自身の仕事を「偉大なグループ」と共に行っていることを強調し、その重要さはカンテラであってもベテランであっても変わらないとした。そして、願うことは、結果の調子をできる限り回復し、良いフットボールをすることが、来シーズンのチャンピオンズリーグへの出場権となる順位で、シーズンの最後を締めくくれるだろうとした。
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長いわりに面白いかと言われるとそうでもないかもしれませんが…。
選手が満足するように幸福感を感じられるようにと言ってはいますが、それはその通りなんだけど、エメリ就任後に追い出された選手たちやほとんど虫干しされない選手たちの存在を考えると、ちょっとなー…とおもったり。
嫌がられるような決定をしても~の辺りは、ビジャやシルバを売るのはクラブが前へ進むためには仕方ないこと、とも受け取れる言い方で、引用した記事ではそこをそのまま記事タイトルにされてしまっています。これも間違った言い分ではないけど……今のタイミングで言うなよ。