ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

月の砂

2009-09-02 05:45:50 | Weblog
悲しい時は泣いてください
楽しい時は笑ってください

悲しい時を思い出したら泣いてください
楽しい時を思い出したら笑ってください

寂しい時は僕を思い出してください
寂しくない時は僕を忘れてください

月日は僕たちを固い岩から砂へと溶かした
さらさらと流れる・・・宇宙のどこまでも

僕は君になる・・・潮の満ち引きのように
君は僕になる・・・月の満ち欠けのように

月日は僕たちを空に舞い上げて海へ落とした
フワフワと流れる雲になって・・・海へ還る

悲しい時は泣いてください
楽しい時を思い出した時に・・・泣かないでください

月日は僕たちを固い岩から砂へと溶かした
さらさらと流れる・・・月のある場所まで

タイ14日目 「順調の意味」

2009-09-02 04:49:43 | Weblog
2008/5/26

順調とは何を指して言うのか?今まさに順調の中にいる。警察に捕まって1日の三分の一を棒に振った。それでも順調と想えるのはものを感じる心の持ち方によるものだ。考え方とも言う。思わず笑ってしまいそうな考え方だ。それは、もしかしたら精神力の強さなのかもしれない。順調とはすべてがうまくいくことじゃない。そんなことは滅多にない。今想うのは、順調とは、逆境の中でさえ、心折れずに進んでいる。そういうことなんだ。
今日は少し強くなってる自分を感じた。目の前で起こる出来事に対処し、それを終えて、今不思議なくらいに笑っていられる。まさに順調だ。そして、僕はラッキーだ。


9時起床。夜中に隣の部屋を激しくノックする声で目を覚まし、朝5時に鳥の鳴き声で目を覚まし、朝焼けの写真を撮った。青戸ピンクの放射線を見た。
ハットで朝食。ハットのゴハンは本当に美味しい。レンタルバイクを借りて、チャウエンビーチへ次の宿探しへ。ガソリンスタンドを探すのに手間取ってドキドキした。ビーチャウエンは600バーツ。綺麗だが海が遠い。チャウエンのビーチを見て、一路ラマイへ戻る。ハットから数キロ離れたビーチへ出かけ、チャプチャプと遊ぶ。ビーチチェアーに座って、コーラを飲んで、ランチを食べて、あぁぁ幸せ。夕暮れまで砂あそびをして遊ぶ。ヘナタトゥーのおばちゃんの執拗な攻撃に負けて、簡易タトゥーを入れる。入れたてのヘナタトゥーを乾かさないといけないせいで、その後は海に入れず。バナナパンケーキを買って、食べながらハットの前の海でカニを穫ろうと想っていたら、捕まった。

捕まるまでの100メートル、4度、チャンスはあった。ノーヘルの取り締まりかと思い、ヘルメットをかぶって突入。道路を封鎖する警察官に止められた。ライセンスを出せと言われた。無免許運転の取り締まりかと思って、「そんなもん持ってねぇよ」とかなんとか、しばらく口論していたら、罪状は「一方通行逆走」だった。
バイクを奪われ、20キロも離れたチャウエンの警察署まで罰金を払いに行けと言う。ひどい話だ。「ここで払うからバイクを返せ」と言っても、そんなのダメだねの一点張り。仕方なく、幾らかかるか分からない罰金のために、お金を取りに歩いてホテルまで戻り、モーターサイのおじたんをつかまえて交渉。100バーツ。おじちゃん、最後まで250バーツ出せとゴネていた。
罰金は400バーツ。思ったより安くてホッとした。帰りはタクシーと思ったが、100バーツは無理らしい。相手にもされない。通りを歩きながら、ソンテオと交渉。200バーツと言われたが、100バーツしか出さないと言って粘ったらOK。相場がちっともつかめない。ラマイの警察署まで乗せてもらい、暇そうに、パソコンのゲームに勤しむ警察官からバイクを取り返す頃にはすっかり夜。磯遊びが出来ずじまい。
まぁいいさ、余計な出費も潰された時間も、あとで全部自分の経験という名の財産に変わる。

気を取り直して、再びチャウエンの夜の街へ。バイクを停めて、エンドレスの目抜き通りをひたすら歩いた。店は多いが、どうもピンと来ない。これがサムイ島の中心街。食べられそうなものが見つからず、マックのチージーフライとコーラとカルピコで晩ご飯を済ませた。ビーチサンダルが壊れたので、ビーチサンダルを探して通りを歩く。
と、あるビーチサンダル屋。店先に80バーツと書かれた格安のサンダルが売っている。多分女性ものだが、足を入れるとギリギリ入る。すると店の中から気の強そうなおばちゃんが出て来て、他のサンダルを勧めてくる。どれもこれも300バーツ以上の代物。そんなに高いのは要らない。何足か履いてみたが、さほど良くも安くもなかったので、80バーツのサンダルを買うよとおばちゃんに言った。そしたらそのおばちゃん、200バーツ払えと言ってきた。そんな話があるか?馬鹿にするなよと、もちろんケンカした。大人げなくひどいことを言ってしまった。言いすぎたかもしれない。ちょっと反省。おばちゃんも半分冗談で言ったのだろう・・・目は真剣だったけど。

ハットに戻って、波打ち際までチェアーを持ち出して、星を見ながら波の音を聞く。南十字星は美しい。静かな風が椰子の葉を揺らす。心地良い以外の言葉が見つからない。

南の島編、なかなか盛り上がってきました。

素人キャンパーは北海道を目指す

2009-09-02 03:43:28 | Weblog
とにかく旅というものにはお金がかかる。もちろん、ただ生きていくにもお金はかかるのだが。

今回の旅の計画の初め、考えたのは、お金のかからない少々長い旅。さて、どこへ行こう。物価の安い国での長期滞在、これは魅力だ。東南アジアの国々を思い浮かべた。インドもいいなと想った。再びタイもいいなと想った。がしかし、いかんせん航空券というのは意外に高くつく。中途半端な仕事のせいと、追い立てられる家賃のせいと、様々溜め込んだ支払いのせいで、今回の旅に当てられる資金は雀の涙なのである。海外は早々にあきらめた。

時として、国内旅行というのは海外旅行よりも高くなるということが良くある。飛行気や新幹線なんて使ったらもう一巻の終わり。安く済ますには高速バスを使うってのが手だが、これもまた多地域を回るには少々不便。不便=高くつく・・・当然の摂理。そして肝心なのは宿泊料。日本の宿泊料は世界に類がないほどに高い。ユースホステルでも4000円近く取る。安宿ってものが無い。あることはあるが、労働者向きだったりして、旅人向きではない。その点沖縄は良かった。1000円で泊まれる宿が無数に存在する。しかしである。今は一泊1000円を払える旅が出来る状況ではない。そんな余裕はないのだ。・・・さぁどうしよう。

夜な夜な仕事をしながら、僕は考えた。交通手段はバイクしかないだろう。ETC割引を使えば1000円でどこまでも行ける。ガソリン代も車の三分の一で済む。これ決定。安い宿泊施設目白押しの場所を選べばいい。世の中にはライダーズハウスってのがあるじゃないか。ライダーズハウスってのは、バイク乗りのために用意された0円~1500円ほどの安宿。そのライダーズハウスが目白押しの場所ってのが・・・今回の目的地「でっかいどう、北海道」なのである。青森まで680キロ。高速代とガソリン代合わせて4000円弱で行けてしまう。青春18切符に勝るとも劣らないコストパフォーマンスだ。ただ、肉体的精神的疲労は相当なものになるだろうが・・・。

0~1500円のライダーズハウス。それならば、出来れば0円の宿がいい。しかし世の中そんなに甘くはない。そうそう0円の宿があるわけじゃない。たまたま飛び込んだライダーズハウスで、「お一人様1500円です」なんて言われて、しょんぼりするのも寂しいじゃないか。またまた夜な夜な仕事をしながら考えた。「そうだ、キャンプしよう」。北海道には無料のキャンプ場が点在している。無料じゃなくても、数百円でテントを張らせてくれるキャンプ場が多数あるってわけ。これに決定。


こうして進む僕の北海道一周キャンプ計画。問題が無い訳じゃない。バイクの積載量の少なさって言ったら、もう驚くほどで、車での旅行のように、トランクや後部座席にとりあえずあれもこれもと放り込んでいくわけにはいかないのだ。テントだけでも大荷物。寝袋にマット、炊事道具に着替えに、あれやこれや。やっぱり椅子に座ってコーヒーを飲みたいでしょ?だからキャンプ用のディレクターズチェア。しかも雨に降られる確率は100%。防水の工夫もしなければならない。高速を使うとなると、その立体的に積まれた荷物が時速100キロの風圧に負けないような、積載の工夫も。。。あっ、さらに例のミニギター。

さらにもう一つ重大な問題が発生している。あれやこれやと準備にお金をかけすぎてしまったという事実。所持金が限りなくゼロに近い。もう笑うしかない。
ここまで来て、「あはは、やっぱりやめます」なんて言えないからね。とりあえず、行くしかない。行くっきゃない。旅先への不安よりも、今ここにある不安。・・・まぁ・・・なんとかなるでしょう。今までもなんとか生きてきたんだから。


僕とバイクと風と空と海と星と緑と湖とコーヒーとギター・・・このうえなく完璧な選択。
僕がどんな旅をし、どんな旅を終えて帰ってくるのか、はたまた帰って来ないのか・・・楽しみでしょ?


ただ今は・・・
雲一つ無い夜空、芝生の上に銀のマットを敷いて寝転ぶ。手を伸ばせばつかめそうな星がヒュルリヒュルリと流れては消えて行く。・・・そんな毎日を、僕は想い描いているんだよ。