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前の職場で仲の良かったトラックドライバーの若い男の子。男の子と言っても27歳。
僕が仕事を辞めるという旨を伝えた時、とても残念がってくれた一人だ。
僕がこの先の旅の話をすると、彼はとても羨ましがった。そして、「僕も旅をしていたようなものです」と彼は言った。
彼は半年前まで刑務所で服役していたそうだ。五年間。罪状は色々。色々と悪いことをしたらしい。五年間は、言ってみれば、旅のようなものだったと。
仕事ぶりを見ていると、とても真面目だ。黙々と仕事をしている。なかなかの好青年なのだ。
話は変わって今。ナウ。福島NOW。
毎日、タバコを吸いながら雑居ビルの三階にあるスタジオの窓の外の景色を眺めている。朝から晩まで。
ふと、その青年のことを思い出した。彼もこんな風に、五年間毎日、窓の外の景色だけを見ていたのだろうか。22歳から27歳。多感な時期だ。
彼は言った。
「おれも旅がしてみたいです。でも、身体中に彫り物が・・・」
人間ってのは、過去よりも未来だよ。そう想う人たちの中で生きていけば大丈夫。
「そうですかね?」
彼は少し嬉しそうに目を輝かせた。
彼の未来に、素敵な旅が待っていますように・・・。
そんなことを想う、コンビニ弁当を食べたあとの、塀の中からこんにちはデイズ。