あのね、野菜の話なんだけどね、結局毎日毎食、ペペロンチーノを作って食べているわけ。自家製野菜のペペロンチーノだよ。自家製野菜だけのペペロンチーノなんだけどね。
なんかさ、おれ、やっぱり、料理の才能あるんじゃないかな?意外といけちゃうのよ。見た目も良いし。
やっぱりあれだね、本気で修行して来ようかな。行っちゃおうかな、イタリア。えっ?遊びにじゃないよ?修行だよ。あぁ、辛そうだな、イタリアで修行。あぁ、ワクワク。
ん?・・・アニーの話?だっけ?
最後のリハの続き。
エムケイとしっしーは翌日が仕事のため23時頃に帰って行った。嵐山は遠い。二人ともお疲れ様と、心から想う。
ここからが本番だ。みほと二人で演奏する、たくさんの曲を合わせなければならない。
みほも仕事帰りなので疲れている。おれも八丈島帰りで疲れている。同じ疲れているなのに、一緒にすると怒られそうな気がするのは・・・なぜだ?
一番揉めたのはロンリーナイトではなかったか。ライブでは一度もやったことのない曲だ。是が非でもやりたい。
が、この曲、息継ぎをする場所がない。みほ曰く、一人じゃ歌えない!である。そう言われても・・・みほは二人居ないわけで・・・。
「交代で歌えばいいじゃん」とみほが言った。青天の霹靂である。そういう手があった。そういうのもいいじゃないか。
パート分けをして、何度も練習する。結構複雑な構成になってしまったため、歌詞の紙が書き込みだらけになってしまった。
是が非でもやりたかった曲が、やっと陽の目をみる時が来る、の巻である。
そんなこんなで、時刻は2時を回っていた。みほはグッタリとして、「疲れたぁ」を繰り返している。よく頑張ってくれた。この日だけでも、相当な曲数を歌っている。家リハなだけに、時間は無制限だからね。
最後のリハは終わった。リハと言っても、曲を確認しただけってな感じ。しかも実質二回。不安が無いわけではないが、不安だらけってわけでもない。そりゃあね、長年やってきたバンドですから。
あとは、一日休んで本番へ。
つづく。