ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

アニーちょっと復活への奇跡。その十一。

2013-08-28 05:32:05 | Weblog

遠い国で、戦いが起きている。内戦か、紛争か、弾圧か、革命か・・・遠い国が故、そこから響いてくるはずの痛みや嘆きや悲しみや怒りさえも、恒久的な平和を装うこの国の中にいると、絵空事のようにしか感じられないことが、少し哀しい。

願わくば・・・僕たちが残虐な弾圧や残忍な人殺しに加担していませんように。
僕たちの税金が、国益という大義を装って、人を殺す側の国家や組織に、援助とちう形でつぎ込まれていませんように。

知らないうちに人殺しの加担をさせられるなんて・・・まっぴらごめんなんだよ。

カンタ!ティモールという名の映画を観た。

東ティモールという国の話。
独立を勝ち取るまでの24年間。20万人が殺された。国民の三人に一人が残虐な方法で殺された。

人々は自由を求め、独立を求め、戦う。そして歌い、笑う。そして戦う。

東ティモールの森には精霊がいる。東ティモールの人々は精霊を信じる。精霊を守るために戦う。大地を守るために戦う。
ここでいう戦いは、武器を持った戦闘のことではない。彼らは、殺されても殺されても、殺されても殺されても、独立をあきらめることはなかった。そういう意味だ。

いい映画だ。機会があったら観て欲しい。
僕らは、大地という名の父と、大地という名の母から生まれた、大地の子供なんだ。・・・そんな映画だ。

当時、東ティモールを弾圧し続けたインドネシアに、日本という国は援助をし続けた。莫大な税金をつぎ込んでいたという。東ティモールという小さな国の悲痛な叫びには耳を傾けなかった。傾けなかっただけではなく、弾圧をする側に回っていた。

僕らは、そんなこと、全然知らなかった。僕らの税金が人を殺すために使われているなんて、夢にも思わなかった。
無知は罪なのかもしれないが、その時にそれを知る術と、知った時にそれを止める方法を、僕らは持たなければいけないのではないか。

あまりの無力さに、心は泣くが、僕らは大地の子供だから、手を繋いで歌うしかないのだろう?

アニーのライブの前日の夜更け。
僕は歌を書いた。曲はカンタ!ティモールで東ティモールの青年が歌っていた曲だ。だから、歌詞を書いた。

明日のライブで歌おうと想った。みほにコーラスを頼もう・・・そう想った。

「祈りの花」

オーマルシラ ヘイウルシラ
大地の子供だ僕たちは
オーマルシラ ヘイウルシラ
涙の雨が降り 花が咲いた

風が吹いて 時が流れた
月が綺麗だ 手を繋ごう
嵐が去って 種を蒔いて
夕陽が綺麗だ さぁ手を繋ごう

もしも僕らがすべてをなくして
自由も安らぎも愛も失って
それでも大地がここにあるならば
僕らの明日は消えはしないだろう

オーマルシラ ヘイウルシラ
大地の子供だ僕たちは
オーマルシラ ヘイウルシラ
祈りの雨が降り 花が咲いた

星降る夜に唄を歌おう
すべてを流して唄を歌おう
あなたのもとへ たどり着くまで
今を生きてく唄を歌おう

もしも僕らがすべてをなくして
友も恋人も家族も失って
それでも大地がここにあるならば
僕らの希望は消えはしないだろう

オーマルシラ ヘイウルシラ
大地の子供だ僕たちは
オーマルシラ ヘイウルシラ
願いの雨が降り 花が咲いた

アニーちょっと復活への奇跡。その十。

2013-08-28 05:03:24 | Weblog

ハンモックに寝そべる、プロレスラーヤクザの腹の上で眠る犬。なんとも安らかな寝顔だ。
八丈島のキャンプ場。日に日に真っ黒に焼けていくおだちゃんを遠くに見ながら、考えていた。
おだちゃんは今無職なのだが、よその人から見たら、どんな職業の人に見えるのだろうか?

考え抜いた末、僕が出した答は・・・飲食店を七つほど経営している、やり手のヤクザ。怖ーい。

おっと、なんの話だっけ?そうそう、アニーの話の続きだ。

ライブ前日。らしくもなく練習に勤しむ僕なのである。が、どうにも指が痛い。左手の指先が異常なほどに痛いのだ。はて?どうしたのかな?

路上。例えば冬。凍りつく空気の中、五時間もギターを弾き続ける僕だ。
路上。例えば雑踏。例えばバトル。よそのグループがアンプを使って大音量で挑んでくる。生ギターで迎え撃ち、30曲も本気でかき鳴らすことも可能な僕だ。

はて、どうしたのかな?尋常ではない指先の痛みだ。

ギターを弾かずに過ごしたのは、たったの二週間だろ?そんなことは、良くあることだろ?

火が出そうなほどに痛む指先を繁々と眺める。あっ、フニャフニャしてる。

なるほど・・・。そういうことだ。

原因は八丈島にあり。

ほぼ毎日、おだちゃんの愛犬ゲキドンを連れて海に入った。指先のギターダコが、ふやけて全部なくなってしまったのだ。

僕の指先は、ギターを弾き始めたばかりの少年のようにフニャフニャなのだ。この指で何十曲も弾いたら、火も出るさ。おぉ、初心者の指になってしまった。

つまり、この痛みは、翌日になっても治らない痛みだ。弾けば弾くほど増していく痛みだ。・・・どうすっかなぁ。

セットリストを一通りさらうだけでも20曲ある。二回さらったら40曲だ。
もう気合いしかない。痛みが悪化して、明日に影響すること間違いなし。
まぁ、明日はさらなる気合いで弾けばいっか。そんな事を想いながら、三回さらった。60曲だよ。

実際、ライブ当日。死ぬほど指が痛かった。みほのMC中に、何度も振り返ってマコに指先を見せながら「痛いよぉ」と申告した。
申告されても・・・どうしようも出来ないっすよ、というマコの苦笑いね。

まぁ、そんなこんなで、ライブ前日の夜は、更けていったのである。

つづく。