ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

書籍「年金五万円が教えてくれたお金の向き合い方」「あるもので工夫する楽しい節約生活」は9万部。工夫の毎日は続く。

見知らぬ人に頂いた三枚のきもの

2012-10-05 22:33:33 | フリマ・プチプラ

きものを着ていると、ホント、いろんなことあります。

 

電車を待っているホームや電車のなかで話しかけられることは、たいていの方は経験おありだと思います。

 

次にご紹介する三枚のきものは、見知らぬ人から頂いたものです。

P1000617_4

黒とグレーの市松、笹の小紋&ブルーや緑、橙色がポップな羽織

ブログを始める前の五月くらいだったかな。お茶に行くためのバスを待っていると、

 

「きもの、お好きなんですか」と、品のある初老のご婦人に話しかけられました。

 

「はい」と答えて、しばらくきもの談義。

 

「私も好きで着ていたんですが、もう着れなくて。もしよければもらっていただけませんか」とのこと。

 

「まあ、ありがとうございます」

 

社交辞令だろうと思いながら、そう言ってくださることにお礼をいいました

バスが来て、その方は優先席に、私は後ろの席に。その方が降りるとき、会釈をしようと見ていたら、信号待ちのときこちらに来て、「連絡先です」

 

なんと、電話番号を書いた紙切れを

 

いかに図々しい紫苑といえども、「はい」とすぐに連絡するわけにはいきません。

 

ところが何週間か経ち、またバス停で再会。

 

「まあ」とか「いえいえ」とか、「つまらないものしかなくて」「いえ、とんでもありません」などなど大人の会話がいろいろあってあとは省略

 ついに三枚のきものが我が家に来ることになったのです。

 

 一目で気に入ったのが市松の小紋、お嬢さんのものなのか、私には後ろ幅も前幅も大きい。それでも単衣だからお直しも簡単だし、帯にもなりそうと頂いてしまいました。

 

で、お直ししました。

 

後ろ幅は、仕立てるときは、背中心で調節、お直しの場合は、脇をいったん全部ほどいて縫い直すのですが、面倒なので後ろと前を一緒に縫ってしまいました

P1000590_2
身幅が32センチもあったので、前後2センチ、合計4センチ縫いこみました。

 

で、出来上がったものを試着してみると、これがぴったり。

帯・モノトーンの薄(すすき)

帯揚げ・臙脂色

帯締め・赤と紺のモノトーンに紅葉の帯留め




P1000625_3

いつもよりきれいに着れた気がします。

うーん、これはクセになるかも。大き目の袷も、これでやってみようかなあ。もさもさするかなあ。

 

それはともかく、いつか頂いたきものを着てお礼のご挨拶に行かねば。

 

 昭和の香りのするきれい色の羽織は、ほどいて袖だけをうそつきに。

あとは、帯揚げ? 半襟? 

 

何にしようかと思案中。こんなポップな柄を着こなせるといいんですが

 

 きもの好きのところにはきものが自然に集まってくると、どなたかが言っていますが、それは本当。

 

 もういらないと言いながら、箪笥のなかには、「自然でなく集まったきもの」もいっぱい。もう着れなくなったものもあります。

 

いつか、というか来年辺り、整理してお譲りしたいと思います。

 

頂いたり、差し上げたりー、それもきものだからこそできることですね。

そんなものいらないわ、という方も

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オークション失敗例と成功例(その2・シミ、汚れ編)

2012-09-10 12:26:00 | フリマ・プチプラ

テンプレートのデザインを変えてみました。うーん、前のほうがいいかも

 

それはさておき、先日ご紹介した「オークション成功例と失敗例」は主に色についてでしたが、今回は「シミ・汚れ」編です。

 

 オークションではシミや汚れのついたきものを激安・捨て値、で売っているものがあります。

汚れもいろいろで、高級なきもののちょっとした汚れ、これは結構値が上がっていきます。

 一方「材料扱い」の品物・これはもうタダ同然です。ところがこのなかに意外によいものがあるんです。

 たとえば、この綸子の絞り。白のなかに黒の絞りが細かく入っていて、とてもいいお品です。

Rimg1263


前に千駄ヶ谷の能楽堂に行ったとき、同じような絞りを着ている方がいて、「可愛いな」とインプットされていました。

 

そんなとき見つけた、この絞り。でも襟に汚れがあるとのこと。お値段は材料扱いなので、二枚千円程度です。サイズはMといったところ。汚れがひどかったら帯にでもしようと入札したら、ライバルがいて、結局三千円くらいだったかな。

もう一点のきものはどんなものだったのか忘れてしまいました。

 

届いたお品をすぐに点検してみると、ご覧のように後ろに汚れがあります。

P1000145

襟の後ろ折り返しのところです。

 

洗いに出すか、ほどいて帯にするか迷いましたが、着てみると、なんともいい感じ。綸子はテカリがあって好みではありませんが、この光沢が肌にレフ効果があるのか、マイナス5歳肌に(?)。

 で、仕事関係の夜の集まりに着ていくことにしました。夜だから汚れは目立たないだろうというわけです。(あとから洗いに出しましたけどね)

 さて、その場では、きものの褒められること

 

なかには「すごい絞りですね」と言われたので、「はい、マンションの頭金を払う代わりに、これを買ったんですよ」と、もちろん冗談のつもりで口にすると、一同「へえ!」

 

「あっ、冗談です」と言ったものの、半分は本気にされたようです。

知らない人にとってきものって、ものすごく高価なものと思われているんですね

 

調子に乗った紫苑は、同じサイトを「アラート」(お知らせ機能)にして次なるお品を待機。

 

次なる獲物は、瑠璃色の落款つき、です。

P1000144

今度のシミは背中の横です。

 

帯をしたら隠れるかなと、まあ、隠れなくてもいいやと、友人たちとの集まりに着用。赤坂のマキシム・ド・パリ でのお食事です。

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千円きものでマキシムに

 失敗例は、娘の振袖です。

 卒業式用にと入札しました。

 

卒業式といえば、二次会、三次会で、高校のときのきものは汚れ放題。親としては、一回着ればいいものを安く購入しようと考えたわけです。

 

寛斎ブランドで、初値は一万円台。「汚れあり」との表記はありません。一人ライバルがいましたが、二・三千円アップしただけでゲット。

ところがこの年、東北大地震が起き卒業式は取りやめになってしまいました。何日かして、せっかくだから着てみようと取り出したら、襟に汚れが

P1000284_2
「汚れあり」なんてどこにも書いてないので、すっかり信用していました。

 

好意に解釈すれば、その方も気づかなかったのかも。でも襟だしなあ、目立つところですよね。

 購入してすぐなら返品オーケーだったと思いますが、日数が経っているので、一度着用してそのまま箪笥に。

 最初から一回でいいと購入したし、安かったのだから、まっ、いいか

 「シミ汚れあり」「着用可・不可」の判断はその店(人)によってさまざまです。

私が着たきものだって、「まあ、よくそんなもの着るわね」と思う方もいるかもしれません。

 

でも、よほどの場所(受勲の園遊会!とか、お茶席)以外は遊び感覚のほうがずっと楽しい

 

きもの仲間には、骨董市でゲットした五百円、千円のきものを素敵に着こなしている人がいます。

それでも、オークションではひどいものもあります。対策としては、簡単ですが、しつこく質問することです。

 

丁寧に応えてくれる店(人)は信用がおけます。質問への回答を読んで、ライバルが増えることもありますけどね

 こうして売る側、買う側の攻防は続くのでした。

 まだまだありますが、長くなったのでまた次の機会に。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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オークションの成功と失敗例

2012-08-30 18:45:17 | フリマ・プチプラ


単衣の準備をしていたとき出てきたなでしこの帯。

この帯、ちょっとしたネタ持ちなんです。

P1000035

きもの好きにとって、オークションはとても魅力的ですね。

そもそもオークションで、あれほど安く売られていなかったら、きもの熱はあがらなかったかもしれません。

最初は母親の残したきものなどを「もったいないなあ」と手を通すのですが、そのうちオークションに目覚め、「こんないいものがこの値段!?」と最初の衝撃は忘れようにも忘れられません。

パソコンに向かう仕事だけに、ちょっと息抜き、のつもりがどんどん「ポチッ」していて、我が家はきもの小屋と化していました。

いまではその熱も治まったのですが、初期の「勉強のため」と言い訳しながら購入した失敗例は棚に上げ(棚、もう壊れそうなくらい積もってます)、少し上手なった成功例をアップしてみます。


なんの変哲もない紺色の帯です。膨れ織りになっているところが、まあ、特徴といえばいえます。

これはオークションで1500円くらいでゲット。新品ということで安いからポチッしたものです。

でもこれとまったく同じ帯が、銀座のさるアンティークショップで5万円で出ていました。5千円の間違いかと思った

で、5万円?の帯を1500円でゲットしたような気持ちになって一応の成功例。

次はナカノヒロミチ・ブランドの緑の色無地。これも新品で2千円!

P1000034

Rimg0664hiromichi



クリスマスコーディです。

重宝してます

これは売る側の写真がよくなかったのです。保存法が悪いのでしよう、皺も寄っていたし。
でも好みの色とある種のブランドものだったので、まあ、それほどの間違いはないだろう、お手入れに出せばいいやとポチ。

実際に来てみると、躾付きの新品~。やったあ、でした。

で、失敗例はというと、やはり「色」です。

とてもいい花織の帯です。

P1000038


でも売りに出ていたときは真ん中の写真の色。山吹色とベージュ、茶色のコーディネーションがすごく素敵に見えました。

初期値段がとても高かったので、ライバルはいません。えいやっとポチ。

我が家に来たものの、山吹色などどこを探してもありません。

オークションでは基本的にノークレーム。その点を踏まえての上でのポチですから

でもまあ、こういうおとなしい色のほうがこれから使えるかなと、箪笥に直行。

まだ未使用です。

もう一つ色での失敗例は「海老蔵の十役」 に行ったときに使った赤っぽい帯です。

でも、これも結局使っているから、まあ、瓢箪から駒だと思うことにしましょう。

オークションは安く買えるとはいえ、結局いいものはそれなりに値が上がっていきます。ライバルに負けたくないと、値を上げていく熱はもう醒めましたが

いいものを安くゲットできた理由を考えると、

1 相手が新規に参入したばかり。

  当然まだそのサイトを見る人が少ない、ゆえにライバルが少ない。

2 評価がすべて「とてもいい」になっている。

ということでしょうか。

いつもそんなケースを探すわけにはいかないので、これもまたバーゲンと同じで、たまたまということでしょうか。

オークションネタ、つい熱くなり、長くなってしまいました。

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アンティークのきもの&「おはん」

2012-08-10 13:59:20 | フリマ・プチプラ

アンティークのきものをゲットしました。

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裾には松や鶴などの刺繍があります。

これがなんとワンコイン! 

和裁をやっているところでは、タンスの肥やしになっている古いきものをどなたかが置いていきます。もちろん早いもの勝ち。でもこういうきものは実際に着る人があまりいないのです。

大正から昭和初期のものだそうです。

母親譲りの昭和のものは結構あるのですが、大正となるとさすがになかなかありません。身丈は150センチと、159センチの私には、ぎりぎり着れる長さです。またタンスの肥やしが増えると思いながらもおウチに連れて帰りました。

襟にも刺繍が。池田重子さんのコレクションにもありますが、この時代ならでは、ですね。

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アンティークといえば、姪の結婚式では、ものすごく豪華なアンティークの刺繍の振袖と帯をしていました。

全面びっしり総刺繍の帯です。

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新郎の家では代々嫁に来る人が結婚式で着用するものだそうです。いまではもうとてもこんな刺繍は手に入らない。「この帯を締めるためだけでも、この家に嫁にいきたい」と口走り顰蹙を買ってしまいました。

アンティークでもう一つ思い出したのが、映画「おはん」(なんとビデオです。東宝。昭和59年作品。市川崑監督)

二人の女のあいだで揺れ動く男性の話。宇野千代原作です。

大原麗子さん、吉永小百合さんのアンティークきものが素敵でした。

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黒の絞りに赤い帯。色っぽさを全面に出していた大原さん。

この時代は、半衿を大きく出すのが特徴です。そのぶん、ゆるゆると着ていて、それが色気につながっています。

一方の吉永さんは、きものは地味なのですが、襦袢の紅絹が鮮やかで、抑えたなかにも色気がにじみ出ています。

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こちらはいまは亡きミヤコ蝶々さん。髪型、チャーミングですね。

かんたん日本髪、こんど試してみよう(#^.^#)

宇野千代さんの全集(中央公論社)です。

装丁が素敵です。調べたらなんと青山二郎氏。白洲正子、小林秀雄と懇意にしていた骨董の世界では名だたるコレクターです。

若いとき、何も知らないで購入していました。

また読み直したくなりました。

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