白大島はよそゆきと先日書きましたが、自分のなかでは、母の残した白大島のイメージが強かったからです。
先日着た大島の下にありました。
細かい00亀甲白大島、相良刺繍が前身頃から裾、袖にびっしりしてあります
母が亡くなってから箪笥の整理をしていたとき、見つけたものです。
しかし、残念ながら、袖の目立つ部分に結構大きなシミ(汗?)、汚れがありました。
うーん、どうしようと、そのまま箪笥の奥に。
きものに興味を持ち始めてから、近くの悉皆屋に相談してみました。
「いやあ、帯にするには惜しい」
まあ、商売だからそういうのでしょうが、
「これだけ大きいと汚れは落ちないし、そこだけやっても色が変わります。上から色をかけるのはいかがでしょう」
「ということは、ほどくということですか」
「ほどいて仕立て直すということですね」
ヤフオクで安いきものを買い漁っていた身としては、そんな出費は、当時考えられません。
それでも、「もったいない」の声に押されて、汚れと同じようなベージュをかけてもらうことにしました。
こちらのイメージとしては、金色に輝く大島、を思い描いていたのですが、「こんなになりました」と見せられたのは、「煮しめたような」色
「~~こんな雑巾みたいな色、着れません」とクレームを出したら、いともあっさりと「では色抜きしましょう」だって。
一部だけの試し染め?
汚れはどうなるんだろう、と疑問に思いながら、次に見せられたときには、「汚れ、落ちてます」だって。
色抜きしたときに落ちたようです。
色かけ分はサービスしてくれましたよ。
しかしです、何度も洗ったせいか、大島、前以上にしなやかな滑り(ぬめり)が出て、出費は痛かったけど、お宝きものになりました。
「森田空美の知的きもの入門」(小学館)に載っていた相良刺繍の大島です。
何十年前に仕立てたのかはわかりませんが、今でこそ、こういう大島見ますが、当時としては「邪道」、珍しかったのではないでしょうか。
しかし、いまとなっては有難い
まっ、実際に着ると、刺繍はそれほど目立たないので、雑誌の大島ほど派手ではないんですけどね。逆に私にはない「品」というものが出るかもしれません。
濃い色かけてもらったほうがよかったかな。
上等な装い、似合わないのですが、着付けもっと練習して着こなせるよう頑張りましょう。
「白を制せば女は無敵」と言いたいところですが、
もっと若ければよかったと、このきもの見るたび思います
最後までありがとうございました。
応援ありがとうございます。
パワー頂いています