ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

書籍「年金五万円が教えてくれたお金の向き合い方」「あるもので工夫する楽しい節約生活」は9万部。工夫の毎日は続く。

殿方ときもの

2013-06-29 08:27:44 | ビジネス・半分ビジネス

先日の銀座の会のように、

たまに会合や記念パーティという場に

出ることがあります。

仕事での集まりですから、

当然殿方も数多くいらっしゃいます。

で、テーマは「殿方ときもの」。

いえ、ご主人や愛人の話ではありません。

そちらは各自、

勝手にやっていただくとして、

あくまで仕事や知人の話です。

というのはですね、

こういう集まりにきものを着ていくと、

最初こそ、「なに? どうしたの?」

「お見合い?」(笑)などと驚かれる

こともありましたが、

「きものを着る人」(私です)が定着したせいか、

そのあたりは自然に受け入れてくださるようになりました。

しかし会が終わって帰るとき、

たまに帰る方向が同じになることがあります。

洋服ならば、和気あいあいとしゃべりながら、

そのまま電車に、ということもあるのですが、

一度、ホームまでご一緒した方が、

そわそわし始めたことがあります。

そこで「あっ、私、ちょっと寄るところがありますので」と、

時間差を作るようにしました。

まっ、目立ちますから

この年齢ですらこれですから、

若い方はもっと、大変。

「着たいけど悪目立ちしたくない、

変に気を遣いたくない」

という人もいますね。

 

Rimg1268tonogata

枯れ木も山のにぎわいだけど~~。

保護者会の夜の集まりや

仕事関係の集まりに、

きもので出るのは楽しい

「そういう場所でのきものって

気を遣わない?」

こう聞かれることもあります。

レストランに行くのさえああだ、こうだ~~。

会とはいえ、仕事関係の方や親御さんが

いる場でのきものは、気を遣う?

しかし、これが洋服より甘いのです。

ファッション・チェックには厳しい?女性陣も、

まして殿方にとっては、

きものを着ているだけで、

「わあ、何、ゴージャス」と、

たとえ、数千円のきものでも、そういわれます。

オークションの成功例と失敗例」

Rimg1263

お手入れいたらお気に入りの一着になりました。


いえ、出席者の名誉のためにお断りしておきますと、

その場には、ものの価値をよくご存じの方もいらっしゃいます。

まあ、私のきものなど眼中にない

というほうが正しいのかもしれませんが

 

ビジネスファッションより、

少し花?を添える。

んな感じでしょうか。

それにしても、

殿方にとってきものは、

良きにしろ悪しきにしろ、

こちらとは多少のズレ、

温度差を感じるのも確か。

駅のプラットフォームや銀座の路上で、

洋服と同じように笑いながら話していると、

思わぬ誤解を受けないとも限りません。

そこで、同じ方向に向かうときも

あっ、ちょっと買い物が」

と、時間差を作るようにしてからは、すっきり

きものを着るようになって、

周りへの気遣いも対処法も、

多少は考えるようにはなった次第です。

もちろんまだまだ途上人

気が向いたら励ましを

 

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仕事仲間と夜の銀座で遊ぶ

2013-06-28 08:22:06 | ビジネス・半分ビジネス


仕事半分、遊び半分の知人に誘われ、

久しぶりに銀座で会うことになりました。

六月の下旬、もうみなさん薄物をお召しになっていますが、

冷え性の私には、少し心もとないので、

塩沢単衣にいたしました。

 

 

少し涼しく感じられる上、夜のお出かけ、

このまま薄物に突入しては、単衣、

もう着る機会をなくしてしまうというセコい考えも

あってのことでございます。

P1050648

夕闇せまる銀座、ファッションビルのエレベーターに乗ったとき、

可愛い女の子が「早くいかないと遅れるわ」と言えば、

そばにいた男性が

「同伴なんだから、

少しくらい遅れてもいいんじゃないの」などと、

いかにも銀座らしい会話を交わしておりました。

ふーん。

 

P1050649washoku

お店は和食。

 

P1050646ginnza2_2


この仲間、カメラに興味を持っている人が何人かいて、

カメラといってもライカとか、本格的なものでございます。

食事の最中はおとなしく頂きましたが、

終わると、一人が撮影、私もそれに便乗

しばらくカメラ遊びが続きました

ほかのお客様に迷惑のかからない個室でございます。

「アップはやめてください」というと、

「五枚に一枚くらいはいいのが」あるよ」ですって

食事のあとの二次会は、

親分?行きつけのバーでございます。

夜の銀座、アベノミクスのお蔭なのか、

平日にも関わらず、活況を呈しておりました。

リーマンショック以来、少し静かだったのにね。

P1050652
P1050654

ちなみにワタクシはあまり

お酒に強いほうではありません

 

そういうわけで、本日のきもの、

塩沢にバティック帯でございます。

P6273140ginnza2

魚のブローチを帯留に。

帯結びは銀座結び。

こういう小ぶりな結び方が好き

P6273101
P6273115ginnza4
P6273118

髪を少しふくらましてみました

風も気持ちよく、涼しい夜。

薄物ではなくて正解でございました。

ちなみに、銀座の女性たちのきもの姿は

単衣でございました。

まっ、ワタクシのミタ限りではありますが。

どっちにしてもあまり関係ないですね

そんなわけで、久しぶりに会った仲間は

前にもまして元気なのが、うれしい夜でありました。

最後までありがとうございます

 

銀座からのお帰りは

できればこちらのポチドアから?

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愚息「とかくこの世は住みにくい」を実感す

2013-06-26 09:17:31 | 家族

 

このところ、仕事の関係で、

東京のわが家に帰ることの多い愚息。

 

先日の「漱石展」で買った「草枕」、

読みっぱなしでテーブルの上に置いておいたら、「なに、それ?」

 

P1050434


興味を持ったので、いい機会だと思い読んでやりました。

 

有名な冒頭の部分だよ。

 

「山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。

 

智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。

意地を通せば窮屈だ。とかくこの世は住みにくい。」

「ふーん、すごいね」と愚息。

 

中学校で漱石習っただろうが、

との言葉がのど元まで出かかりましたが、そこは抑えて、

 

「すごいでしょ、わかるでしょ、では続きを」

 

「--住みにくさが高じると、安い所に引っ越したくなる。

どこに越しても同じだと悟った時、詩が生まれて、画が出来る」

「わっ、この人、天才!」と、愚息。

 

いま頃、わかったか。

 

「でも、こういう言葉、

中学や高校で聞いてもわからないよね。

今だからわかる~。人にはわかる時期があるんだね、

いま聞いてよかった」と、つくづく実感している様子。

 

社会に出て3年。君も苦労しているのね。

 

と、やおら、「漱石って、確か、こういう人だよね」

やはり、愚息

 

P6092923souseki1_3

かなり、違うけど

 

まず、知性の分量が違うみたい

 

君、ほんとに理解してる?

 

まっ、そばにあったデジカメで撮る親も親

 

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「ーーどこに越しても住みにくいと悟った時、

詩が生まれて、

画が出来るって、すごいけど、詩心も、

画を描く才能もない俺らみたいな凡人は

どうするんだろう??」

 

うーん、どうするんだろう~。

 

まっ--住みにくいこの世を渡るには

知恵も情も必要でございます。

 

「渡る世間は鬼ばかり」ではないけれど、

「渡る世間に鬼はなし」でもない~~

鬼でない人が鬼になったり、

鬼だと思っていた人がそうでなかったり~~。

とかくこの世はめまぐるしい。

 

そこんところは、本を読んで自分で考えてくださいませ、

と母は「台所に行きながら、こう考えた

 

片付けが行き届かないのも、たまにはいいものだ

テーブルに本、置きっぱなしにしてよかった?

 

(そっちですか? はい)

応援ありがとうございます。

愚息にも応援を?

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幸田文と沢村貞子の「福分」

2013-06-24 10:54:43 | きものの本&本


15年くらい前に幸田文の文章に

ハマったことがあります。

 ご存じ幸田露伴の娘で「小石川家の家」や

「幸田文の箪笥の引き出し」

で知られる幸田玉さんのお母さんですね。

 「みそっかす」から始まって

「おとうと」には号泣したものです

 なんといってもそのきもの姿がカッコいい。


P6243098


作品にはハマっても当時の私は、

きものには興味がなくて、

「きもの」(新潮文庫)も途中でやめた記憶があります。

 

P6243097

最近、幸田さんのきもの関係の本を再読。

 参考になる言葉、教えの連続なのですが、

ふと目についたのは「福分」という言葉。

 沢村貞子さんとの対談のなかの言葉です。

(「幸田文対談集」(岩波書店)

 沢村さんの

「私、あまり高いものは着ないんです。

なんとか安くあげよう、と苦心するんです」

という言葉に対し、

 「いいことがわからないのではなく、

いいものを身につけようとは思わない、

それがあなたの福分なのね」

と応え、こう続けます。

「--私も、結構な美術品みたいなもの、

美しさがわからないわけじゃなし、

それが国の一つの文化のバロメーターに

なっていることも分かっているんですが、

それを着るということは私のすることではない、

金がないからとか、器量がわるいからとか、

恰好がわるいから着ないというのではないんです。

 関係ないのね、自分の福分だけできめて。

それでけっこう人からも似合うと

いわれる。

 似合わないといわれたら、

これは困る。

人のも不愉快な感じをあたえているのに相違ないから」

「福分」

 恥ずかしいながら、

初めて耳にした言葉でした

 まあ、「分相応」という意味だということは、

文脈からわかりますが、

それよりも、なんというか、いい響き

 調べてみると、

 仏教、善行、修行の結果が現世で利益の形になったもの」

 あるいは単に「幸運・よき天運」とあります。

うーん、なんだか、固い

 私は、お二人の対談から、

 値段も種類も着方も、

自分に合っていることが、

その人を一番幸福にする」と解釈しました。

 

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 本音を言うと、私だって、

「~~高価なきものを着てみたい」

と思う気持ちはあります。

 そのなかには好奇心だけではなく、

「こんなお高いものもお持ちなのね」

と言ってほしいという虚栄心も

 いや、でも、やはり、似合わないでしょう、

自分の生活から大きく外れたきもの、は。

沢村「-なにか無理をしようとしますと、

私の母なんか、一升枡に一升五合は入らないよって。

その範囲内でなとかしたいと思って」

 

幸田「持っている福分を、

フルに使ってという感じね」

 うーん、なるほど。

 自分の持っている福分、

フルに使うというのは、きっとコーディネイトの巧拙もありますね。

 なんだか、さっぱりした気分です。

 だからといって、もちろん、

経済的にも年齢的にも不相応な

「あんなきもの」「こんな帯」に

憧れる気持ちあるんですけどね。

そこがきものの面白いところ、

というか、ワタシクのイタラナサ、

でございます。

 

まだまだきもの途上人

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きもの仲間と歌舞伎鑑賞会

2013-06-23 08:26:06 | きもの仲間

 

先日の歌舞伎鑑賞会、ご一緒したきもの友達の、素敵なお召しものをご紹介させていただきます。

まずは、全体像から。

P1050615kabuki4

左端の方は久留米絣。こげ茶にわずかにブルーがかった絣が水玉のように見えます。

P1050602_2

帯は麻。草履も傘も水玉で揃えておしゃれ

 

こういう久留米絣は珍しいのでは? 

 

ミタも水玉きもの探していたのですよ。ですから、これを見たときには、思わず掴みかかりそうに、いえ、すり寄ってしまいました。なんて可愛い

お店で反物を見つけたときには、思わずひしと抱いてしまったそうです。私も抱きたい

P1050593

真ん中の方は、綿シルクという珍しい素材。

 

特定のショップでしか購入できないお品でございます。

 

 

絽と見間違えるほどのしなやかさなのに洗える。ちょっとしたお茶席にも着ていけるくらい優雅、ではありませんか。

 

これも欲しくなるきものであります

P1050604turu3

帯は、歌舞伎にふさわしく「藤娘」にちなんだ「藤」とおめでたい「鶴」。

こういう方ですから、P1050595momiji1

小物にも手は抜きません。本日の演目にふさわしい紅葉の手ぬぐいでございます

P1050610kumonosu

そして、殿方だけではなく、どんな人でもその魅力に絡めとられる蜘蛛の巣きものをお召しのマダム。

P1050603
裾には蜘蛛が虎視眈々と獲物がかかるのを待っております

 

ワタシクめの古い小紋に、刺繍しようかなとアイデアがわいてきました。

P1050606obi2

この帯の色といい柄といい

 

こんな美しい人たちを前にすると、「承知しました」と拝跪、かしずくしかないではありませんか

P1050624_2
かしずくというより、笑いこけているミタ

というわけで、歌舞伎鑑賞会は、歌舞伎の面白さ、友達きものの目の保養と、楽しく過ぎていったのでありました。

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最初は、単衣の更紗小紋に水玉スカーフの帯揚げにしようと思っていたのですが、朝になって変更。

 

お目汚しではありますが、せっかく撮ったので、アップさせてくださいませ。

応援よろしくありがとうございます。

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素敵なマダム?たちと歌舞伎鑑賞教室

2013-06-21 20:59:14 | 歌舞伎・演劇・映画

半蔵門にある国立劇場の歌舞伎鑑賞教室に行きました

 

この教室はご存じのとおり、中高生たちに歌舞伎のなんたるかを教えるためのもので、チケットは1500円程度と安いのですが、中高生優先となるため、われら大人がチケットをゲットするのは大変だそうです。

 

 

そのチケットを入手してくださりーありがとうございますー平日ではありますが小雨降るなか行ってまいりました

P1050619

演目はおなじみの「紅葉狩り」。紅葉狩りに訪れた一行が、美しい女人たちと出会いますが~~。

 

この教室、演目が始まる前の解説に、さざざまな工夫がされていて、それを見るのが愉しみの一つです。

 

意表をついたオープニングや、ジャニーズジュニアばりの若い役者さまが、歌舞伎をやさしく、面白く解説してくれて中高生たちはもう大喜び、いやセレブ?マダムたちだって

見慣れた「紅葉狩り」がまた新鮮に見えてくるのです。

 

 

教室には入る前には、「エノテカドォーロ」というイタリアンでランチをしました。

 

エノテカ(酒蔵)という名前の通り、ここはワインがいっぱい。

P1050596
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ボリュームもあって、美味しいです

 

で、本日、演目は「紅葉」でありますが、小雨降るなかということで、雨コーディ、カエルちゃんの帯です。

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P1050589

カタツムリはアビステのブローチなので、帯に直接留めてしまいました

  アサッテのほう向いているし、なんだかごちゃごちゃしてしまいました。

 半襟も襦袢もカエルなのです

P6213094P6213096

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紫の平織紬に鴇色の帯揚げ。

 

水色と鴇色の帯締め。

 

顔もヘアも、なんだかカエルっぽいですね

 

なんだ、セレブ・マダム?たちが出てこないではないかとがっかりしないでくださいませ

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カレンブロッソ度が高いです。私のは人もうらやむボロッソ、でございます。

先の「嵐のおしゃれオフ会」の面々です。

 

一味違う久留米絣やら蜘蛛の巣小紋やら、綿シルク小紋など、素敵なお着物をお召しの方々、本日は疲れたので、次にアップさせていただきます。

 

応援ありがとうございます。

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「七緒でもやるのね、特集」ーその後

2013-06-20 08:35:13 | しきたり、ルールについて考えた

「七緒でもあるのね、こんな特集」には、「内緒コメント」も含め、多くの方からコメントをいただきました。

そのなかで、

「その判断が微妙に違うのが「七緒」らしいところですが、面白かったのは、最も「OK」が多いのが茶道家、最も少ないのがアンティーク・ショップの店長。

しきたりにうるさいはずの茶道家のほうが寛大?」

と書いたところ、

 

「これで読むと、すごくうるさい人のように誤解されるのでは?」といったご指摘を(内緒コメントで)いただきました。

同じようなコメントを、少し言葉は違いますが、和日和さんからいただき私の言葉足らずを補っていると思いました。

許可をいただいたので、コメントの一部を載せさせていただきます。

コメントまで読む方は少ないと思いますので。

 

「私もその七緒を読みました。茶道家の方は存じ上げませんが、その古着屋さんの店長さんはよくお見立てをしていただいています。取り扱う古着は茶道関係の方のものが多いと聞きました。高級な部類に入るので、とてもコンサバティブなチョイスです。でも、とても周囲に好評なんですよね。

茶道関係は先生によってかなり差が激しいので、必ず相談されたら、私よりも先生や先輩に確認するように伝えています」

それに対する、私のコメント返しです。

 

「和日和さま
貴重なコメントありがとうございました。
私もそのアンティークショップは好きです。その方がこれはちょっとというのも自由だと思います。
雑誌から求められたら、意見を言い、それがこちらの考えとは違うのも当然です。
ですから個人の意見をおかしいと言っているのではなく、企画の意図に関しての一つの意見です。

雑誌は多くの人が参考にするためのものです」

補足すると、企画は、人選の段階から企画意図が入っていると思います。

ある程度意見の違う人を載せないと、みな同じ考えだったら、記事になりませんから。

で、私の返しに対して~。

「確かに、編集の意図がわかりにくいですね。幅がある意見の中で、「この方はリベラルな考え方で自由に楽しみたい方はこちらの方をご参考に」、「この方はコンサバティブな考え方で厳しい目で見られる時はこちらを指針に」と、自由度の大中小で示してくれると、初心者の読者にはわかりやすいかもしれないですね♪」

なるほど、卓見ですよね。

緩やかな優しいことばで、わかりやすく説明してくれている上に、企画提案まで(笑)、すごいと思いました。

そのほか、「美しいキモノ」との違いを教えてくださった方。

P6203058
「美しいキモノ」より

「美しいキモノ」はコーディネイト主義で、「パーティにはこんなきもの」といろんなコーディを紹介していくファッション誌と同じ発想。

きれいな着付けは当然という前提があるせいでしょう、「決まりごと」の記事はあまり見当たらなかったことは意外でした。

衣替え、礼装といったおおまかな場合だけでしょうか。

「七緒」は初心者やアンティークものを着こなす人への「工夫主義」?だと私は思っていたので(思い込んでいた?)、あの特集は意外に思えたのでした

P6203061
「七緒」より

役に立ちました

でも、多くの人が「七緒」という雑誌が好きなのだなあ、ということを実感した上、皆様のコメントのお蔭でもやもや晴れました。

ありがとうございます

週末は歌舞伎に行きます。

どの雑誌参考にしようかなあ~。

 

きもの発展途上人です。

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人知れず流した、涙のきものライフ?

2013-06-18 18:25:20 | 着付け、試行錯誤

 

一連の「きものの決まりごと」あるいは「縛り?」についてのブログでは、いくつかの内緒コメントをいただきました。

それは、「季節はずれの花を身に着けていることを批難する人なんて、最近いるんですか?」という私の言葉について、

「いるんです。そういう人」というエピソードや「着付けの人にいろいろ言われて嫌になった」という方も。

「薄物にはまだ早いわね」と注意を受けた云々。

そうなんです。

「のど元過ぎれば暑さを忘れる」ではありませんが、私、すっかり忘れていました。

これまでのきものライフで遭遇した数々の冷や汗、涙体験を

私がきものを着て外に出始めたのは、2007年くらいからです。

今から6年くらい前ですね。

その前には、安いものを買っては家で楽しんでいましたが、外に着ていくにはすごい勇気が必要でした。

きもの友達には、半年くらい家のなかだけで着て、外に出られなかったと言う人もいました。

着付けを習った人は、そのあたりの敷居は低いと思います。

先生や生徒仲間とのお出かけでは、ちゃんと先生が指導してくれる。

でも着付けを習うのは時間、お金の面などでシンドイ。

でもきもの着たいという人は、自分で本などを見ながら学習していくわけですが、最後のところで自信が持てません。

私は同じマンションの着付けの先生に習っていたのですが、途中で引っ越されてしまいました。

中途半端に習ったせいで、いま思い出しても(思い出したくない!)とてもヒドイものでした。

Kituke

写真ではヒドそうに見えませんが、某ショップの人に「まあ、せっかくのいいきものが台無しね」と言われました。

「いいきもの」に焦点を合わせれば褒め言葉かもしれませんが。

 

Rimg0647

スマしてはいますが、

Rimg0648_2
あーあ、この着付けのヒドいこと。

それに訪問着に名古屋

まあ、ご法度ではないのでしょうが~~、袋帯、結べませんでした

帯付きの季節のお出かけはものすごい力が必要でした。

途中で「あなた、ここがこうよ」「帯、直しましょうか」など等親切な方々が直してくださることも。

「襟が出し方が汚い」

「帯締めが緩すぎる」

その都度教えてくださる親切な方もいました。

路上で、着付け教室?

今なら面白がれますが、当時は冷や汗もの

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少しはマシになった?4年前。

ある席では、お偉方がある人に向けて「そんな着方してはだめよ。もっときれいに着なきゃ」と言っているのも耳にしました。

もちろん、親切で言っているのです。

でも自信のないこちらは身も心も縮まる思い、私ではなくてよかった、と心のなかで思いました。

あーあ、かばうこともできない、きものに関してはなんて気の弱かったわたし

まるで片思いの相手に対するように、着たい一心で何言われても?きもの着る場に行きたがる。

すべて自信のなさから来る被害者意識、と思いたい。

きものの約束ごとは、子育てに似ているような気がします。

子どもが小さいときは、みな初心者。

今の育て方と前の世代、環境によって違う「常識」がぶつかる。

「もっと大人しくさせなさいよ」という人もいれば「元気でいいわね」という人もいる。

子育てについていろいろ言われてーーもちろん、言ってくださる方は好意でしょうねーー人知れず涙を流す。

着つけの先生は子育てにおける保母さんみたいな存在?

頼りになる優しい人もいれば、煙たい人厳しい人もいる~~。

洋服と違うのは、子育てもきものも、そこに「家」とか「育ち」とか「躾!」とか、個人のセンス以外のものが入ってくるからではないでしょうか。

一人一人にみな違うはずなのに、社会が入ってくる?

洋服の場合、どんな恰好をしてても何か言われることはあまりありません。

きものを純粋にファッションとして楽しんでいる人もいっぱいいて、そういう人は仲間内で楽しむから、それはそれでOK。

P1040649

何度も涙流した子育て

二人目はもう平気

 

ブログを始めるようになり、着付けを教えていただいたのは前に話した通りです。「ブログの功罪」

きちんと着れるようになると、自信が持てるようになりました。

決まりごとは決まりごととして、ふだん着なのだから、それほどきっちり着なくてもいいのではと思うようになりました。

大学の「教養学科」のことを、英語ではリベラル・アーツといいます。

リベラル、自由になるための技術、方法と私は解釈しています。

つまり、知識とは「人より優位に立つため」でも、「こうしてはいけない」こと知るためではなく、自分を自由にするために増やすもの

せっかく日本に昔から伝わっているきものです。

しきたりというより、伝統的なことも少しは知りたいです。

この柄は、こういう言い伝えがあるから、ちょっと帯に使ってみました、なんてシャレてないですか?

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「温故知新」古きを温め、新しきを知る。

リベラル・アーツの日本語版?

 

たとえば、私は花の名前と季節をあまり知りませんでした

でもブログで、いろんな花の名前と咲く季節を教えていただいた。

知識、教養が少し増えたわけです。

きものでは、「花が咲く前に身に着けるのが粋」ということも知る。

でも気が向けば、その時期が過ぎても身に着ける。

P3061072


「あなた、それをおかしいわよ」と誰かに言われても、にっこり笑って、「この花、好きなんです」と応えられるようになりたい

縛りや約束ごととはズレて、多少の(?)顰蹙を買っても、楽しくやりたいと思うようになりました。

自由を得るための知識を増やしたい

P5032140

若い人は普通にやっているけど、

こんなことでもできるようになって嬉しい?

銀座で跳んでみた

 

きもの着始めてから、私と同じように涙を流したり、嫌な思いをしてきたかた、あるいは今している方、いるのではないでしょうか。

それでも、きものが好き

きものって、それほど魅力のある存在なのですね。

 

いろいろ考えるきっかけを与えて

くださり、感謝しております。

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「七緒」でもやるのね、こんな特集

2013-06-17 09:06:34 | しきたり、ルールについて考えた

 

きもの雑誌「七緒」といえば、ブログ村の着物人でも愛読者が多いのではないでしょうか。

 

「美しいキモノ」のターゲットが少し高級志向だとしたら、こちらはアンティーク派とも違い、どちらかといえば現実派。

 

「美しいキモノ」の何十万円ではなく、何万円単位の紬や小紋をチョイスし、こぎれいに装う、賢いタイプ?

 

これが私の「七緒」読者へのイメージですが、違っていたらごめんね。

かく言う私は、ターゲットからは微妙に(いや、かなり)ずれてはいますが、たまに購入します。それは「美しいキモノ」や「和楽」も同じです。

 

このたび、「約束ごとに縛られたきもの」の話題で書いているううちに、この「約束ごと、縛り」って、いつ、どんな風に出来上がったんだろうと調べてみたくなりました。

 

そんなとき、ふと、目についたのがわが家に転がっていた「七緒」。

そこには「恥をかかないTPO入門」という文字が躍っているではありませんか。

 

「総力特集!現代版・着物のたしなみ」とのサブタイトル。

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2011年3月発行とあります。

いや、私は、もう一つの「更紗にぞっこん」という特集に魅かれて購入したのですけどね。

 でも、この特集、さらっと通りすぎた記憶があります。

 で、改めてじっくり読んでみました。

 「恥をかかないよう」選ばれたシーンは、

 「目上の方との食事会」「高級レストランで友人とディナー」「友人の結婚式の二次会」「大寄せのお茶会」

「ふだん着以上、礼装未満の悩ましい」シーンだそうです。

 選んだ着物に対して、四人の方々(某アンティークショップ店長、某きもの店長、茶道家、フリーエディター)が、「これはNGとかOK」とか判断しています。

 その判断が微妙に違うのが「七緒」らしいところですが、面白かったのは、最も「OK」が多いのが茶道家、最も少ないのがアンティーク・ショップの店長。

 

しきたりにうるさいはずの茶道家のほうが寛大?

P3281655momenn

大島に木綿の帯でレストランへ。

元気な白大島コーディで友人と食事」(三月)

このときのレストラン、結構高級だったんですが、木綿の帯はNG?

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アンティーク紅葉訪問着、娘の退社慰労会

高級レストランでアンティークだけど、相手が娘だからOK?

 それにしても、この特集、何かを学んだというより、

 「ふーん、(このふーんのなかにはさまざまな気持ちが込められています)レストランに行くときにもこれほど気を遣わなきゃいけないんだ」という徒労感

茶道家の意外な?寛大さがわかったのはよかったけど

 

これもまた人ぞれぞれということでしょうか?

 それにしても「ふだん着以上礼装未満」というけど、こういうとき気を遣うのは、相手に対する「礼儀」と「感謝の気持ち」からだと思います。

その相手を一番知っているのは自分です。

 その方にふさわしいと、自分が思う服装をすればいいのではないでしょうか。

  きもの初心者や真面目な読者にとっては、やはりありがたい特集なのかなあ。

こういう風にして新しいルールできていくとしたら、ちょっとメンドウ

 

 

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「おとなですもの、うるさ方の集まる場でも自信を持って着こなしたい」とリードにありますが、「おとなですもの、そのくらい自分で考えたい」と思うのは、私くらいなもの?

 

 

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そうだ結城の里行こう

2013-06-15 21:09:21 | 旅・少し遠出

今週、忙しくてきもの着る機会あまりなかったので、気分転換のため、結城紬の里、結城に行きました。

 

※先日は写真アップなかなかできなかったので、あとから追記しました。

 

 

東京から小一時間。結構、気軽に行ける街ですが、行くのは初めてです。

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もちろん、この本でも紹介されています。

「森田空美のきもの美巡礼」(小学館)

案内所に行ったら、この方がご親切にも「つむぎの館」やら美味しいレストランやらを教えてくれ、ついでだからと車で連れていってくれました。

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※ 夫、ではありません

NHKの「アサイチ」毎週木曜日にやっている「JAPAナビ」7月中旬放映に出演なさいます。

 

結城に何百年と続く造り酒造「結」をやっていらっしゃる結城の主のような方です。

「結」プロジェクト。

見学もできます。

 

で、まずは「つむぎの館」に。

 

結城紬は重要文化財に指定されていますが、その技術の一つが「糸つむぎ」という手でつばをつけながらつむいでいく方法。

二番目の「絣くくり」は、結城紬独特のあの模様を作る糸のくくり方です。

 

これは一つ一つ布を糸でくくっていく非常に細かい作業です。手がかかるはずです。

そして三つ目が「地機織」です。

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※ 私ではありません

今はもう地機織で織る人はほとんどいないそうです。

 

「ものすごい力が必要なんですよ」と案内嬢が教えてくれまし

 

た。

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彼女は、この結城の仕事に携わるようになって十年。家族親戚のうちの女性のほとんどは紬を織っていたそうです。

 

でも、その仕事もほとんどなくなり、この紬の館で働いているんですね。

 

女性たちは、売るために織ってたあと、自分用に一つ、というふうに暇暇に自分のものを織るので、彼女の家にも何着かあって、大切に着ているそうです。

 

いいな

顔出しオーケー。

 

可愛いね

 

彼女も「JAPAナビ」に出演するから見てね。

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ここで機織り体験できたり、

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結城に触ったり、肩に掛けたりして遊べます。展示販売ですが、ホテルなどでやるようにシツコクありません。

 

マーケットの半額?くらいだそうです。(値崩れ起こすといけないので、あまり大きい声では言えませんが)ということで。

 

洗えば洗うほど身体になじみ、ぬめりや艶が出てくる結城。それは布のケバが一種のネル状になっていくからですね。

 

というわけで、ここで半日遊べます。

そのあとは、結城の主が案内してくれたレストラン「KOKYU」でランチ。

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古民家を改装した有機野菜が売り物です。

 

内装も素敵

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野菜をそのまま食べるという感じで、すごく美味しい

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食事のあと、腹ごなしに向かったのは、やはり噂のレストラン「ラ・ファミーユ」

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せっかく結城まで行ったのに、食べてばかりじゃないかと言われそうですが、その通りです。

 

いまや、結城紬、手織りは百万単位。

 

いかに紫苑といえど??、手もお足も出ません。

 

街も、レストラン以外は閑散としています

 

車で移動するせいもあるだろうけど、ホント、人の姿がありません。

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たまに人に出会うと、「あら、きものだわ。素敵」なんて声かけられて、紬の里なのに、数千円の木綿きものでも珍しがられたりします。

 

うーん。これは、やはり、結城紬存続のためにも、貯金はたくか? 

 

どなたかお金がある人、買ってください。

 

そんな本日のきものは、さきほども言った通り、木綿のきもの

本場結城の里に、半端な結城を着ていく勇気?はありません(いやいやありますよ

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帯・木綿の更紗見本を切り貼りして作りました。

 

だから前と後ろどころか、どんどん模様が変わっていきます

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それでも「その帯、いいですね。もしかして手作りですか」とさきほどの館の若い女性。

 

まっ、お世辞でもうれしいものです

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紬のことをあまり書いていませんね。

 

結城紬は、江戸時代「奢侈禁止令」で絹糸が禁止されたため、絹なのに一見木綿に見え、しかも軽い結城を町人が競ってきたとか。

 

ワタクシの木綿は、木綿に見えますが、正真正銘の木綿です

 

もう一つ、結城の主おじさんによると「昔は、あのお蚕さんは佃煮みたいにして食べていた」そうです

貴重なタンパク源だったとか。

 

「へえ、それは知らなかったなあ」とは、ラ・ファミールの40代のオーナー。

 

この方とも、結城について街の歴史についていろいろ話をしました。

 

「この街の将来はどうなるのか」を真剣に考え、この街で仕事をしていこうと、いろんな試みをしている方々の心に深く共鳴しました。

 

また行きます。

 

いや、近くにお住まいの方、ここは意外に穴場です。

 

ぜひ、お出かけください。

 

結城紬買えない代わりに、街の宣伝をしますが、結城紬業界の人間ではありましぇん(笑)。

 

 

 

 

買える人も買えない人も

 

日本文化存続のために結城紬にも応援を

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