樹木希林さんの映画の特集を
契約しているテレビで
ずっと放映しています。
みたかったのは、
「モリのいる場所」
公開当時は特に観たいとは思わなくて、
というのも、私熊谷守一のファンなんですね。
美術館のカフェ。
もう六年も前のブログだわ。
だから逆に観たくないような~~。
でもまあ、家で見るならいいかと
観てみたら、
これが面白いの。
守一氏の家を再現。
ロケ地はこちら。
私にとって面白かったのは、
まあ、彼の生活自体はいろんな本などで
知っているんだけど、
庭に掘った巨大な穴のなかに
森の精みたいな人が住んでいて、
穴が埋められるっていうときに
守一さんに、
「この穴は宇宙に通じています。
私と一緒にもっと広い場所に
行きましょう」って誘うの。
すると守一氏、
「僕にとってこの森は宇宙と同じくらい
広いんだ。だからここにいる」って応える。
この時の映像もよかった。
この童話、ファンタジーがなかったら、
単に熊谷守一の人となり、
みたいな映画になったと思うけど、
このエピソードが入ったお陰で
神話的な雰囲気に。
で、山崎さんの守一、とてもよかった。
森の精?の三上博さんもぴったり。
私、この方も好きなだよね。
CMには出ないとかいまどき
珍しいポリシーがある。
寺山修師司の劇団から出た方。
天井桟敷、だったかな。
で、樹木希林さんの着物、
最後になったね。
帯が可愛い
半幅帯を無造作に結んで。
あとはずっとかの刺し子のワンピースオンリー。
どのくらいの期間だったんだろう。
樹木さんはいつものケレン味が少なくて
逆によかったわ。
勲章はいりませんって、いうとき
声が高くなって、逆にわざとらしくなったね。
こちらをみてね。
守一氏、前のブログに書いたけど、
97歳まで生きて、
「数が増えるのは賑やかでよろしい」
なんて言ってる。
こういう人のお嫁さんになりたい
なりたかった、と過去形じゃないところがね。
というわけで
いつも応援ポチ
ありがとうございます。
「母が重い」とは最近よく聞く言葉です。
母の言動から自由になれず
悩む女性たちが増えているとか。
母への過剰な反発も、その別の
表れかただと思いますが、
この現象を洋服と着物で
うまく表しているなあ、と
感服したのが、
何度か触れた「繕い裁つ人」。
作品は、市江の祖母志乃の物語でも
あるのですが、
映画で志乃の娘を演じている
余貴美子さん。
目立たず奥に隠れているのですが、
彼女はいつも着物、なんですね。
しかし着物だけでは目立つ。
だからその上に割烹着。
監督のこのセンス、すごいと思います。
母親志乃の洋服への想いが強すぎて
ついていけない~~。
どんな洋服を着たらいいのかわからない。
そこで着物。
つまり「母が重い」娘の気持ちを
何気なく着物で表している。
でも着物だけではあまりに目立つ、
そこで割烹着で隠す~~。
映像的にも着物のほうが絵になるしね。
きもの着るようになって
作品の細部まで目が届くように~~。
同じような例はありますね。
わが家~~いえ、白洲家です。
正子さんは、自分の母親の
「振袖を着て華族女学校に通っていた」
お嬢様ぶりに猛烈に反発、
「柔らかもの」は絶対に着ない。
そして、そんな強烈な母にまたまた反発して
正子の娘は大の「着物嫌い」に。
この「母の着物が重い」現象、
娘だけではないようで、
「繕い裁つ人」の漫画版ではこんな
シーンが。
着物で授業参観にくる母親、
「授業参観やなんかでお袋が
目立つのはたまらなく嫌でね」
と息子。
「おまえのために着て、なにが悪いっていつも
あの着物を着ていたんですよ」
かくして、母の遺した着物は市江の手で~~。
そうか、息子もそう思うのか~~。
わが家の子どもたちの着物嫌い~~、
「母が重い」現象だったのね。
そこで、
着物断ち、ブログ断ちの一か月。
はい、その間スイッチオフ。
東京に帰ってきたら、
それまであんなに夢中になっていたことが
なぜかしらんと。
「外に向いていた気持ちが内に向いてきたね」
だって~~。
というわけで、今では子供たちも
まあ、(母きもの)楽しみだからいいんじゃない、
というように。
娘も着物好きに~~?
大人になったもんだ、
子どもたちが~~?
いえ、母が~?
この劇的な変化~~。
劇的変化は「重かった母」の方?
というわけで、重く感じてきたら、
なんでも初期化?
しばらく距離を置いて
また新たな着物生活~~おい!
着物熱で離婚寸前までいった人もいるからね。
誰になんと言われようと
わが道を行く方々には
敬意を表するのですが、
その裏では~~。
映画「ラストエンペラー」を放送していたので、
観ていたら、パーティシーンで
日本人女性のきもの姿が。
違和感を感じた日本髪。
この日本髪!
この映画は公開時(1987年)にも、
また何度か再放送を観たのですが、
きものに興味を持ってからは初めてなのか、
今回気づいた。
清の最後の皇帝愛新覚羅溥儀を
描いたものです。
「世界はラストエンペラーにひれふす」
演じたのはジョン・ローン。
ベルトルッチ監督・1987年
「予告編」→興味のある方は。
坂本龍一アカデミー賞音楽賞。
この日本人は愛新覚羅溥儀の弟溥傑に
嫁いた日本嵯峨家侯爵令嬢浩さま。
この日本髪は、この写真を参考にしたのでしょうか。
早速読みました。
この方に興味をお持ちの方はこちらを。
結婚式の写真。
髪形は「おすべらかし」
日本が満州国をわがものとするため、
清の皇帝愛新覚羅家と血縁関係をと、
政略結婚ではありましたが、
その後二人は仲睦まじく~~。
映画に話を戻すと、
日本女性がパーティにこんな髪形で
出るはずもなく、この辺り日本への知識が、
この頃はイマイチだったのですねえ。
「ラストサムライ」とはだいぶ違います。
→日本のきものへの理解度高い。秀逸な着付けシーン。
音楽を担当した坂本さんも出演しているのですが、
その当時は「これは違うのでは?」
と口を挟む力はなかったのでしょうね。
かの悪名高い甘粕正彦として出演。
甘粕は関東大震災の混乱に乗じて
アナキストの大杉栄、伊藤野枝、
7歳の野枝の甥を惨殺、
その後満州に渡り、
そこで絶大な力を持った軍人。
角野卓三、じゃねえよ。
満州のために中国全土にアヘンを売りさばいて
莫大な資金を調達。
ひどいことしたわけよ。
終戦時に自殺。
私、満州という国に興味があって、
結構詳しいの。
で、浩さんの、映画での日本髪再び~~。
ひどいね~~。
映画は日本を完全悪として描いているから、
浩さんまで悪者っぽい。
本物の品や素朴さがないね。
浩さんは妊娠しているの。
20年後「天城山心中」で話題になった長女を身ごもって。
それを見て、溥儀の妻婉容が
「私たちも子供を~」というシーン。
婉容は、アヘン中毒になって、
それはそれは
悲惨な最期を送った~。
髪形のアップだけで終わろうとしたのに、
またまた長くなってしまった。
紫苑の興味にお付き合いいただき
ありがとうございました。
きものからどんどんいろんなもの
深まるわあ~~。
というわけで、
いつも応援ポチ
ありがとうございます。
励みになっております。
ドラマ「黒革の手帖」(テレビ朝日)の
ラストシーン、印象に残りました。
元子(武井)の新しい店の開店の日、
安島(江口)は結婚式が始まろうというまさに
その瞬間に警察官たちがずらり。
しかし、最後に二人はなぜか笑みを浮かべて。
その前に安島の結婚相手が大笑いするので、
同じような、自嘲的な笑いにもとれる~~。
気になったので、原作を読んでみました。
図書館では予約がいっぱい、
買うのはちょっと、ということで、
そうだ全集なら、ということで。
初代元子の山本陽子さん。文藝春秋刊より
原作では、安島の子どもを宿した元子。
しかし流産しかかって、搬送された病院が
原作では産婦人科医の楢林のところ。
「私は、この二人に殺される!」という
悲鳴が密室の手術室にいっぱいに響いた、
とあります。
二人というのは、楢林と婦長の市子です。
米倉涼子の「黒革の手帖」
米倉さん、可愛いですね。2004年だから13年前。
これは拝見していませんが、
波子が「黒革の手帖」のことを警察に話して、
追われる元子、走って逃げる元子、だそうです。
私今回のドラマも三回目からだったので、
波子がなぜあれほど元子に敵対意識を燃やすのか
よくわからないところがあったのですが、
原作を読み、なるほど。
波子が開くはずだったクラブの邪魔をしたのですね。
ドラマ比べてみると、時代を感じますね。
お金を持っている人が産婦人科から
美容外科になっている。
少子化だもんね。
原作は業界事情が詳しくて
「お勉強させていただきました」
私の役に立つとは思えないけど。
で、ドラマで、武井・元子が店を取り戻すため
裏取引の領収書をもって
ドンに交渉に行くときの勝負きもの。
さや形の帯が悪漢、もとい圧巻です。
さや形模様は卍からできていて、
卍は仏教用語で「万」の字の代わりに用いられます。
「万」とは「よろず、すべて」という意味合いをもち、
宇宙、無限などをあらわします。
「すべてもらいます」という元子の意思を
表しているのかも。
秋月さん、このときの着物、
どんなものにするか
かなり考えたのではないでしょうか。
秋月さんほどの方が無意味に
チョイスしたとは思えません。
そしてさや型。
すべていただきます(笑)。
ゆえに(?)ラストの笑みは、
盗まれた裏取引の領収書と
黒革の手帖、実はニセモノで、
あの二人が事情聴取を受けたときに、
ニセモノだと口裏を合わせる。
あれほど簡単に盗まれるとは思えないもの。
そして安島は政略結婚から解放され、
元子はスキャンダルといえ名を挙げ、
店は好奇心にあふれた客で大繁盛、
というふうに、私は読んでいるのですが。
どう転ぶにせよ、よくできたラストだと思います。
それにしても、やはり「勝負」するときには
着るものもバシッとするもんなんですね。
さや形だわ、さや形。
これまで勝負に勝てなかったハズだわ。
せめて応援ポチなりとも、
ありがとうございます。
ドラマ「黒革の手帖」(テレビ朝日・木・夜9時)、
武井咲さんのきものが素敵で、
つい見てしまいます。
松本清張原作のこのドラマ、米倉涼子さんなどで
何度かドラマ化されているのですが、
じっくり拝見するのは初めて。
というのは、今回のきもの、
すごくわたくし好みなのです。
最初に、おっ、すごいと思ったのは、
朝顔刺繍の、この帯。
帯留めも可愛いけど、
お太鼓がまたすごい。
もう全体に朝顔の刺繍!
これにハマって見ていると、
またまた可愛い、金魚帯。
水の流れを表したきものに。
帯どめもまた小粒で素敵。
赤と白の帯揚げ、か。なるほど。
で、お太鼓はといえば~~。
残念ながら全体は映っていなかったのですが、
黒と赤い金魚の共存。
こういうきものドラマは、お太鼓まで
写してほしいものです。
芭蕉のきものも素敵。
着付けも、襟はそれほど抜かず、
品があります。
お太鼓は~~、
~~大きい。
垂れも、人差し指の長さより長い、と思う。
舞妓さんや芸妓さんのきもののお太鼓も
大き目ですね。
玄人さんはこういうお太鼓なのでしょうか。
向かって
左側は料亭の仲居さんのお太鼓。右はママ。
明らかに違います。
こういう芸の細かさも行き届いています。
武井さんは時代劇にもよく出演しているので、
きもの着慣れていますね。
着姿の動きもきれい。
この豪華なきもので、お酒をかけられたり、
ナイフで刺されたり~~。
もっとやって、どんどんやってって気持ちも。
高級きものの少し乱暴な扱い、
気持ちいい。
訪問着は萩の刺繍、だと思う。
刺繍関係多いのも見ごたえがあります。
で、このきものをチョイスしたのはどなただろうと、
クレジットを見ると、
「秋月洋子」とあります。
「おでかけ着物コーディネイト帖」(小学館)
などで、きもの好きにはすっかりおなじみですね。
こちらでも、
ほかのスタイリストの方々は、調べると
洋服のほうですので、
きものは秋月さんのチョイス&着付けかな?
今回のきもの、先のドラマに比べると
色や柄がシックなのだそうです。
夏きもの、というのも珍しい。
普通の人でも十分に着れますね。
はい、お値段は別にして。
朝顔刺繍など、お太鼓少し小さめにして
着てみたいわあ~~。
眼福です。
江口のりこさんや内藤理沙さんなどの
脇の女優さんもよくて、
結構ハマりそうです。
しかし、こういう生き方、
疲れるだろうなあ。
ということで
華やかきもののご紹介でした。
いつも応援ポチ
ありがとうございます。
先に放送した「京都人の密かな愉しみ」(NHK・BS)
見た人も、見てない人も、きもの紹介です。
常盤さま、最初の登場シーンでは、
藍の格子紬に藍(黒?)の同系色コーディ。
おっ、今回は地味目始動なんですね、と思っていると、
なんと、お太鼓に~~、
クマちゃん。
うっ、可愛い、可愛すぎる~~。
前の部分はよく見えないかったけど、
わずかに、顔を覗かせて~~。
よ~~く見てみると、これって刺し子してある?
常盤さまの私物ではないかと思わせます。
NHKのものとはおもえな~~、
いやいや。
この帯を見たら満足、というわけにはいきますまい。
7年前?パリに行く恋人と別れるシーンの
後姿。
真珠のかんざしが上品、かつ華があります。
この番組、嬉しいことにきものの後姿が多いのです。
普通、きもの番組であっても、
後ろ姿なかなか映らないんです。
撮る人が知らないのよね、きっと。
きものは後姿でしょ!
お二人の座り姿勢の美しいこと。
これまで何回か拝見して、ずっと、
常盤さまの三八子さんの方に感情移入、
つまり(厚かましくも)同化していたけど、
今回初めて母親の銀粉蝶さまに感情移入。
それもそのはず、この方、ワタクシと同年代、
そうか、年齢的に常盤さまよりずっと近かった
そうか、常盤さまの母親世代だったのね、ワタシ、
と現実に戻る。
それはともかく、
こんな風にこなれた着姿になりたい。
番組は、今回で終わり、残念。
またきものの登場する番組
作っていただきたいものです。
常盤さまこと三八子さまは愛する人と
パリに旅立つことに。
その日の朝。「別れの朝、二人は~~」♬
いえ、これはワタクシの心境。
これまでおおきに。
観光とは違う、
京都に生きる人たちのことが
少しは理解できました。
さいなら。
先日、BSの映画チャンネルを何気なく回したら、
映画「あ・うん」を放送していました。
向田邦子さん原作ですね。
映画を、というより画面の冨司純子さんの
きもの姿があまりにきれいでつい見てしまった。
市松格子に縞の帯。
帯のほうはうまく映らなかった。
冨司さんのきれいなこと。
映画は1989年制作だから28年前。
このとき43,4歳。
わたしは、え~~と、子育てでもっとも忙~、
君のことはいいの、はい。
若いときの彼女もいいけど、このときが
もっとも美しいのでは?
40代の女性ってホント、きれい。
もっと大事にすればよかった、40代のワタシ。
君のことはいいの、はい。
南京陥落の年1937年(昭和12年)の東京を舞台に
一人の女性を真ん中に二人の男(健さんと坂東)、
ただし女は坂東と結婚しているといったお話。
(役名と役者名が一緒になっているけど)。
健さん扮する門倉は親友の奥さんに思いを寄せている。
向田ファンにはすっかりおなじみです。
紬にやはり紬のベージュ帯。
帯揚げと帯締めを臙脂で統一、というおしゃれぶり。
前にも見たことあるんですね。
でもきものに興味がなかった頃で、
向田さんの作品にしては甘い、というか、
女性(富司)も、門倉に好かれていることが
わかっているからでしょうか、
どこか媚びがあって、わざとらしい。
「かわうそ」などの作品の辛辣さがない。
~~なんて思ってました。
縞紬(木綿?)に矢の字が可愛い。
今回も、戦争中のサラリーマンの奥さんが
着るにはいい着物過ぎるし、
昭和の香りたっぷりのおうちも
懐かしくも素敵だけど、
どこか消毒したようなきれいさ~~。
三角関係とはいえ、あくまでプラトニックの
ファンタジーっぽい。
ちゃぶ台に刺し子の布巾と芸も細かい。
健さん(門倉)の妻役は宮本信子さん。
夫に愛人がいると知って慌ててきもの
着たらしく~~。
冨司さんの格子帯。どちらも帯板なし、だね。
水玉の半襟が可愛い。
ところがドラマのラスト近く、
娘(富田靖子)の恋人(真木蔵人・懐かしい)が
召集されることになって、別れの挨拶に来たとき、
「憲兵隊ににらまれた人間は、
生きて帰れないというからな」
と、門倉がつぶやく。
これまできれい事だったお話が
びりびりと破けて戦争、現実がいきなり現れる。
舞台は反転、天国が破れて地獄が
垣間見える~~。
ぞっとしました。
新宿の音楽喫茶を「らんぶる」を連想させる
喫茶店。二階に上がったところの、あの席ね。
これまでのファンタジーは、破られるために
あったのね。
だからこその夢物語だったのね。
「~今晩は帰ってこなくていいよ、俺が責任を持つ」
という門倉。
どう責任取るんだ、なんてね。
「さと子ちゃんにとっては今夜が一生分だな」
不覚にも、ここで胸を締め付けられた。
いえ、一生を一晩で生きる女性に、というより、
「戦争反対」で戦争に行く若者のことを思って。
これは「お国のために戦います」と出征するより、
何倍も辛いでしょう。
ものすごいいじめと本人の葛藤、
凄惨な死が待っているわけで。
ジャワに「栄転」が決まった夫と同行すると
言う妻。
会社は倒産寸前の門倉。
この人たちも、このあと悲惨な人生が
待っているわけで。
そんなわけで、
涙ぐみながらタイトルバックを見ていたら、
森田空美先生のお名前が。
そういえば、森田先生っぽいきものだったよなと。
でも、雑誌などと違い、冨司さん、襟周りなど、
なんと自分流に着崩していらっしゃることか。
この「美しい崩し」、大いに参考になります。
なんだっけ、これ、そう紙芝居!知ってる?
健さん、登場しないのも寂しいので。
珍しいオールバックの健さんを。
というわけで、なにかと物騒なこの頃、
戦争、起きてほしくない、
と改めて思った紫苑でした。
いつも応援ポチ
ありがとうございます。
NHKBSで放送されたドラマ「漱石悶々」。
ドラマは48歳の漱石が
京都祇園の文芸芸妓として知られる
実在の磯田多可との淡い恋を描いたもの。
妄想も含まれている
ユーモアたっぷりのドラマです。
一時間半のドラマに、20枚近くのきもの姿。
これがもう素晴らしいので、
アップさせていただきます。
一回限りの放送でこのまま埋もれる?のはモッタイナイ。
コーディの参考になるよ。
番宣用の写真はおそらく大島。
もちろん番組のなかでもね。
きものが地味なので、帯を赤くして。
地味な大島もキュートになるね。
お座敷で。
付け下げに山吹色の刺繍半襟。
これが白系の半襟だと面白みがなくなるところを、
刺繍で華やかに。
襦袢の襟周り、結構ぐしゃっとしていて往時を忍ばせる。
黒留めで踊る「黒髪」
ひとり寝る夜の仇枕。
「おまえさんにしてはずいぶん素人くさい踊りを
選びますなあ」と言われて。
(でたらめの京都弁でカンニンえ)
マイ好みはやはり普段着。
縞のお小紋にキュートな紬の帯。
赤やら山吹、浅葱などいろんな色が入っているのよ。
こんな着物持ってたなあ、いまはもうないけど。
後ろは~~、うん可愛い
こちらも縞。紫とグレー?
白系の格子帯に濃い紫の帯締めに
薄紫の帯揚げ。
胃痛で倒れた漱石を看病するときも
やはり縞。グレーの濃淡に白系の帯。
モデルの磯田多可が焼き物屋を営んでいたときの
回想シーン、これがまた。
木綿に黄八丈の半幅帯。
後ろはサムライ結び。
こちらはベージュ系の色無地のやはり刺繍半襟。
紺系の刺繍半襟に茶系同じような花の入った
袋帯。こういう組み合わせ、
下手するとうるさくなるところ
上級コーディだよね。
水色系の帯揚げで。
同じきものだけど、刺繍半襟と帯を変えて。
漱石からの手紙を読むシーン。
これと同じ刺繍半襟で
「あてなよる・漱石に捧ぐ」に出演。
そして番組最後は~~。
紫系の小紋に(ドラマのなかでも着ていたけどね)
赤紫の羽織。
半襟の後ろなど、結構ぐしゃっとしていて、
そのあたりも、当時を忍べて興味津々。
ドラマの演出は
「京都人の密かな愉しみ」の源孝志氏、
やっぱりね。
画像がまた素晴らしい。
再放送は、確か12月16日、だったと思う。
写真集作ってほしい~~。
画像、いっぱい載せたから、
クレームくるかも~?
→お許しコメントきました!!
それでも多くの人に見てほしい
素ん晴らしいきものコーディ、でした。
りえさんは、きもの界の希望の星だね。
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もはや恒例になってしまった
常盤貴子さんの
「京都人の密かな愉しみ」(NHKBS)
今回(三日)に放送されたのは再放送だと思うのですが、
見逃していたので嬉しい。
今回は、「月夜の告白」とのサブタイトルで、
月待ち信仰をドラマ仕立て構成。
京都人、日本人がいかにお月さまを
大切に思っていたかのお話でした。
月にはいろんな呼び名があるのはご存知でしょうが、
15日の満月より美しい呼び名が
「十六夜」=いざよい。
知夜月、とも書きます。
一晩中出ているので、夜を知らないの意味。
また、「いざよい」は古語で
「ためらう」という意味があるそうです。
きれいな言葉ですね。
十六夜の夜に、「ためらい」ながら
密かに好意を寄せた人のもとに~~。
本上様、きものではないが残念です。
今回初登場で、古物商の若奥様との設定。
次にはぜひお着物を拝見したい。
立待月(たちまちづき)
居待月(いまちづき)
寝待月(ねまちづき)
そして二十六日目の有明月、またの名を残月。
この日に愛を告白~~。
誰が誰に~~?
(京都人は)欠けた月にまで情緒を、
意味を持たせるのね」
と皮肉るのはマッサンの奥様でおなじみに
なったシャーロットさん。
京都嫌いとの設定。
さて、この方のきもの大好き。
アンティークに凝っていただけあって?
さすがに板についています。
こういう風に柔らかモノ、
着られるようになりたいな。
自然でホント、美しい。
この番組、物語と京都の情報がモザイクのように
なっていて、とにかく楽しい。
今回は、和菓子屋を廃業しようかという
母親の言葉に驚く娘~~。
「そやけど、あんただってやりたいことぎょうさんあるやろ」
と銀粉蝶さん扮する母親に。
(京都弁、違っていたらカンベン、カンベン)
「お茶やお花やらのお稽古」で友達とも
満足に遊べなかった学生時代の回想も。
老舗の看板を守るって大変なんでしょうね。
どうなる、老舗和菓子屋、
早くも次が楽しみ。
これはワタクシが写したお月さま。
遠くに見えるのは三日月。
まるで北斎の版画のようではありませんか??
電線さえなければ。いやいや。
というわけで
応援ポチ、
ありがとうございます。