「駆けこみ乗車」してしまいました。
いえ、きものではなくてジーンズで。きものを着るようになってからは、一本や二本あとの電車になっても、「別に~」という感じで、余裕を持って家を出るようになっていました。
ところが、その日はどうしたことか、つい階段を駆けあがり、セーフで車内に。(良い子はマネしないでください)
入口の前に座っていた人と目が合い、バツの悪い思いをしてしまいました。
で、きものと身体の話です。
「小股の切れ上がった女」という表現が日本語にはあります。
「きりりとした粋な女性」「すらりと足の長い粋な女性」という意味で、「小股」という身体の部分は特にないとあります。
「きものとからだ」の三砂ちづるさんは「骨盤底筋がしっかりしている女」のことではないかと言い、「昔の女は立っておしっこができたのはこの骨盤底筋がしっかりしていたからだ」と述べています。
三砂さんの説に「うーん。そうかな」と思っていたところ、ジムのレッスンの最中「小股の切れ上がる」という言葉がでました。
「小股の切れ上がった女」というと、私は昔から坂本龍馬の妻お龍さんを連想していました。
特に根拠はなかったのですが、トレーナーの話を聞いてやはり、との思いを強くしました
「お龍・真木ようこ写真集」(白川青史撮影・NHK出版)
トレーナーによると、「小股が切れ上がった女」とは「腸腰筋」がしっかりしている女性だそうです。
「腸腰筋」とはモデルウオークをするときに必要な筋肉で、モデルが歩幅を広く、きれいに歩けるのは、この腸腰筋が鍛えられているから。
腸腰筋と骨盤底筋の位置は近くてお互い影響しあっているみたいです。
腸腰筋が鍛えられているとまた、脚が高く上がる、つまり、階段の二段上がりも軽くできるんですね そのつながりで骨盤底筋も鍛えられるのかも。
やはり、お龍さん。
というのは、かの有名な「寺田屋事件」。お風呂に入っているときに、龍馬の敵が来たのを察して、急いで龍馬に知らせるために、駆ける、駆ける、階段二段上りで駆け上がったのではないかと思うんのです。
「愛する人を救うために走る、走る」お龍さん。
そのためには、当然腸腰筋は鍛えられていないといけないわけですねえ
鍛えられていなかったら、龍馬はそのときに暗殺されていたかも。とはいっても、そのときのお龍さんは25歳。まあ、二段上りできますよね。
腸腰筋の問題ではない?
それにしても26歳で最愛の人を失ったお龍さん、どんなにか哀しく悔しかったことでしょう
さて、いまきものを着ている私たちは、レストランに行けばテーブル席に、トイレは洋式トイレにと、しゃがむ動作がうんと少なくなっています。
しゃがむ動きは、自然のスクワット、腸腰筋を鍛える動きなんですね。
だから、きものを着ないときには、せいぜい腸腰筋を鍛えることにしましょう。まっすぐに立って、あるいは寝たままゆっくり片足を上げる動作を繰り返すだけ。
ジムに通ううち、この年齢で、二段上りができるようになったのです
でも、もうしません
愛する人を助けるためならともかく、駆けこみ乗車などのために無理して筋肉痛めるといけませんから。筋肉にいきなり強い力を加えると、損傷起こすそうです
これからは、二段上りのためではなく、転ばぬ先の腸腰筋
どんなときでも、きものを着ているつもりで、ゆっくりな動作がいいですよね。
ちなみに、この写真集、故意に盗撮じみた撮影をしていて男性ファン用かも。
でも彼女の日本髪、現代でも通用できそうなほど自然で、いつかマネしてみたいですわ。
いくつになっても二段上りができるよう
応援のポチをお願いします。
関連記事「きものとお茶とからだ」