センス・コンプレックスなるものがあります、ワタシ。
センスがいい人を見ると、あれは音感などと同じで、
生まれつきの才能よね、などと思ってため息をつくばかり~~。
だから、センスという言葉が飛び交うファッション誌は
あまり見ない~~。
ところが、きものを着るようになると、
逆にファッション誌
前より少し、気になるようになり~~。
やはり「センスよく、きもの着たい一心ですね」
だって、きものって、色彩やコーディのセンスで
大きくイメージが変わるんですもの。
で、古本屋で見つけたのがこの本。
「センス入門」(松浦弥太郎著。筑摩書房)
著者は少し前まで「暮らしの手帖」の編集長だった方。
ずっと前の花森安治さんが編集していた頃は、
すごい勢いがあったのよ。
若い人は知らないと思うけど。
で、しばらく停滞が続いて、
この方が編集長になって少し盛り返した~~。
だから、興味があって手に取りました。
ところがのっけから
「センスと聞いて手も足も出ない気持ちになるのは、
僕だけではないでしょう」ときたね。
この一行で、「センスある」人(と思われている)、
「センス入門」なんて本を書く人も、
「ワタシはセンスがあるのよ」なんて、
大声では言わないのね、
と少し安心。
多くの人はセンスを身に付けようと勉強中の、
センス発達途上人なんだと、まずは安心~~?
で、センス入門編は、どんなことが書いてあるかといえば、
「素直」とか「心を開く」とか「失敗が大切」とか、
ちょっと自己啓発的。
「自分がされていやなことはしない」とかね。
うーん、おしゃれに関して探してみよう。
「目立つことがおしゃれとは限らない」
これってよく聞くよね。
でも、センスがいい人って
「あの人、センスがいいなあ」と目立つよね?
いや、よく見てみて、ようやく、
センスがいいなあって納得するのかな。
いや、やはり目立っていると思うよ~~。
気になったのは、
「お店で値段を見る前にすること」
「安い」「高い」でモノを判断しないで、値段を見る前に
「いいな」と思ったら、そのどこがいいのかをよく見る。
うん、これは納得ですよね。
あまり高いと買えないけど、見るのはタダだから、ね。
あと、身ぎれいに。
センスがいいとか、好印象を持ってもらうこと、だって。
ヘアとか、確かにきちんとしていると感じいいよね。
私の髪、縮毛で、中高時代、いつも先生に
「髪くらい梳いてきなさい」って叱られていたんです。
いや、梳いているんですけど~~。
ある日、きちんとゴムでまとめていったら、
それ以来、褒められる、
ついでに言わせてもらえば、
ちょっとモテるようになったんだよね
ンン十年以上も前のことだからいいよね。
で、この本と一緒に、表紙の絵に魅かれて買ったのは
「歩けミスト」、ならぬ「アルケミスト」(パウロ・コエーリョ著。角川文庫)
始めて読む作家。百円だったからね。
こら、値段で選んではいけません
童話みたいにすぐ読める、のではないかと。
この本を読んでいるうちに、センスのことが少しわかった。
「多くの人は、自分の運命を決めるとき、自分の気持ちより
人が自分をどう思うかのほうを大切にして選んでしまう」
そうなったら、自分の運命を人に預けたも同じ、
だというわけ。
なるほど。
センスとは、何を選ぶとき、
「ブランドとか、高いとか安いとか、
これを着たら立派に見える、金持ちに見える」
と人の目を意識して選ぶのではなく、
「自分がホントにいいと感じたものを選ぶ」ってこと?
センスって、(自分の)感覚って英語だものね。
だからみな、途上人?
では、センスあるものばかりを選んでいたら、
センスある一生を送れるのだろうか。
(送れた、のだろうか)
それとも、それとこれとは別なんだろうか。
本はラストまでまだ読んでいないの。
これまた、別の疑問が出てきた~~。
60代、いまさらのセンス問題に取り組み中??
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