スケルトンハウス‐きまぐれCafe

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主なパンデミックの歴史

2020-05-09 08:52:37 | 社会・経済

 

 

 2020年初頭、新型コロナウイルス(COVID-19)で大騒ぎをしています。

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 WHOの宣言が遅いだの、WHOの中国贔屓だのと騒いでいます。
 昔から中国発の伝染病が多いという人もいます。

 最近では、米国大統領がこの新型ウイルス(COVIT-19)の起源が中国・武漢市であることを証明する証拠を提示すると言っています。

 わが国では、5月4日(月)、4月16日夜に開いた対策本部で指定した「特定警戒都道府県」(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府)の13都道府県を除く34県に、各個人・各商店・各施設それぞれが感染防止策を講じることを前提に、5月10日頃「緊急事態宣言」解除を検討するとしました。「特定警戒都道府県」は5月いっぱい延長となりました。5月14日頃には34県の状況を再分析した上で宣言を途中解除する可能性もあるようです。
 「特定警戒都道府県」に指定されている13都道府県の方々、とやかく不平を言わず、自分勝手な行動をとらず、一日でも早く「緊急事態宣言」が解除されるよう頑張りたいと思います。

 アウトブレイク管理のために、手指の衛生、衛生マスクの着用、自己検疫などの個人的な予防策、学校閉鎖や大規模集会キャンセルといった社会距離の拡大、そのような介入の受け入れと参加を奨励するコミュニティ戦略、表面の洗浄といった環境対策が挙げられます。
 我が家では、2003年のSARDSの封じ込め宣言後、騒ぎが治まってから少しずつ買い溜めしたマスクが在りましたが、それも底を突こうとしています。今、女房はマスク作りに取り組んでいます。

 それでは、過去にどのようなパンデミックがあったのでしょうか。

(1) ペスト(黒死病)
 ネズミなどげっ歯類や主にノミを宿主とする、人獣共通感染症・動物由来感染症です。
 1348年から1420年にかけてヨーロッパで断続的に流行。放置すると肺炎などの合併症によりほぼ全員が死亡します。当時の未熟な医療技術では十分な効果は得られず、致命率は30%から60%に及びました。イングランドやイタリアでは人口の8割が死亡しました。
 19世紀末に北里柴三郎によって原因菌が突き止められたが、近年でもペストの感染は続いており、2004~2015年で世界で56,734名が感染し、死亡者数は4,651名に上っています。

 食物の衛生的保管と布団や衣類などの衛生的管理など、市民の努力によって感染しないようにしてきました。

(2) 天然痘
 ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属に属するDNAウイルスを病原体とする感染症です。
 ヒトのみに感染・発病させ、全身に膿疱を生じます。致死率が平均で約20%~50%と非常に高くなっています。
 飛沫感染や接触感染により感染し、7-~16日の潜伏期間を経て発症します。40℃前後の高熱、頭痛・腰痛などの初期症状があります。発熱後3~4日目に一旦解熱して以降、頭部、顔面を中心に豆粒状の丘疹が生じ、全身に広がっていきます。7~9日目に再度40℃以上の高熱になります。これは発疹が化膿して膿疱となる事によりますが、天然痘による病変は体表面だけでなく、呼吸器・消化器などの内臓にも同じように現われ、それによる肺の損傷に伴って呼吸困難等を併発、重篤な呼吸不全によって、最悪の場合は死に至ります。2~3週目には膿疱は瘢痕を残して治癒に向かいます。治癒後は免疫抗体ができるため、二度とかかることはないとされますが、再感染例や再発症例の報告もあります。
 天然痘ウイルスの感染力は非常に強く、患者のかさぶたが落下したものでも1年以上も感染させる力を持続するようです。天然痘の予防は種痘(ワクチン接種)が唯一の方法ですが、種痘の有効期間は5年から10年程度です。
 エジプト:ヒッタイトとの戦争時期
 イスラム:西暦570年頃エチオピア軍の間で天然痘が蔓延。
 ヨーロッパ:165年から15年間にわたりローマ帝国を襲った「アントニヌスの疫病」。その後12世紀に十字軍の遠征によって持ち込まれて以来、流行を繰り返しながら次第に定着し、ほとんどの人が罹患するようになりました。
 アメリカ:白人の植民とともに天然痘もアメリカ州に侵入。白人だけでなく、奴隷としてアフリカ大陸から移入された黒人も感染源となりました。
 中国:南北朝時代の斉が495年に北魏と交戦して流入
 朝鮮:中国と同様。6世紀前半に流行
 日本:中国・朝鮮半島からの渡来人の移動が活発化の順に発生しました。

(3) コレラ
 これまでに7回の世界的流行(コレラ・パンデミック)が発生。アジア型コレラの原発地はインドのガンジス川下流のベンガルからバングラデシュにかけての地方です。
 最も古いコレラの記録は紀元前300年頃。その後は、7世紀の中国、17世紀のジャワにコレラと思われる悪疫の記録があるりますが、世界的大流行は1817年(カルカッタ)に始まります。アジア全域からアフリカに達し、1823年まで続きました。
 1884年にはドイツの細菌学者ロベルト・コッホによってコレラ菌が発見され、医学の発展、防疫体制の強化などと共に、アジア型コレラの世界的流行は起こらなくなった。だが、アジア南部ではコレラが常在し、今もなお流行が繰り返されています。
 コレラ菌(Vibrio cholerae)を病原体とする経口感染症の一つ。感染源は、患者の糞便や吐瀉物に汚染された水や食物。潜伏期間は5日以内。普通は2~3日だが、早ければ数時間。治療を行わなかった場合の死亡率はアジア型では75~80パーセントに及びますが、エルトール型では10パーセント以下です。
 経口感染であるため、飲食に気をつける。最大の感染源は患者の排泄物だが、通常の接触では人から人への感染の危険性は低い。不衛生な食材や調理環境で危険性が高く、流行地域ではアイスクリームや生もの(サラダや果物、十分加熱しない魚介類など)、生水や氷(凍った生水)は避け、また体調維持に努めること。
 ワクチンは現在2種類が存在します。経口ワクチン接種が賢明です。

(4) スペイン風邪(スペインが発生源という訳ではない。)
 起源については諸説ありますが、いずれも仮説の域を出ていません。
 1918年1月から1920年12月までに世界中で5億人が感染したとされ、これは当時の世界人口の4分1程度に相当します。
 近年の研究により、スペインかぜはH1N1亜型インフルエンザウイルスによるものと判明しました。

 1918~1920年に世界各国で極めて多くの死者を出したインフルエンザです。
 フランスのウイルス学者ジョン・オックスフォードは、1918年パンデミックの起源を第一次世界大戦中 フランスのエタプルに存在した大規模なイギリス陸軍の駐屯地と推定しています。
 アメリカ合衆国は、複数の研究者によって、スペイン風邪の起源と考えられています。
 フランス・パリのパスツール研究所のウイルス研究者クロード・アヌーンは1993年、スペインかぜのウイルスは中国からもたらされた可能性が高いと主張しました。

(5) 鳥インフルエンザ
 A型インフルエンザウイルスが鳥類に感染して起きる鳥類の感染症です。鳥インフルエンザの発生源は不衛生な中国人の食習慣によるものとの言が多いが、実態は明確になっていません。

 高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)のうち、H5N1亜型ウイルスなどでは家禽と接触した人間への感染、発病が報告されているが、今のところ一般の人に感染する危険性は極めて低いとかんがえられています。しかし、ヒトインフルエンザウイルスと混じり合い、人の間で感染(ヒトヒト感染)する能力を持つウイルスが生まれる(変異する)ことが懸念されています。将来、それが爆発的感染(パンデミック)を引き起こす可能性があります。

 鳥インフルエンザは、中国では家禽の飼育数が150億羽近くもあり、毎年のように中国各地で発生しています。

 中国では日本と異なり切り身の生肉だけではなく、ケージに入れられた鶏・鳩・ウズラ・アヒルが生きたままの状態でも売られています。
 1997年の香港でのHPAI(H5N1型)による死者発生の際には、直ちに香港全域の鶏淘汰の措置がとられ、パンデミックが回避されました。
 2013年3月に、上海などで3人が感染しうち2人が死亡したH7N9亜型鳥インフルエンザウイルスは、南京市などでも新たに4人の感染が確認されました。
 鳥インフルエンザの人に感染する亜種は、アジア各地(中国、韓国、日本、、ベトナム、インドネシア)で発生しているほか、アメリカやロシアでも発生しています。
 中国では、2013年3月にH7N9亜型鳥インフルエンザウイルスに上海などで3人が感染しうち2人が死亡しましたが、このH7N9亜型鳥インフルエンザウイルスは、南京市などでも4人の感染が確認されました。
 保健省はH5N1型ウイルスの人への感染が2003年12月の最初の患者発生以降、32省・都市で92件発生し、42人が死亡したと報告しました。

(6) 豚インフルエンザ
 豚インフルエンザとは、豚に感染するあらゆる型のインフルエンザ感染症を指します。豚由来インフルエンザ(S-OIV)とも表記されます。
 ウイルスの種類は、C型インフルエンザウイルスおよびA型インフルエンザウイルス(H1N1、H1N2、H2N1、H3N1、H3N2、H2N3)などが確認されています。
 豚インフルエンザが人へ感染した最初の発見例は、1976年2月にニュージャージー州フォートディクスのアメリカ陸軍訓練基地で死亡した19歳の二等兵の検死によるものです。
 初めて確認されたのは、2009年のメキシコ。三種類の様々なウイルスが交配されたものによるとされています。遺伝子の6つがN1N2型インフルエンザと類似しており、これは2000年ごろに豚の間で広まったものです。
 このインフルエンザウイルスは、「病原体等安全管理規定」(国立感染症研究所)によりバイオハザードレベル3(個体に対する高い危険度、地域社会に対する低危険度)に分類される生物災害(人間と自然環境に重大な危険をもたらすような生態異変)の原因となりうるウイルスです。

(7) 2009年新型インフルエンザ
 2009年春頃から2010年3月頃にかけ、豚由来インフルエンザである A(H1N1)pdm09型インフルエンザウイルス の人への感染が、世界的に流行した事象。
 CDC(アメリカ疾病予防管理センター)によるインフルエンザ・パンデミック重度指数(PSI)においては、カテゴリー1に分類されるパンデミックだそうです。
 発生源は豚の間で流行していた豚インフルエンザウイルスとされ、これが農場などで豚から人に直接感染し、それから新型ウイルスとして人の間で広まったとのことです。
 豚インフルエンザ、A型H1N1亜型インフルエンザ、H1N1インフル(H1N1 flu)、A/H1N1 pdmとも呼ばれています。
 この流行が大きな問題になったのは、流行初期にメキシコにおける感染死亡率が非常に高いと報道されたからですが、実際には重症急性呼吸器症候群 (SARS) のような高い死亡率は示してはいません。
 A(H1N1)pdm09型に対するインフルエンザワクチンは完成していいます。

(8) HIV(AIDS)
 エイズ(AIDS 後天性免疫不全症候群)とは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV ヒト免疫不全ウイルス)に感染することで引き起こされます。
 人の免疫細胞に感染してこれを破壊し、最終的に後天性免疫不全症候群 (AIDS)を発症させるウイルスです。
 1983年にパスツール研究所でエイズ患者より発見され、その後多くの研究所で同一のウイルスが発見されてHIV-1と命名されました。1985年にエイズ患者から新たな原因ウイルスを分離し、LAV-2と命名し、その後HIV-2と改称されました。
 AIDSの感染経路は①性行為による感染、②血液を介しての感染、③母親から乳児への母子感染の3つです。
 HIVやAIDSは米国白人支配階層が嫌う、ともすれば淘汰できればいいなと思っている、不潔でゲイやバイセクシャルの男性に集中しています。
 ウイルスは大体が抵抗力の弱い老人や子供を犠牲にしていくのがパターンですが、HIV・AIDSはそうではありません。誰とでも性交する人種が米国にはいます。一般的にAIDS・HIV・梅毒は性交のみで感染すします。

(9) SARS(重症急性呼吸器症候群)
 SARS(サーズ)は2002年11月に中国広東省で生じた発症例を発端とします。SARSコロナウイルス (SARS-CoV) によって引き起こされるウイルス性の呼吸器疾患であり、動物起源の人獣共通感染症と考えられています。抗生物質は無効です。SARSはハクビシン、タヌキ、イタチアナグマ、シナイタチアナグマ、イエネコ、コウモリなどを中間宿主としているようです。中国では市場で販売されていた食用コウモリ(キクガシラコウモリ)をはじめとした食用動物を介して人間に広まったと推測されました。

(9) MERSウイルス(中東呼吸器症候群)
 MERSコロナウイルス(MERS-CoV)は、中東呼吸器症候群の病原体のコロナウイルス(ベータ型)で、2012年9月にロンドンで確認されました。ヒトコブラクダが保有宿主(感染源動物)であるとされ、ラクダとの接触や、ラクダの未加熱肉や未殺菌乳の摂取が感染リスクになります。感染地域は中東地域をはじめ、2015年5月に韓、・中国に拡大しました。
 消毒には消毒用エタノール、イソプロパノール、次亜塩素酸ナトリウムが推奨されています。
 予防として石鹸による手洗い、マスクの装着、ドアノブやスイッチやハンドルなどの人の触る所の消毒など。洗っていない手で、目や鼻や口などの粘膜に触らないようにする必要があります。

(10) 2019新型コロナウイルス(COVIT-19)
 SARS-CoV-2は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因となるSARS関連コロナウイルス(SARSr-CoV)に属するコロナウイルスです。
 2019年に中国湖北省武漢市付近で発生が初めて確認され、その後、COVID-19と命名されたコロナウイルスのパンデミックを引き起こしています。
 新型コロナウイルスは、哺乳類や鳥類に感染する非常に多数の種を含みますが、人に感染症を引き起こすものだけでも、重篤な肺炎の原因となるSARSコロナウイルス (SARS-CoV) やMERSコロナウイルス (MERS-CoV) 、季節性の風邪を引き起こすヒトコロナウイルス229E (HCoV-229) やHCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1などがあります。
 元々コウモリなどの野生動物が保因していたものが、それぞれ独立してヒトに伝播、ヒトへの感染能力を獲得したと考えられています。2020年3月26日には、マレーセンザンコウからコロナウイルスが発見されており、これらはよりSARSコロナウイルス-2の祖先に近いと考えられています。

 これも不衛生な人獣共生環境とそこにおける食物保存管理の悪さや食習慣が成せることではないでしょうか。中国の全土とは言わないが、一部民族では野生の獣を食する習慣があるらしい。




PandemicListfrom1970

主なパンデミック

PandemicList

TransitionNHK





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