ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

45歳定年制

2020-01-22 14:44:34 | Weblog
朝のワイドショー番組で会社内に「妖精さん」が存在することを知りました。なぜ「妖精さん」なのかといえば「めったに姿を見せないから」ということです。主に若い社員から働かない中高年社員に向けられた言葉のようです。

そう言われてみれば、大手銀行以外にも、一流企業で黒字経営なのに希望退職を募るところが増えています。これだけ人手不足が叫ばれる世の中でも、企業側からは辞めてもらいたい社員がいるのだなと思いましたが、それがイコール妖精さんなんですね。
また経団連が終身雇用や年功序列制度の見直しを提言しました。現在のグローバル経済に合わなくなってきたという理由で、優秀な人材が海外へ流失してしまう恐れが高まると指摘しています。

そこで45歳定年は考えてみる価値があるように思います。40歳では30代まで全力で駆け抜けてきて、突然、定年というのは酷かなと思うので、40歳から5年ほど考えた上で、45歳ぐらいが適切ではないでしょうか。
45歳といえば、大概の人は子育て真っ最中で、安易な決断はできない時期でもあります。会社にも残ってほしい人材も多くいるでしょう。そこで企業側が選択肢を与え、社員側に選ばせる形をとれば、円滑に進むのではと考えます。将来の幹部候補など優秀な人材は会社から「残ってください」と引き留めるでしょう。問題は妖精さん、あるいは妖精さん候補の社員です。給料は下げるけれども会社には残れるという条件を用意しておけば、少なくとも失業はしません。

このやり方でも大幅に退職する社員は増えるでしょう。しかし、これではあまりにも企業側、特に大きな企業ほど得をしてしまうので、リストラで浮いた賃金の一部を税金として納め、それを原資に政府は会社を辞める決断を下した人たちの就労支援やセーフティーネットを拡充していくことが重要です。

結局、これまで何度も記してきた事実上のベーシックインカムを始める時期に差し掛かったと言えます。これだけグローバル、デジタル化が進んだ現在、大きな企業が以前ほど多くの従業員を抱えていく必要はなくなりつつあります。70歳までは働くという流れができつつある今、定年を伸ばすというのは一見、理にかなっているようですが、妖精さんの拡大にしかならない可能性が高いようでは経済にマイナスです。それよりも、45歳という労働生活の中間点で、会社に必要な人材は残り、そうでない人は自分の向いている道を模索するという方向へ進んだほうが、個人の充実や満足感、また経済の活性化につながっていくのではないでしょうか?
コメント
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