昨日の棋聖戦第1局は藤井聡太棋聖が渡辺明名人を90手で下しました。
昨年の矢倉シリーズとはうってかわって相懸かりという戦型になりました。序盤から渡辺名人の研究を藤井棋聖が受けて立つ展開。
ポイントの一つは藤井君が飛車を身限ったところです。ここに藤井将棋の大きな特徴が垣間見えます。普通、最強の駒である飛車を切ったり、見捨てたりするのは終盤です。ところが藤井君は中盤で飛車を相手に渡すことが明らかに多いですね。しかも渡辺さん相手に渡してしまう訳ですから、よほど飛車の攻撃を受け止める自信があるのでしょう。実際に藤井君は渡辺さんの飛車二枚を渡辺陣に押し返す形で勝利を手にしました。物凄い受けの力だと思います。第1局は藤井棋聖の見事な将棋でした。
戦前の私の予想は全くの五分と見ていたのですが、さてどうなりますか。第2局は相懸かりか横歩取りだとは思いますが、自信はありません。