里見香奈女流五冠のプロ編入試験が始まりました。初戦は徳田四段に127手で敗れました。
現在、徳田四段は好調で、今期の成績が12勝1敗。勝率は9割を超え、全棋士の中で、現在ナンバーワンです。試験官5人の中でも最も強いと思われます。
よって里見さんの苦戦は予想されましたが、やはり厳しかったですね。
次戦の対局相手は岡部四段。成績を見たところ、勝ったり負けたりです。プロ棋士としての力があるかをはかるには絶好の相手といえます。里見さんとしては残り4局で3勝が必要ですから、負けられない一戦となります。
一方、プロ棋士の養成機関である奨励会員には女性会員には絶対に負けたくない思いがあると推測します。何故なら男性会員は26才の年齢制限で退会となり、将棋界から去ります。しかし、女性会員は女流棋士という形で将棋界に残る事ができるのです。事実、里見さん西山さんら女流のトップ棋士の多くは奨励界経験者です。
そうした奨励界時代の記憶が新しい、若手5人の試験官を相手に勝ち越すのは容易ではありません。その壁を乗り越えて里見さんには是非、女性初のプロ棋士になってもらいたいです。