「染まずただよふ」

・・・塾講師スミレの日記・・・

教材(読み物)の利用法

2009年09月11日 |   中3 
今期もまた、1つの中学校の中3国語テスト範囲に『高瀬舟』が入っています。
そして今期もまた、CDで1回聞いただけでテスト突入。
なんて荒っぽいんだ。

そんな調子なので、衝撃的な自殺シーンしか印象にないらしく
生徒たちの感想は
「グロい!」「背筋が寒くなった。」なんてものばかり。
脳死移植法改正案が可決されて、子供であっても自分の死について
少なからず考えなくちゃいけない時代になったというのに
それを考えるいいきっかけになる教材だと思うのに
こんなことでいいのかなあ…。

本文の文体が難しいので、内容を少しかみ砕いて説明したら
主人公の庄兵衞の気持ちに共感したらしく
自殺幇助について中学生なりに考えているようでしたが…。

ちなみに中2は『走れメロス』が出題範囲になっています。
これもさらっと読んだだけらしい。
毎年授業に取り上げられずカットされる教材なので
今年は太宰治の生誕100年ということがあると思うんだけど
生徒たちは全く知らなかったようだ。
おまけに生徒たちは「なんだか楽しそうな話」だと思っている様子。
なんて中途半端…。

どちらも定期テストでどのような問題が出題されるかわかりませんが
(なんせ学校の授業が薄っぺらいので)
この程度の読み込みで出題教材にするってどうなんだろう。


<ちなみに去年の様子はコチラ