一月十七日(金)晴れ。
冬なのだから当然なのだが、寒い日が続いている。まあ勝手なもので、暑ければ、暑いと文句を言うし、寒ければ、寒いでつい愚痴が出る。それも都合良く、歳のせいと言い訳する。
機関誌を発送しようと思ったが、どうも表紙が汚れたままで出すのは気が引ける。そこで、新年のご挨拶と共に、表紙の汚れの「お詫び」を一枚印刷して入れた。結局、発送は土曜日となってしまう。平身低頭です。
久しぶりに、松原商店街に行った。魚幸で、直感を信じて悩むことなくマグロを買った。ここの所何度か外しているので、マグロよ貧乏人をナメンナヨ。と心で呟いてから、おもむろにいくつか並んでいるマグロの切り身を指して「これ下さい」。値段が書いていないので、店の人任せであるから、小心者の私は、店の人がマグロを手にして、値段を言う、わずかな時間血圧ががあーっと上昇する。
男として、値段を聞いてから「いらない」とは言えない。痩せても(太っていますが)枯れても武士の子孫である。卑しい真似はできない。ご先祖様に合わせる顔もない。このわずか、五秒ほどの時間が長く感じる。どうした。どうなんだ。幾らなんだ・・・。血圧がもう限度一杯である。
「二千円です」。何だ勿体つけないで早く言えよ。ドキドキして損した。でも予算は三千円だったからホットした。残りのお金で鯵の干物とサバの文化干しを買って、意気揚々と帰宅。ありがとさん魚幸さん。あーあ貧乏人は二千円のマグロを買うのもかなり体力を消耗する。
家族が揃ったところで、のんびりと風呂に入ってから晩酌。私の直感は冴えていた。マグロは美味しかった。家族に、「高いマグロだから味わって食べなさい」と、嘘に、うんと値打ちを付けてから分けてあげた。ふふふこんな日は酒が美味い。恥ずかしながら小市民的な幸福感にも酔った。
しばらく飲んでウトウトしていると、子供たちが「またテーブルで寝ているよ。布団を敷いたから向こうで寝て」と促され、そこから先は覚えていません。